ラグビーワールドカップ2019も大会3日目となり、9月22日(日)は、エディー・ジョーンズ前日本代表ヘッドコーチ(HC)率いるプールCのイングランド代表がトンガ代表と対戦した。この試合は、前日のオーストラリア代表対フィジー代表に続いて北海道・札幌ドームで行われた試合であり、同会場の最終戦ともなった。

試合に先立ち、9月12日に前トンガラグビー協会会長を務めていた、サミュエラ・アキリシ・ポヒヴァ・トンガ首相が逝去したため、試合前に両チームは黙祷を捧げた。

試合開始序盤は硬さも見られたが、やはり地力に勝るイングランドが優位に立ってゲームが進んでいく。10分にイングランドのキャプテンのCTB(センター)オーウェン・ファレルのPGで3-0と先制する。

しかし、トンガも14分にSH(スクラムハーフ)ソナタネ・タクルアの40メートルのロングPGでスコアを3-3とする。

その後もイングランドが何度もトンガ陣内まで攻め込んでいく。23分、CTBマヌー・ツイランギが相手の選手を引きずりながらゲインし、そのままゴールラインまで持っていく。TMO(テレビジョン・マッチ・オフィシャル)で確認されたがトライと認められ、8ー3とリードする。30分にはWTB(ウィング)ジョニー・メイが左サイドを突破し、最後は再びCTBツイランギがトライ。CTBファレルのゴールも決まり15-3とリードを広げると、36分にはPGで3点を追加し18-3とし、堅実にスコアを積み重ねていく。

後半になっても終始イングランドの主導権は続いていく。後半2分に再びCTBファレルのPGで21-3とすると、16分にラインアウトモールからHO(フッカー)ジェイミー・ジョージがトライ。ゴールも決まり28-3としてトンガを突き放す。

さらに、36分にHOルーク・カーワン=ディッキーのトライで4トライとしボーナスポイントも獲得。結局、イングランドがトンガをノートライに押さえて完勝した。

この試合2トライでマン・オブ・ザ・マッチに輝いたCTBツイランギは、「思ったほどボールが持てなかったが、チームが良いスタートを切れて良かった」と語った

エディー・ジョーンズHCは、「コンバンワ!」と時折日本語を交えながら、「けが人もなく、5ポイント(勝ち点5)を取れて大変満足している。もっとよくプレーできたかもしれないが、ラグビーとはこういうもの」と笑顔を見せつつも、「次のアメリカ戦にフォーカスします。ラグビーワールドカップは100メートル走ではありません。ファンタスティックなスタートを切る必要はありません。安定感を持ちさらに進歩したいというマインドセットが必要です」と次を見据えた。

キックで15点を取り得点ランキング首位に立ったキャプテンのCTBファレルは、「非常に素晴らしいスタジアムでプレーしてボーナスポイントも取れて気分が良いですけど、いくつかチャンスに決められなかったり、ハンドリングエラーもあったりしたので、そこは改善したいですね」と語った。

一方で、敗れたトンガのキャプテン、CTBシアレ・ピウタウは「強みのフィジカルは出せたが、やはり規律のところで最後に離されてしまった。ただ、良かったところもあるので、次のアルゼンチン戦に向けて頑張りたい」とサバサバした表情で振り返った。

トウタイ・ケフHCは、「大会前のオールブラックス戦よりはだいぶ良くなったし、ゲームプランも遂行できたが、相手の方が強かった」話した。

勝ち点5を取りプールC首位に立ったイングランドは、中3日で9月26日(木)に兵庫・神戸市御崎公園球技場で、この試合が初戦となるアメリカ代表と対戦する。トンガ代表は、9月28日(土)に、大阪・東大阪市花園ラグビー場でアルゼンチン代表と対戦する。

◇久保修平レフェリー、ワールドカップデビュー

日本人として唯一、今大会の審判団に選ばれたレフェリーの久保修平さんが、この試合でアシスタントレフェリーを務め、ワールドカップデビューを果たした。日本人の審判がワールドカップの舞台に立つのは、1999年以来のこと。 <野辺優子>