9月21日(土)東京六大学野球秋季リーグ戦 東大1回戦 @神宮球場


逆転となる3点適時二塁打を放った小原

秋が近づいてきているこの神宮で、慶大の東京六大学野球秋季リーグ初戦が始まった。今季優勝を目指す慶大の初戦の相手は、東大であった。2回表に東大に先制されるも、正木智也(政2・慶應)のバックホーム、そしてその裏の嶋田翔(環3・樹徳)の適時打で返した1点で、流れは慶大にぐっと傾いた。3回裏の小原和樹(環4・盛岡三)の2死満塁の中での二塁打、6回裏の郡司裕也(環4・仙台育英)の2死二、三塁での適時打で、それぞれで3点を追加するなど着実に得点を重ねていった。相手との点差を突き放し、秋季リーグ戦初戦は勝利で収めることができた。

 123456789計

東大02000000
慶大0130233113

東大バッテリー:●小林大、大久保、田中啓、小宗-松岡、大音 

慶大バッテリー:髙橋佑、○津留﨑、生井、石井-郡司

東大本塁打:梅山1号2ラン(9回)

◆慶大出場選手

 ポジション選手名(学部学年・出身高校)

1[8]柳町達(商4・慶應)
8渡部遼人(環2・桐光学園)
2[5]下山悠介(商1・慶應)
若林将平(環2・履正社)
1津留﨑大成(商4・慶應)
小川慶太(文2・浜松西)
1生井惇己(総1・慶應)
9水久保佳幸(総3・慶應)
3[7]正木智也(政2・慶應)
7橋本典之(環2・出雲)
4[2]郡司裕也(環4・仙台育英)
5[9]中村健人(環4・中京大中京)
1石井雄也(商4・慶應志木)
6[4]小原和樹(環4・盛岡三)
R6宮尾将(商1・慶應)
植田響介(総3・高松商)
R5田中凌馬(商4・長崎東)
7[3]嶋田翔(環3・樹徳)
8[6]56瀬戸西純(政3・慶應)
9[1]髙橋佑樹(環4・川越東)
5角谷隆之介(環3・湘南)
4二宮隆太朗(商4・慶應湘南藤沢)

秋季リーグ戦初戦のマウンドを任されたのは慶大のエース・髙橋佑樹(環4・川越東)。初回を無失点で抑えるも、2回表で、4番・青山、5番・岡ともに安打を許す。そして、走者を二、三塁とした場面で暴投により東大に先制を許してしまう。ここで終わらせたかった慶大だが、7番・山下朋に適時打を打たれ、1点を追加されてしまった。その後、1死満塁で打者を迎えるが、正木の本塁刺殺によってピンチを乗り切ったことで、慶大を良い方向に後押しした。

1回裏を三者凡退で終えた慶大は2回裏、4番・郡司が四球で出塁。その後、6番・小原が右前安打、そして7番・嶋田の適時打で1点を返した。この適時打が慶大に良い流れを引き寄せる。3回表、髙橋佑は東大打線をしっかり抑え、3回裏では、正木と郡司が四球、中村健人(環4・中京大中京)が相手の失策で出塁し、満塁のチャンスが訪れる。ここで打席に立ったのは、先ほども安打を放った小原。すくい上げた打球は走者一掃の適時二塁打となり、この回3点を追加する。


抜群の安定感で2回を18球で抑えた津留﨑

5回表、津留﨑大成(商4・慶應)がマウンドに上がり、安定した投球で東大打線を三者凡退で抑えた。その裏、正木の左前安打や四球、相手の暴投が重なり、慶大は2点を追加。6回表でも津留﨑は危なげない投球を演じ、打者の出塁を許すことはなかった。6回裏、2死二、三塁の場面で打席が回ってきたのは郡司。その勝負強い打撃力で右翼へ適時二塁打を放ち、3点の得点へと繋げた。


走者一掃の適時二塁打を放った郡司

7回表から登板したのは、新星・生井惇己(総1・慶應)。岡を自身最速の148キロで抑え、出塁させない。しかし、続く打者に安打や四球を許して、1死一、二塁という場面になるも、踏ん張りを見せ、この回を無失点で終わらせた。その裏に小原が四球で出塁すると、代走に春季フレッシュリーグで活躍した宮尾将(商1・慶應)が起用される。続く嶋田が中堅手の頭を大きく越す三塁打を放った。その打球で、宮尾はその俊足を生かしホームイン。続く瀬戸西純(政3・慶應)も二塁打を放ち、また1点を追加する。そして投球でも見せた生井が、初打席にもかかわらず適時打を打ち、打撃においてもその存在感を発揮した。


生井は安定した投球を見せ、リーグ戦初登板を飾った

8回表、生井は左前安打を打たれるものの、その後は危なげない投球を見せ、この回も無失点で抑えた。良い流れを掴んだままの慶大は、その裏、代打で入った植田響介(総3・高松商)が右翼方向へ打球を運び、1点を挙げた。9回表、マウンドへ上がったのは石井雄也(商4・慶應志木)。ここでも無失点に抑えたかった慶大であったが、2死一塁の場面で、代打・梅本に本塁打を打たれ、2点返されてしまう。しかし、その次の打者の打球を中飛にとどめ、4-13で初戦を勝利で飾った。

2回表に先制点を許すが、チャンスをものにして得点を重ね、大差をつけて白星を挙げた慶大。自分たちのプレーで流れを掴んだ一戦であった。また、終盤には、今後の活躍が楽しみである1年生のフレッシュな姿を見ることもできた。いよいよ始まった秋季リーグ戦。明日も東大に勝利し、優勝へ向けて勝ち点を挙げたい。

(記事:松田真由子 写真:左近美月、小嶋華)

◆打撃成績

   12345678

1[8] 柳町遊ゴロ二ゴロ左飛遊ゴロ見三振
8渡部遼遊ゴロ
2[5]下山二ゴロ二ゴロ
若林二飛
1津留﨑
小川一邪飛
1生井左安①
3[7]正木右飛四球左安四球二飛
7橋本典
4[2]郡司四球四球四球右2③四球
5[9]中村健空三振三失三犠打中飛空三振
6[3]小原右安右2③遊ゴロ四球
宮尾
植田響右2①
7[4]嶋田左安①空三振空三振中3①遊失
8[6]瀬戸西捕犠打四球四球中2①中飛
9[1]髙橋佑見三振捕犠打四球
5角谷空三振
4二宮左安

◆投手成績

 投球回数打者数球数安打三振四死球失点自責

髙橋佑4168144222
○津留﨑261803000
生井293024100
石井151621022

◆監督・選手コメント

大久保秀昭監督

――今日の試合を振り返って

最初が上手くいかなかった感じになって、心配はしました。心配通りというか、それを正木のホームアウトのプレーが、だいぶ楽になりましたね。その後、すぐ1点取って。結果的に小原がタイムリー打ったケースで楽になりました。

――新戦力となるであろう1年が出場していました

生井は今後のことも考えて、夏以降ずっと良い状態ですね。彼には期待してます。

――今日は初戦でしたがどのような準備をしてきましたか

最初から相手がどうとかは関係なく、自分たちの一試合目というところで、当然みんな持ってる良い試合をしようという気持ちを、ちょっと出しきれなかったです。そこはピッチャーの髙橋佑樹がちょっと苦戦しましたね。

――明日に向けて

天気がどうなるか心配な点はありますが、一戦必勝で一生懸命戦いたいと思います。

郡司裕也主将(環4・仙台育英)

――大事な開幕戦初戦を勝利で飾りました。今の率直な感想をお願いします

結果的に大差で勝てて良かったのですが、開幕戦は難しくて、先制されてどうなるのかなという感じだったのですが、みんなで上手くつないで勝てたので良かったなと思います。

――夏の遠征を通して、チームとして成長したところはありますか

夏は本当に個人個人が自分の課題と向き合った時期だったので、チームとしてここがというのは本当に個人個人で課題を克服するために練習してきたので。例えば、今日の正木のバックホームであったり、そこはもうチームとしてかなり練習してきたところでもあり、個人としてもやってきたところでもあるので、成果が出ているかなという風には思います。

――今日の試合は4人の投手をリードしました。捕手から見て今日の4投手の調子はいかがでしたか

先発の(髙橋)佑樹と最後石井が点取られましたけど、まあやはり開幕は難しいところがたくさんあると思うので、本来の調子ではないかもしれないですけど、必ず立て直してくれると思います。

――打撃面ではチーム全体でボール球を見極め、甘い球を打つことができていたと思います

東大の投手は緩急を駆使して抑えにくるので、各々がどう打てばいいのかを理解しながら、打てた選手、打てない選手がいたのですが結果は出たので良かったと思います。

――今日は四球が多かった中タイムリーを放ち、郡司選手自身目標のリーグ戦通算100安打まであと18本に迫りました

僕は四球を選びながらという打者なので、あまり数字を意識しないで私利私欲を捨てた打撃を心がけていけば良いかなと思っています。あまり数字にはこだわらないようにしようかなと思います。

――TEAM2019で戦うリーグ戦は今季で最後になります。目標の勝ち点5、日本一に向けて意気込みをお願いします

今日は何とか勝てたので、まずは明日本当に連勝でしっかり勝ち点1取って、その流れに乗るではないですけど、本当に一瞬の隙も見せないように打ちに行きたいなと思います。

小原和樹(環4・盛岡三)

――今日の試合を振り返って

初戦でみんな緊張していたのですが、神宮の空気を掴みながらなんとか勝ててよかったです。

――夏のバッティング練習の成果がでましたか

たまたまですが、夏バットを振ったのがもしかしたら今日の結果につながったと思うと、夏頑張ってよかったと思います。

――2打席目は2死満塁の場面での逆転3点適時二塁打でした

僕が打たなきゃ点が入らない状況でしたが、緊張とかはなくここで打ったらヒーローだという気持ちで臨みました。そしてたまたま打てたボールがツーベースになりました。打った瞬間はライトフライかなと思ったのですが、詰まってでもいいから外野に落ちろ!と願いました。

――今日も守備は安定していました

守備はあたりまえにやらなければいけないと思っています。瀬戸西もとてもいいプレーもしましたし、セカンドショートでなんとかアウトを重ねて、チームに流れを持ってこれたらなと思います。

――今日は1年や4年の二宮選手など、新戦力の活躍もありました

めちゃめちゃ嬉しかったですね。二宮がレフト前に打った時僕思いっきりガッツポーズしてました。1年生も生井とか、フレッシュでは出ていたんですが本戦でマウンドに立つのは初だったのですがよく守ってくれました。

――今日は開幕戦でしたが調子は

調子云々でやっていたらあまり良くないと思っています。安定したプレーが出来るのがベストですが野球でそれは難しいので、その日だめでもなんとか自分にできることを探しながら目の前のことを全力でやっていくことがこれからの勝利につながると思うので、自分のできることをやって、チームの勝利に貢献したいと思います。

――明日へ向けて

まず2連勝で勝ち点をとって、勝ち点を重ねていくことが勝利につながっていると思うので、守り勝つ。そしてたまに打つ、って感じで頑張っていきたいと思います。

津留﨑大成(商4・慶應)

――試合を振り返って、率直な感想を

この秋のシーズンに向けて準備してきたことをしっかりと出すことができたかなと思います。あとは投手キャプテンとして、もう少し投手陣で締めていかなければならない部分があるなと思っています。各々感じていると思うので、もう一度気を引き締め直して明日の試合に臨めたらと思います。

――今日のご自身の投球内容について

やはり少し緊張してしまっていて、まだまだ思っていたようには投げられなかったなという風に思います。自分自身の投球に関しても修正しなければならない部分はありますし、技術面だけではなくメンタル面についてもしっかり準備をしていきたいと思います。

――この夏はどのような取り組みを

特に何かを変えたわけではないのですが、1人1人が決めるキャンプのテーマとしては〝頭と身体のハードワーク〟というものを挙げていました。〝頭〟については、特に「試合でどのようなプレーや結果だと良いのか、最悪なのか」ということなどについてしっかりと考えていました。〝身体〟については、練習量はもちろんのことウエイトトレーニングやストレッチにもしっかりと取り組めたので、成長できたのではと思います。

――プロ志望届を提出されました

志望届を出して以降は、まったくそのことについては考えていません。多分(届を)出した5人みんながそうだと思うのですが、「とにかくこのチームで優勝したい、チームの勝利に貢献しよう」という思いが何よりも強いです。(ドラフト会議の)結果がどうなるかはわかりませんが、チームの勝利に貢献したその先にあるものだと思っています。今はとにかく1つでも多くのアウトを取って、後ろの投手陣につないでいくということだけを考えています。

――大学でのラストシーズンが開幕しました

僕自身は慶應で高校から7年間野球をさせていただいているので、最後のシーズンに懸ける思いは強いです。僕はこの慶大野球部が大学の部活動の中で日本一だと思っているので、それを証明できるようにまずはリーグ戦で早大に2連勝して優勝し、慶應に恩返ししたいなと思います。

――最後に、明日に向けて意気込みを

僕自身を含め投手陣として反省する部分が多く出ました。また気を引き締めて、明日は今日よりも良い投球ができるように頑張りたいと思います。

瀬戸西純(政3・慶應)

――今日の試合を振り返って

初戦ということで立ち上がり難しいだろうなっていうのはみんなわかっていたことで、その中で慎重に入ったんですけど、その中でも上手くいかなくて、でもみんなバタバタせずにきっちり自分のことやろうっていうのがいい結果につながったなって思います。

――堅さもあったということですか

僕自身は堅さとか感じずいつも通りできたかなって思います。ただチームだとベンチ初めて入った選手もいたので、全体的に堅さっていうよりは難しさがあるなかでプレーしていたのかなと思います。

――今日は3出塁2得点の活躍でした

練習試合から意識していた粘り強い打撃っていうのが1試合目から体現できたのは良かったと思います。

――何を意識して打席には入りましたか

簡単にアウトにならない打者になろうって思ってやっていて、そういう意識で入っています。

――7回はセンター前の当たりを好走塁で二塁打としました

チャンスだったので思い切って行こうっていう中で良い当たり出て、センターの位置とか打球の追い方見てこれはいけると思ったので思い切って二塁まで行きました。

――打撃の手応えは

今日たまたま上手くいっただけで、自惚れずにやれることしっかりやろうって感じです。

――守備では本職のショートではなくサードに回る場面もありました

練習試合でも何度かあった形の采配なので、準備していたので不安もなくバタバタせずにできました。

――明日の試合に向けて

今日立ち上がり以外上手くいったんですけど、明日そんなに上手くいくとは限らないので、やれることをしっかりやって、結果的に最後に勝ってるっていう試合になるように、やっていきたいと思います。

嶋田翔(環3・樹徳)

――今日の試合を振り返って

僕らの開幕週が1週間遅かったのですが、やはり開幕試合の難しさを感じました。

――最初のレフト前ヒットを振り返って

2点先制された後の打席で、ランナーが得点圏にいたということで、春のシーズンでは、ランナーがいる場面で一本しっかり打つといったところが課題だったので、今日はそういった場面でしっかり打つことができて良かったです。

――7回の三塁打を振り返って

前の2打席三振していたので、なんとか自分の中で修正しようと思って打った結果が三塁打につながったのかなと思います。

――相手のバッテリーは緩急を使った組み立てをしていたと思うんですが、どういった意識で打席に立っていましたか

やっぱり僕の場合、積極的に振っていく選手ということで、自分もキャッチャーをやっていたので緩い球が有効になるということは分かっているので、そういった部分は想定内と捉えて打席に立ってました。

――明日の試合に向けて

明日の試合勝たないと勝ち点が取れないので、まずは明日しっかり勝って勝ち点1を取りたいと思います。

生井惇己(総1・慶應)

――今日の試合を振り返って

今日の試合に入るまで緊張しすぎて夜も眠れないくらいだったので、ブルペンでも力んでしまって大丈夫かなというところだったんですけど、ランナーを出して郡司さんが近寄ってきてくれて、「こんなところで緊張している場合じゃない」という言葉をいただいたので、そこから平常心で投げられるようになったと思います

――自己最速を更新する148キロもマークしました

春から夏にかけてストレートの球速自体は速くなってきていたので、それが発揮できるかなというところで、自己最速の148キロが出たのは良かったなと思います

――春季リーグ戦では高校時代に甲子園でも投げ合った増居投手(総1・彦根東)が活躍しましたが、意識するような面はありましたか

入学当初からお互い比べられてきたので、その中で増居が春のリーグ戦であれだけ活躍して、僕はベンチ外でフレッシュでも良い結果を残せずにいて、悔しい気持ちでいっぱいだったので、そういう気持ちを持ちながら今日のリーグ戦は投げたつもりです

――さらに初打席で初安打、初打点も記録しました

まあバッティングに関してはたまたま振ったら当たったくらいの感覚だったので、先輩が作ってくれたチャンスを僕がたまたま打って返しただけなので、初ヒット初打点というのはそんなに意識はしていないです

――この秋の意気込みをお願いします

僕ができることは少ないと思うので、できる場面でできることを精一杯やりたいなと思います