広島のヘーゲンズが21日のヤクルト戦に先発し、6回無失点の好投で6勝目を挙げた。リリーフから先発に配置転換し、初勝利となったヘーゲンズは、「日本に来て、いろいろな意味でいい経験をさせてもらっている」と笑顔を見せた。■勝負どころで光る存在感、…

広島のヘーゲンズが21日のヤクルト戦に先発し、6回無失点の好投で6勝目を挙げた。リリーフから先発に配置転換し、初勝利となったヘーゲンズは、「日本に来て、いろいろな意味でいい経験をさせてもらっている」と笑顔を見せた。

■勝負どころで光る存在感、5回に指先を気にするしぐさも「怪我ではない」

 広島のヘーゲンズが21日のヤクルト戦に先発し、6回無失点の好投で6勝目を挙げた。リリーフから先発に配置転換し、初勝利となったヘーゲンズは、「日本に来て、いろいろな意味でいい経験をさせてもらっている」と笑顔を見せた。

 5回までは安打を許さず、被安打1、失点0と、ほぼ完璧な内容だった。5回と6回には四球絡みでピンチを作ったが、いずれも内野ゴロ併殺打で、相手に三塁を踏ませなかった。「今回は先発として、1週間コンディションを整える期間があったので、前回よりも長く投げられた。アグレッシブに攻めるというプランの中で、自分の投球ができたと思う」と胸を張った。

 4回までは与えた走者は四球の1人のみと、ほぼ完璧な内容だったが、5回に2四球と乱れた。コントロールが定まらず、右手の指を気にする仕草を見せたが、「あのイニングの前は、アンダーシャツを着替えるのを忘れて、汗が手のひらに流れてコントロールが乱れた。ケガというわけではないよ」と、身体的なアクシデントではなかったことを自ら明かした。

 今季は外国人枠の関係から2軍でスタートし、1軍昇格後はリリーフでフル回転。そして、現在では先発を任されている。「自分自身、ピッチャーとしてのスタイルを再確認させてもらっている」というヘーゲンズだが、「2軍にいた時から、常にチームにためになるように考えていた。それは状況が変わった今でも変わることはない」と、フォアザチームの姿勢を崩さない。

 ジョンソン、ジャクソンにアクシデントがあった場合のサブ的な位置付けだった第3の外国人投手が、シーズンの勝負所で、その存在感を大きくしている。

大久保泰伸●文 text by Yasunobu Okubo