30日開幕の「楽天ジャパンオープン」(日本・ 東京 /9月30日~10月6日/ハードコート)に出場予定のアレックス・デミノー(オーストラリア)が、ノア・ルビン(アメリカ)の「Behind The Racquet—ラケットのうしろに」と題された、ラケットを顔の前にもった写真とともに、選手たちやテニス関係者がパーソナルな想いを投稿するプロジェクトに参加し、自身の思いを赤裸々に綴った。「怪我で休養を強いられた時期があったんだ。復帰した後は、元のレベルでプレーできると思っていたけれど、まったく勝てなくなってしまった。仕舞いには"まったく、俺はここで何しているんだ?何のためにツアーで飛び回っているんだ?"と自分を信じられなくなっていたよ。何もいいことなんてないと感じていたんだ」

「自宅から離れて旅を続けていると、嫌な事ばかりに気持ちがとらわれてしまう。次の大会に出場するために、ポジティブな気持ちに切り替えることは簡単ではない。そして、また1回戦で負けてしまえば、さらに大きなしっぺ返しを食らうことになる」

「今年の"ATP500 ロンドン"で試合に負けた後は、一日中部屋から出ることができなかった。試合は午後4時頃に終わって、その後スーパーでキャンディーを5袋とチョコレートとコーラを買って部屋に戻ってからは、翌日の昼過ぎまで誰とも話さなかった」

「そういう行動をする時は、よくない思考回路に陥っている時なんだ。ひとつ分かってきた大きなことは、オンコートだけではなくオフコートでも、自分に起きるすべてのことが、自分のテニスに影響するってことなんだ。テニスにしっかりと集中するためには、まずオフコートの問題を解決することが先決だと気が付いた。テニスは自分自身との戦いなんだ。どんなに精神的にいい状態であっても、試合に向けて準備しなくてはならないことの多さは計り知れない」

「月に1回は精神分析医に話を聞いてもらうことにしたんだ。去年は本当に素晴らしい1年だった。先生は、僕の考えは素晴らしいけれど、それが新たなストレスのもとになり得ると教えてくれた。これから待ち受ける、想像以上の困難に立ち向かうには、もっと先生と取り組まなくてはならないことがたくさんあると言われたよ」

「いい成績で終えた年の、次のシーズンに掛かる大きな期待には、かなり押しつぶされそうな気持ちになるんだ。今は、先生と毎日のように電話で話しているよ。僕は自分で自分のハードルを高く上げがちなのだけれど、それでいてうまくいかなくなると自分に腹が立ってしまうんだ」

「先生は、僕がいいプレーができている時の、落ち着きと楽しさを取り戻そうとしてくれる。僕にとっては、しっかりと自分の問題を対処しておくということがすべてなんだ。色々な感情を押し殺そうと努力したけれど、耐えられなくなってしまった。精神科にかかることは、今まででベストな決断だったと思う。長いこと忘れていた"幸せ"という感情を、取り戻せることが本当に嬉しいよ」

(テニスデイリー編集部)

※写真は2019年「全米オープン」でのデミノー

(Photo by Mike Stobe/Getty Images)