文=佐保めぐみ 写真=FIBA.com

守備と攻撃、内と外が噛み合うことで韓国を圧倒

アジアカップ第3戦、日本代表は韓国を寄せ付けず102-61と大勝。グループ首位通過を決めた。

日本の先発は、町田瑠唯、赤穂ひまわり、宮澤夕貴、髙田真希、渡嘉敷来夢の5人。立ち上がりから、日本は速いパス回しでディフェンスを振り回す。外でボールを回すだけでなく、インサイドで渡嘉敷が相手を押さえ込んで面を取ってパスコースを作ることで優位を作った。また髙田がオフェンスリバウンドで強みを発揮。第1クォーターだけで11得点を獲得してチームを勢いに乗せた。このクォーターでは18-2のランもあり、24-5と大量リードを奪った。

髙田がベンチに下がったことでやや停滞した時間帯もあったが、ディフェンスで最初の1対1で負けない、抜かれても確実にヘルプに入る。韓国がタフショットを連続で決めても、長くは続かない。本川紗奈生が得意のドライブで得点を決め、本橋菜子の3ポイントシュートと、セカンドユニットが力を発揮して45-26で前半を終える。

大量リードを奪ったが、日本のシュートタッチは必ずしも良くなかった。当たっていたのは髙田と本橋ぐらい。髙田を中心にオフェンスリバウンドを取り、取れなくても弾いて味方に繋ぐことでセカンドチャンスを作ったことが日本に優位をもたらした。

髙田は11得点8リバウンド、スタッツ以上の貢献

そして第3クォーター、シュートタッチが戻ったことで日本は30得点を稼ぎ出し試合を決める。大会初戦を欠場してシュート精度の上がらない宮澤が3ポイントシュートを決めて口火を切ると町田も3ポイントシュートで続いて、どこからでも3ポイントシュートを打てる日本のバスケットが出始める。さらに赤穂もベースラインを突破してレイアップに持ち込む得意のアタックを連続で成功させて得点を重ねた。

ディフェンスでも、韓国がインサイドに入ってきたらダブルチームでカバーし、タフショットを打たせてはリバウンドから速攻に持ち込み、イージーシュートのチャンスを作り出した。そしてこの試合で3ポイントシュート8本中6本成功と絶好調の本橋が得点を重ねる。

ここまで日本は先発の5人に長岡萌映子、本川、本橋を加えた8人のローテ―ションで隙のないバスケットを展開してきたが、75-42で第3クォーターを締めくくった後はベンチメンバーの出番。一矢報いたい韓国のゾーンディフェンスに手を焼いたものの、本橋、長岡、渡邉亜弥が3ポイントシュートを決め、また強度の高いディフェンスから良いオフェンスへと繋ぐことで、このクォーターも27-19と上回った。最後は長岡の3ポイントシュートで得点を100に乗せて102-61。これで開幕から3連勝で準決勝進出を決めた。

本橋がゲームハイの21得点と大当たり。渡嘉敷、赤穂、髙田、長岡も2桁得点と、主役を演じるべき選手がきっちりと仕事をした。特に髙田と渡嘉敷はインサイドを制して日本に流れを呼び込んでおり、スタッツ以上に勝利に貢献したと言える。

今日の休養日を挟み、28日の準決勝ではオーストラリアと対戦することになりそうだ。