近年、選手達のインタビューなどでもよく耳にする言葉"GOAT"。Greatest of All Timeの略であり、日本語では「史上最高」や「史上最強」という意味の単語だ。この度、米スポーツメディアのHowTheyPlayが、テニス界のGOATランキングを発表した。ここにトップ5を紹介する。5位:ピート・サンプラス(アメリカ)

生年月日:1971年8月12日

出身地:アメリカ・メリーランド州ポトマック

居住地:カリフォルニア州レイクシャーウッド

プロ転向年:1988年

引退年:2002年

生涯獲得賞金金額:4,328万489ドル

生涯タイトル数:64

グランドスラム・シングルスタイトル:14

(「全豪オープン」2冠、「ウィンブルドン」7冠、「全米オープン」5冠)

サンプラスは、実は「全仏オープン」を優勝したことがない。最も球足が遅いとされるクレーコートでは、彼のビッグサーブがその強さを発揮できなかったことが要因とされる。彼は、6年間連続で世界ランキング1位に輝き、当時の最多記録であるグランドスラム14冠を達成している。1990年代のテニスを、アンドレ・アガシ(アメリカ)とのライバル関係で大いに盛り上げた立役者だ。2007年にテニスの殿堂入りしている。

4位:ロッド・レーバー(オーストラリア)

生年月日:1938年8月8日

出身地:オーストラリア・クイーンズランド州ロックハンプトン

居住地:カリフォルニア州カールスバッド

プロ転向年:1962年

引退年:1979年

生涯獲得賞金金額:156万5,413ドル

生涯タイトル数:200

グランドスラム・シングルスタイトル:11

(「全豪オープン」3冠、「全仏オープン」2冠、「ウィンブルドン」4冠、「全米オープン」2冠)

彼を現代の選手と比較することは困難だが、「ロケット」というあだ名が付けられた重厚なトップスピンは、現代のテニスでも活躍したことだろう。2度の年間グランドスラムを達成している彼は、1964年から1970年までの7年間世界ランキング1位を死守し、生涯タイトル200という驚異的な記録を保持している。

彼がプロになった頃は、グランドスラムはアマチュアのみが出場を許されていた大会だったため、「オープン化」と呼ばれる、プロ選手の出場が解禁されるまでの6年間、レーバーはグランドスラムに出場できなかった。もしも、彼がプロに転向した時点でオープン化がなされていたら、彼の記録はもっとすごいものになったはずだ。

3位:ノバク・ジョコビッチ(セルビア)

生年月日:1987年5月22日

出身地:セルビア・ベルグレード

居住地:モナコ・モンテカルロ

プロ転向年:2003年

生涯獲得賞金金額:1億3,497万9,120ドル

生涯タイトル数:75

グランドスラム・シングルスタイトル:16

(「全豪オープン」7冠、「全仏オープン」1冠、「ウィンブルドン」5冠、「全米オープン」3冠)

32歳という、キャリアも後半に差し掛かっているなかで、ジョコビッチは現在も圧倒的強さを誇る世界ランキング1位選手だ。この先もまだまだ、グランドスラムタイトルを獲得することだろう。今年度「ウィンブルドン」でのロジャー・フェデラー(スイス)とのフルセットの死闘を制しての優勝は印象的であった。しかしながら、彼のキャリアは怪我との戦いでもあり、試合の欠場も目立つ。

2位:ラファエル・ナダル(スペイン)

生年月日:1986年6月3日

出身地:スペイン・マヨルカ島マナコル

居住地:スペイン・マヨルカ島マナコル

プロ転向年:2001年

生涯獲得賞金金額:1億1,517万8,858ドル

生涯タイトル数:84

グランドスラム・シングルスタイトル:19

(「全豪オープン」1冠、「全仏オープン」12冠、「ウィンブルドン」2冠、「全米オープン」4冠)

怪我さえなければ、ナダルはこの先もグランドスラムタイトルを獲得するだろう。今年の「全米オープン」決勝でも、若手ダニール・メドベージェフ(ロシア)をフルセットで下し、ビッグ3の強さを見せつけた。「赤土の王者」の異名を持つ彼の、「全仏オープン」12冠は何よりも驚異的な記録だ。ナダルが、フェデラーの保持するグランドスラム最多タイトル数20冠を破る日がきても不思議ではない。

1位:ロジャー・フェデラー

生年月日:1981年8月8日

出身地:スイス・バーゼル

居住地:スイス・ヴォレラウ/アラブ首長国連邦・ドバイ

プロ転向年:1998年

生涯獲得賞金金額:1億2,634万700ドル

生涯タイトル数:102

グランドスラム・シングルスタイトル:20

(「全豪オープン」6冠、「全仏オープン」1冠、「ウィンブルドン」8冠、「全米オープン」5冠)

グランドスラムタイトル20冠という記録だけでも、彼がGOATであることは証明できるだろう。38歳という選手としては高齢でありながら、フェデラーは今でも高いレベルで多くの勝利を収めている。合計で310週間もの間世界ランキング1位という記録は、オープン化後の男子最長記録だ。そのうち、237週間は、連続して1位を死守しており、その長さは全テニス史の中で最長記録である。

若手の選手たちがじわじわとその存在感を発揮し始めてはいるが、20年以上もの間ハイレベルのプレーを維持し、常にランキング上位に君臨してきた彼の功績は、この先もかすむことはないだろう。

ここに紹介されている選手たちは1968年から現在に至るまでの、いわゆるオープン時代と言われる時代に活躍した選手の中から選ばれている。もちろん、今と昔ではラケットの飛躍的な進化や、摂取する食事の移り変わりなど、多くの部分で選手たちの環境は変わっており、同時代に現役だったわけではない選手たちを比較するのは、実際のところ不可能だ。しかしながらHowTheyPlayは、膨大な資料をもとに独自の視点も入れつつ、このランキングを作成したとのことだ。

サイトには、「ジョコビッチは、マスターズ1000大会を全制覇しているのに、それでも3位なのか?」や「ロッド・レーバーの時代は、"全仏オープン"以外すべてグラスコートで行われていたのに、上位にいるのはおかしい。もしグランドスラムの4大会中3大会がクレーで行われていたら、ナダルの記録はどうなっていただろう?」などの、多くのコメントが寄せられている。

6位以降のランキングも補足として紹介しよう。

6位:ビヨン・ボルグ(スウェーデン)

7位:イワン・レンドル(チェコスロバキア)

8位:ジミー・コナーズ(アメリカ)

9位:ジョン・マッケンロー(アメリカ)

10位:アンドレ・アガシ(アメリカ)

10位タイ:ケン・ローズウォール(オーストラリア)

(テニスデイリー編集部)

※写真は2012年「全豪オープン」でのフェデラー

(Photo by Clive Brunskill/Getty Images)