リオ五輪、卓球の女子団体3決定戦が8月16日に行われた。日本はシンガポールに3対1で勝利し、銅メダルを獲得した。卓球の会場は狭く、驚くほど卓球台と観客席の距離も近い。かつチケットも安価で購入できる。サッカーのような大きい会場だと難しいのだろ…

リオ五輪、卓球の女子団体3決定戦が8月16日に行われた。日本はシンガポールに3対1で勝利し、銅メダルを獲得した。

卓球の会場は狭く、驚くほど卓球台と観客席の距離も近い。かつチケットも安価で購入できる。サッカーのような大きい会場だと難しいのだろうが、狭く、そして空席も多いため観戦者同士が団結しやすい。日本人観戦者にとってはかなり「コスパ」のいい競技だと言えたのではないだろうか。

以下は試合30分ほど前の会場のようす。

#Rio2016 試合前の卓球会場 - Spherical Image - RICOH THETA

親日国ブラジル。日本のことを熱心に応援してくれる観客も多い。この日も、日本国旗を振り、雄叫びをあげ応援していた日本人観戦者の元に一人、また一人と集い、いつの間にか即席の多国籍応援団ができあがっていた。(最終的には米国籍、ブラジル国籍、日本国籍だった)

ブラジルの観戦客は、日本寄りの人が多い。日本の応援をしていると、自然と多国籍応援団ができる。 pic.twitter.com/mjKQCPpkR1— CYCLE-やわらかスポーツ (@cyclestyle_net) 2016年8月19日

会場の中でも明らかに異質の存在だったこの即席応援団は、会場の中のスクリーンにも幾度となく映った。日本人が日本代表を応援する際にしばし耳にする「ニッポンチャチャチャ」というリズムで応援するのではなく、ブラジル人がサッカー観戦のときに行うリズムで、「ニッポン」と声かけをしていた。日本チームが得点する度に、様々な応援リズムに「ニッポン」を組み入れていて、その多様性に舌を巻いた。

こんな感じで、日本のことを応援してくれた。(女子団体卓球決勝戦時) pic.twitter.com/CyR3AASVgg— CYCLE-やわらかスポーツ (@cyclestyle_net) 2016年8月19日

翌日開催された女子卓球団体の記者会見で、この即席応援団の印象について各選手に質問した。声を枯らして応援するブラジル人たちの姿、会場の雰囲気は少なからず選手たちにも影響を与えていたようだ。

石川佳純選手「ずっと聞こえていましたし、本当に初戦からも日本のホームのような感じで、温かく大声援を送っていただいて、私たちの力になりました」

福原愛選手「会場が一体となって、ブラジルの方も、ほかの国籍の方も日本のことを応援してくださって、とても温かな雰囲気のなかでプレーをさせていただくことができました」

伊藤美誠選手「本当にブラジルのたくさんの方が日本の選手をすごく応援してくださって、私たちも応援してくれる方が増えると、やっぱりすごく『勝とう』という思いが強くなって、本当に応援してくださってありがとうございますと伝えたいです」

太く力強い声で応援し続けた彼らの声は、試合後にはガラガラだった。