9月22日(日)、ラグビーワールドカップ大会3日目はプールA屈指の好カード、世界ランキング1位(9月16日現在)のアイル…

9月22日(日)、ラグビーワールドカップ大会3日目はプールA屈指の好カード、世界ランキング1位(9月16日現在)のアイルランドと同7位のスコットランドの一戦が横浜国際総合競技場で行われた。

ともにシックス・ネーションズで毎年対戦している強豪同士の対戦であるだけでなく、いずれも日本代表との対戦を控えていることもあり(アイルランド戦9月28日、スコットランド戦10月13日)、前日同会場で行われたニュージーランド対南アフリカ戦をわずかに上回る63,731人もの大観衆が世界から集結するなど、大きな注目を集めたカードとなった。

シックス・ネーションズでは直近4大会でアイルランドが3勝1敗と勝ち越しているが、今年2月の対戦はアイルランド22-13スコットランドという接戦だった。勝敗では分の悪いスコットランドも大会前にフランスを破るなど状態を上げているだけに、混戦となることが予想された。

アイルランドはキャプテンのHOローリー・ベストをはじめ、PRキアン・ヒーリー&タイグ・ファーロング、SHコナー・マレー、CTBバンディー・アキ&ギャリー・リングローズ、そして昨年のワールドラグビー最優秀選手賞を受賞している世界的SOジョナサン・セクストンといったベストに近いメンバーが先発。

スコットランドもキャプテンのHOスチュアート・マキナリーを筆頭に、LOジョニー・グレイ、No.8ライアン・ウィルソン、前回ワールドカップで大会ベスト15に選ばれたSHグレイグ・レイドロー、SOフィン・ラッセル、FBスチュアート・ホッグなど、こちらも現状のベストメンバーが名を連ねた。

先手を取ったのはアイルランドだった。前半5分、敵陣ゴール前での攻防からLOジェームズ・ライアンがインゴールにボールをねじ込みトライ。SOセクストンのゴール成功でとアイルランドが7-0と先制する。

さらに前半13分、アイルランドは敵陣5mラインでのマイボールラインアウトからモールで押し込み、キャプテンのHOベストがインゴールにグラウンディング。2トライ目を決めたアイルランドが12-0とリードを広げる。

スコットランドも前半20分、SHレイドローがPGを決めて12-3とするが、アイルランドは直後の24分、敵陣5mライン正面のマイボールスクラムからアタックを仕掛け、ラックの近場を攻めた末にPRタイグ・ファーロングがトライ。SHマレーのゴール成功で、19-3で前半を終えた。

後半、巻き返しを図りたいスコットランドだったが、その後はチャンスを作りながらもアイルランドの堅いディフェンスに得点機を作れない。逆にアイルランドは15分、相手のハイボール処理のミスから敵陣でマイボールを確保し、右大外でパスを受けたWTBアンドリュー・コンウェイが4トライ目を決めて27-3とさらにリードを広げた。

これが最終スコアとなり、アイルランドが4トライ以上で得られるボーナスポイントを含む勝ち点5を獲得し、好スタートを切った。ノートライのアイルランドは勝ち点0に終わった。

アイルランドのジョー・シュミットHC(ヘッドコーチ)は試合後、

「前半の戦い方には満足しています。プレッシャーを相手にかけることができました。もう少し精度を上げていかなければなりませんが。15回のラインブレイクをしました。1つだけ不満に思ったのは、後半そこまで十分にできなかったことです」

とコメントし、結果には満足しながらも後半の戦いに反省点を見出した。

また、キャプテンのHOベストは、

「とても良いスタートが切れました。ポジティブにアタックしていきたかった。後半にだんだんコンディションが悪くなり、少し腕相撲の様な展開になりましたけど」

と、力比べのような展開で勝てたことを素直に喜んだ。

敗れたアイルランドのグレガー・タウンゼントHCは、

「最初の20分でこういう状況になりました。我々はまだ力を十分に出し切れない間にアイルランドはチャンスをものにしてしまったので、もうそこから自分たちのゲームを取り戻すのが難しくなりました」

と、前半のうちに3トライを許してしまい巻き返せなかったことを悔いた。

日本代表と同じ勝ち点5を獲得し、得失点差で4点上回ったアイルランドがプールA暫定首位に立った。9月28日(土)にはこの上位2チームが小笠山総合運動公園エコパスタジアムで相まみえる。世界ランキング1位に恥じない戦いを見せたアイルランドに日本代表がどのように対抗するか、注目だ。

 

◇アイルランドNo.8のCJ・スタンダーはMOMにも「振り返っている時間はない」

随所で突破力を見せつけたアイルランドNo.8のCJ・スタンダーがMOM(マン・オブ・ザ・マッチ)に選出された。自身のトライこそなかったものの、セットプレーのみならず積極的なボールキャリーなどでチャンスを作り出し、勝利に貢献した。

試合後、スタンダーはこのようにコメントした。

「準備してきた成果が出ました。しかし、これはまだ始まりにすぎません。次の試合が楽しみです。6日しかないのであまり振り返っている時間はありません」

個人としてもチームとしても勝ち点5の余韻に浸ることなく、9月28日(土)の日本代表戦に向けて早速準備を進めていくこととなりそうだ。