9月29日(日)東京六大学野球秋季リーグ戦    立大戦2回戦    @明治神宮球場

「チームの勝利につながる一本を打ちたい」そう語る男の一振りは、まさにチームを勝利に導いた。


表情を崩すことなくダイヤモンドを1周した

 123456789計

立大0000000000
慶大01000001X2

初戦を取って迎えた立大2回戦。2回裏、先頭打者の正木智也(政2・慶應)が振り抜いた打球は、快音を残して左翼席に突き刺さった。自身が強みとする「飛距離」を存分に発揮した一撃にスタンド、ベンチのボルテージは跳ね上がった一方で、彼は表情を変えることなくダイヤモンドを一周した。彼にとって、この試合で活躍するのは必然だった。

この日の先発は森田晃介(商2・慶應)。慶應高校ではエース・森田晃、4番・正木としてともに甲子園を目指した戦友だ。試合後の取材でも、開口一番「先発が森田だったので」と切り出すように、森田晃を援護したいという気持ちは人一倍強い。東大2回戦では猛打賞に4打点の大活躍を見せるなど、今季ここまで森田晃が先発した2試合の打率は驚異の .625を記録している。森田が投げれば正木が打つ。彼の活躍は必然なのだ。


正木を迎えるベンチ

打撃好調の彼に今季の個人目標を聞いてみると「チームの勝ちに貢献できる一打を毎試合出す」ことだと答えてくれた。あくまでもフォア・ザ・チームを貫き、その結果として良い数字を残せたら良いという彼の立派な回答に、これは愚問だったのではないかと恥ずかしい気持ちすら覚えた。

1年時から期待され主に代打として出場していた正木は、今年の春季リーグ戦から左翼手のレギュラーに定着し、打率 .324、2本塁打と躍進。今夏には侍ジャパン大学日本代表の一次候補にも選出されるなど、もはや彼に対する注目は神宮だけに留まるものではない。「弱気は最大の敵」を信条とする慶大の若きスラッガーが、強気のスイングで神宮に勝利の塾歌を響かせることだろう。

(記事:林亮佑)

◆正木2回戦打撃成績

 第1打席第2打席第3打席第4打席

東大②中安②二ゴロ左安②空三振
立大②左本①中安中飛

◆正木コメント

――今日の試合を振り返って

先発が森田だったので、しっかり先制点が欲しいところで、ホームランは狙っていなかったんですけど、しっかり最初に先頭バッターとして塁に出ることを心がけて、なおかつ初球から思い切りいこうと思っていたので、その点は上手くいけたかなと思います。

――マルチ安打も記録しました

昨日の試合は打てなかったんですけど、調子自体は悪くなかったので、しっかりストライクを打つということだけを心がけて、自分のスイングを入れていけたかなと思います。

――高校時代からともにプレーする森田晃投手が見事な完封勝利を挙げました

高校1年生からやってきたので、森田がここ最近この秋に向けてしっかり気持ちを入れて練習しているのを知っていましたし、その森田がしっかり完封できたので、その部分は嬉しく思いました。

――今シーズンの個人目標を教えてください

まずはチームの勝ちに貢献できる一打を毎試合出すということを心がけて、その結果打率だとかホームランの数とかにこだわっていけたら良いと思います。なのでまずはチームの勝利につながる一本を打ちたいなと思っています。

――次は好調の法大です

ここから段々と厳しい戦いになっていくと思うので、まずは2週間しっかりと準備して、法政の初戦の1打席目からしっかり自分のバッティングをできるように準備することと、やはりあとは絶対に勝てるように、チームとしても良い準備をしていけたら良いなと思います。