競泳米国代表のライアン・ロクテは、リオデジャネイロ五輪の800mリレーで金メダルを獲得し、五輪通算メダル獲得数を12とした。だがロクテはプールでの素晴らしい泳ぎではなく、その後の騒動によって人々に記憶される。ロクテは「リオ市内で警官を装った…
競泳米国代表のライアン・ロクテは、リオデジャネイロ五輪の800mリレーで金メダルを獲得し、五輪通算メダル獲得数を12とした。だがロクテはプールでの素晴らしい泳ぎではなく、その後の騒動によって人々に記憶される。
ロクテは「リオ市内で警官を装った男に銃を突きつけられた」とメディアに話し、五輪期間中に強盗被害に遭ったと訴えていた。だが、その後の捜査でロクテがチームメートともにガソリンスタンドで破壊行為におよび、警備員に拘束されていたことが判明する。
虚偽証言が発覚したあともロクテは「強盗に遭った」という部分は曲げず、証言の細部に問題があったとする曖昧な言い方で追求をかわそうとしてきた。SNS上で公開した謝罪文も火に油を注ぐ結果にしかならなかった。
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騒動が拡大するなかで8月20日、ロクテはNBCテレビのインタビューに応じ、「事実を誇張して話してしまった」と語った。
強盗に遭ったと話していた当時の状況について今回は、「ガソリンスタンドで壁にあったポスターを破ってしまった。銃を持った警備員が出てきて僕らはタクシーから外に出た。銃が僕らに向けられていたんだ。通訳か誰かが出てきて助けてくれた。金を払わなければならないと言われた。だから金を渡さなければいけなかった。銃を向けられていたから渡すしかなかった。だから強盗に遭ったとも言えるはずだ。強奪とも言えるだろうし、ポスター破損の代金を払わなければいけなかったとも言える」と説明した。
泥酔してチームメートともに器物破損におよんだ。そのことをテレビで「強盗に遭った」と話したことには、「話を誇張しすぎてしまった。それは僕の過ちだ」と非を認めた。ただ、なぜそんなことをしてしまったか自分でも分からないとロクテ。
「いまだに自分でも不思議なんだ。あれから毎日ね。ブラジルはそんな扱いを受けるべきではないのに。皆は素晴らしいオリンピックにしていた」
今回の件では国際オリンピック委員会(IOC)が調査に乗り出すほか、ロクテと契約しているスポンサー企業も注意深く事態を見守っている。
ライアン・ロクテ 参考画像(2016年8月10日)(c) Getty Images