今季、3人の日本人選手がプレーしているブンデスリーガ2部。だが、その戦いは容易ではない。

 原口元気は1部から降格したハノーファーにそのまま所属している。移籍を模索したようだが、結果的に残留した。今季ここまでリーグ戦8試合中7試合に出場しているが、得点はなし。チームは現在、18チーム中15位に低迷している。ハノーファーはそもそも1部と2部を行ったり来たりしてきたクラブだが、それにしても満足できる成績とは言い難い。遠からずミルコ・スロムカ監督は解任される可能性も十分にある。



大敗したニュルンベルク戦にフル出場した原口元気(ハノーファー)

 また、シント・トロイデン(ベルギー)では主力として役割を果たしていた遠藤航だが、移籍したシュツットガルトでは未だに出場がない。ハノーファーとは真逆で、チームは首位につけている。主力メンバーが好調なため、ベンチにすら入れないこともある。何とかつけ入る隙を探しているところだ。

 一方、安定したプレーを見せているのがザンクト・パウリの宮市亮だ。2015年の入団以来、年単位の長期のリハビリが必要となる膝の大ケガを2度も負いながら、本格的な復活を遂げた。今季は8戦すべてにフル出場している。ゴール数こそ1にとどまっているが、ヨス・ルフカイ監督から高い信頼を受けていることがわかる。

 現在6位のザンクト・パウリ。宮市はルフカイの「必ず昇格を目指す」という姿勢に共鳴し、生き生きとプレーしている。リハビリ中に走り方のトレーニングも受けたと言い、「脚が速くなっているんですよ!」と笑顔を見せた。プロに入って、ようやく長期間にわたり納得のいく日々を送ることができている。

 9月30日の第8節、原口の所属するハノーファーはホームでニュルンベルクに0-4と大敗。原口自身は2試合連続のフル出場。前半は4-3-3の左FWで出場した。

 ハノーファーはシンプルなカウンターを受け、前半だけで3失点している。原口と対面したニュルンベルクの右SBオリバー・ゾルクは昨季までハノーファーでともにプレーした選手。原口の特徴を知っているだけに、なかなか自由にさせてくれなかった。

 試合後、原口はさばさばした様子で話した。

「ボランチの選手がボールを持てるので、もうちょっといい形で受けたいけど、『(前線に)張ってろ』という指示が多くて。張っていてもいいんだけど、今日は対面がオリバーで(こちらのプレーを)わかっているから、張りつかれてスペースを作らせてもらえなかった、裏へのボールに対してはセンターバックがいいカバーをしていたし、隙がなかった。あれで前半0-0ならオープンな展開になったと思うけど、0-3だからそうはならなかったですね」

 スロムカ監督はボランチのデニス・アオゴと右SBのユリアン・コルプを下げて後半をスタートさせた。本来、原口の走力や突破力は、相手に疲れが出る後半にこそ際立つのだが、スロムカはこの交代で原口を右SBでプレーさせることにし、攻撃に別の選手たちを投入した。

 原口にとって悩ましいのは、いつもここだ。スタミナがあり、チームに献身的である。一方、早い時間帯になかなかゴールに絡めない。ただ、ベンチサイドとしてはピッチには置いておきたい。だからサイドバックに下げて起用、ということになるのだ。

「去年のような失敗はしたくないんです。後ろもできちゃうから、得点が必要な時に、さらに攻撃的な選手を入れて、自分を後ろにさげるというのは去年もよくあった。結局プレーはできるけれど、自分がどこの選手かといったら、やっぱり前の選手、そこで違いを作っていかないといけない。前半の感じでやれたら、後半はチャンスがあったかなと思いましたけど……」

 課題はわかっている。必要なのは前線で違いを作ること。それを作ることができていないと下げられてしまうということだ。

「感触は悪くはないし、ボールフィーリングもコンディションもいいので、気持ちよく仕掛けられるシーンがあればいいんだけど、なかなかそういう形を作れなかった。今日は相手もうまく研究してきて、自分たちが気持ちよくプレーできないようにやってきたので、ちょっと予想外だった。次ですね」

 何といってもチームは15位だ。クラブがいつ監督交代などの手を打ってもおかしくない状況だ。今後、訪れるであろう変化のなかで、原口はどう自分自身を見出していくのか。