大会3日目の9月22日(日)、ついに「西の聖地」大阪・東大阪市花園ラグビー場にワールドカップがやってきた。プールBのイタリア代表(世界ランキング13位)とナミビア代表(同23位)が初戦を迎えた。

プールBはニュージーランド代表、南アフリカ代表と同組のため、イタリア代表としては4トライ以上の勝ち点5だけでなく、しっかりと得点も重ねたいところだった。一方のナミビア代表は1999年から6大会連続出場中だがいまだに勝ち星なし。何としても今大会白星を挙げたいところだった。

イタリア代表は、史上3人目となるワールドカップ5大会出場となったキャプテンのNo.8セルジオ・パリセを始め、4大会目となるLOアレッサンドロ・ザンニが先発し、SHティト・テバルディ、SOトンマーゾ・アランがハーフ団を組んだ。

一方、ナミビア代表はキャプテンのCTBヨハン・デイゼルが欠場するため、LOチウイ・ウアニヴィがゲームキャプテンを務めた。CTBダリル・デラハルペはテストマッチ50キャップの節目の試合となり、リザーブのSHユージン・ヤンキースはリザーブから出場し、同国史上初の4大会連続出場となった。

20354人の観客が集った試合は、イタリア代表が優勢と思われた。だが先制はナミビア代表だった。相手のラインアウトが乱れターンオーバーしたボールをつないでSHダミアン・スティーヴンスが先制トライ。ゴールも決まって0-7と先制する。

しかし、地力に勝るイタリア代表は11分、ゴール前スクラムを押し込んでペナルティトライを得て7-7の同点。さらにCTBルカ・モリシの突破から、最後はSOトンマーゾ・アランが中央に飛び込み、ゴールも自身で決めて14-7と逆転に成功。

攻撃の手を緩めないイタリア代表はモールを押し込んで、ブラインドサイドを突いてSHテバルディがトライを挙げて21-7で前半を折り返した。

ハーフタイム中に雨が降り始めた後半、序盤はイタリア代表ペースとなる。3分、モールを押し込んだ後、CTBトンマーゾ・ベンベヌーティのグラバーキックをWTBエドアルド・パドバーニが右隅に押さえた(28-7)。イタリア代表はこれでボーナスポイントとなる4トライ目となった。

4日後にカナダ代表戦を控えるイタリア代表は、6人を交替。すると7分、途中出場のSOカルロ・カンナが中央に飛び込んでトライ。自身でゴールを決めて33-7とリードを広げる。

あきらめないナミビア代表は、果敢にタックルを繰り返し、徐々にペースをつかむ。10分にPGを決めると16分には中央スクラムから左に展開し、WTBのJC・グレイリングが左隅に押さえてトライを挙げて35-15とする。

雨が上がり、晴れ間が出てくるとイタリア代表が主導権を握り、29分、35分、途中出場のFLジェイク・ポレドリ、FBマッテオ・ミノッツィがトライを挙げて47-15と大きくリードを広げる。

だがナミビア代表もラインアウトのサインプレーからWTBチャド・プラトがトライを挙げた(47-22)。これで3本目のトライとなり、ナミビア代表は最後までボーナスポイントを狙い攻め続けたものの、ターンオーバーされ、そのままイタリア代表が47-15でノーサイドを迎えた。

イタリア代表がきっちり4トライ以上の勝利で勝ち点5を挙げた。MOM(マン・オブ・ザ・マッチ)はイタリア代表のLOフェデリコ・ルッツァが選出された。「前半はちょっとタフでしたが、全体的にはゲームプランを遂行でき、臨み通り勝ち点5を手にすることができました。天候にも適応できラインアウトも良かった」(ルッツア)

勝利したイタリア代表のコナー・オシェイ HC(ヘッドコーチ)は「もう少しボールを動かすべきだった。ミスが多くなってしまった。雨でコンディションが悪いということもあったが、言い訳にはできない。一貫性がなく、思っていたペースでできなかったので修正したい」と課題を口にした。

ナミビア代表のフィル・デーヴィスHCは敗戦したものの「選手たちを誇りに思います。ゲームのスピードについていけた。トライも取れたし、ディフェンスも悪くはなかった。もう少しボールを保持することが課題だ。ラックで何度かボールを失ってしまった。しかし選手たちの努力はすばらしく、私は幸せな気持ちです」と選手たちを称えた。

イタリア代表は9月26日(木)に予選プール2試合目、福岡・東平尾好演博多の森球技場でカナダ代表と対戦する。一方のナミビア代表は28日(土)、同じアフリカの南アフリカ代表と激突する。

◇イタリア代表パリッセ主将、史上3人目の5大会出場

この試合でも先発として80分出場したイタリア代表、No.8セルジオ・パリッセは史上3人目となるワールドカップ5大会出場となった。元サモア代表のブライアン・リマと元イタリア代表のマウロ・ベルガマスコの記録に並んだというわけだ。

試合を振り返ってパリッセは「あまりいい内容ではなかった。両チームともミスが多かった。互いに力みがあったと思う。ただ、大事なのは勝つこと、5ポイントを獲得することなので、それは良かった。ナミビアは決して諦めない素晴らしいチームだった。ファンの雰囲気も素晴らしく、スタジアムに来た方、みんなに感謝したい」と話した。

なお、パリッセはこの試合で元アイルランド代表のブライアン・オドリスコルの141キャップに並び、元ニュージーランド代表のリッチー・マコウに次いで歴代キャップ数は2位タイとなった。このままパリッセがプレーを続ければ、マコウの148キャップを超える日もくるかもしれない。