アメリカのメジャーリーグベースボールで、カル・リプケンが樹立した連続試合出場記録2632回など、どのスポーツでも驚きの記録が数多く存在する。今回は、米スポーツメディアのSports Casti…

アメリカのメジャーリーグベースボールで、カル・リプケンが樹立した連続試合出場記録2632回など、どのスポーツでも驚きの記録が数多く存在する。

今回は、米スポーツメディアのSports Castingが発表した、テニスにおける「ほぼ、破るのは不可能な記録」を紹介する。1:世界最速サーブ記録

時速263km

ギネスの記録に認定されている、この高速サーブを打ったのはサム・グロス(オーストラリア)。彼が2012年に、韓国・釜山のチャレンジャー大会で記録して以来破られていない。

ちなみにグロスの記録は、チャレンジャー大会の記録のため、ATPの公式記録として認定されていない。ATP公式記録での最速サーブは時速253km。ロジャー・フェデラー(スイス)や錦織圭(日本/日清食品)が「彼のサーブが欲しい」と言う、ビッグサーバーのトップ選手ジョン・イズナー(アメリカ)の記録だ。彼の記録は、ギネスブック上では3位となる。

2:世界ランキング1位継続最長記録

1659日

ロジャー・フェデラーが2004年2月2日から2008年8月17日までの237週間、実に4年6ヵ月半継続して世界ランキング1位を死守した。ジミー・コナーズ(アメリカ)の160週という2位の記録と比べると、フェデラーの成し遂げた記録の偉大さは明白だ。

※男女を合わせるとシュテフィ・グラフ(ドイツ)の186週間が2位の記録となる。ちなみに、世界ランキング1位の合計日数記録だと、グラフが377週間で、フェデラーの310週間を大きく引き離している。

3:同じグランドスラム大会のタイトル獲得数記録

12

プロテニス選手にとってグランドスラムでの優勝は誰もが夢見ることであり、1回だけでも成し遂げられれば大きな功績だ。しかしながら、その優勝を1回のみならず、しかも、1年に1回しかない同じ大会を12回も優勝するという驚異的な記録を残した選手がいる。その選手とは、ラファエル・ナダル(スペイン)だ。クレーコートを得意とするナダルが12回優勝した大会はもちろん「全仏オープン」。今年も優勝を飾り、現在3連勝中だ。

4:シングルス・ツアータイトル獲得数記録

167

男子のシングルスATPツアータイトル獲得数はジミー・コナーズの109が最多であるが、女子のシングルスWTAツアータイトル獲得数はマルチナ・ナブラチロワ(アメリカ)の167が最多だ。ナブラチロワは、ダブルスでは177勝を上げており、単複ともに驚異的な強さを見せつけた。ちなみに、セレナ・ウイリアムズ(アメリカ)のシングルスWTAツアータイトル獲得数は72である。

5:シングルス試合連勝回数記録

74連勝

この記録の保持者もまた、ナブラチロワだ。男女両方の記録を含めても、ナブラチロワが1984年に叩き出した、この連勝回数はまだ破られていない。男子の最高記録は、ビヨン・ボルグ(スウェーデン)の49と、大きく下回る。彼女の記録は、当分破られそうにない。

6:最長試合

11時間5分

2010年の「ウィンブルドン」男子シングルス1回戦、ジョン・イズナー(アメリカ)対ニコラ・マウ(フランス)の試合だ。3日間かけて行われたこの試合では、最終セットはなんと第138ゲームまで続き、イズナーが6-4、3-6、6(7)-7、7-6(3)、70-68で勝利して幕を閉じた。

7:1シーズンでのラケット破壊最多数

48回

これまでの、素晴らしい記録とはまったく異なる記録だが、これもこの先破られることはなさそうな記録である。この不名誉な記録保持者はマラト・サフィン(ロシア)だ。2回のグランドスラム優勝を経験している名選手であるが、彼が1999年に記録した48回のラケット破壊記録は、20年たった今も破られていない。

(テニスデイリー編集部)

※写真は2019年「全仏オープン」でのナダル(右)とティーム(左)

(Photo by Clive Brunskill/Getty Images)