夏休みの練習期間を経て着実に成長した全8チームが一同に集結し、秋季関東大学リーグ戦(秋季リーグ戦)が開幕した。チーム事情により選手構成が変わった早大は、ポジションやローテーションなどを組み直し、江戸川大との初戦に臨んだ。新たな戦術を試したことで随所にミスもあったが、勝負どころで強さを見せ、セットカウント3-0(25-23、25-16、25-22)でストレート勝ちを収めた。

 『勝負の秋』の始まりを告げるホイッスルとともに幕を開けた第1セット。植松知里(文構3=香川・高松第一)が「出だしが割とよく入れたことがよかったと思います」と振り返るように、先制点は相手に奪われたものの富澤結花主将(スポ4=東京・文京学院大女)のブロックアウトで得点を奪うと、山下日和(社1=千葉・市船橋)や井上裕利惠(スポ3=岡山・就実)がさらに得点を重ね、7-3とリードを奪う。その後11-9と点差を縮められたが、富澤がストレートとクロスにスパイクをうまく打ち分け4連続得点。19-10とリードを広げた。しかし、レセプションが安定しない早大はブレークを取られる場面が続き、23-22と再び1点差に詰め寄られる。それでも、最後は相手のミスにも助けられこのセットを奪った。続く第2セットは、序盤からリードする展開になった。秋季リーグ戦からセンターに回った中澤恵(スポ1=大阪・金蘭会)だが、前衛でのスパイクやフェイントだけでなく後衛でもバックアタックで得点を奪い攻撃陣をけん引する。他にも、橋本美久(社2=福島・郡山女大附)のブロックポイントや飯田友美副将(商4=長野・諏訪清陵)の好レシーブなど随所にファインプレーを見せた早大は、大差で第2セットも連取した。


開幕戦から声でもプレーでもチームを引っ張る富澤

 ストレートで試合を決めたい第3セット。富澤のスパイクポイントで始まると、中澤のエンドラインギリギリに落ちるサービスエースなどで3連続得点を奪い、5-1と序盤に点差を広げた。その後も着実に得点を重ね13-7と大きくリードし、タイムアウトを迎える。しかしタイムアウト明けに相手に主導権を握られると、5連続得点を奪われて1点差に。それでも、「悪い雰囲気になった時もみんなで落ち着いてできた」と橋本が語るように、相手の猛攻をしのぐと冷静にサイドアウトを取り合う展開に持ち込んだ。逆転を許さなかった早大は、富澤のスパイクポイントで25点目を奪いストレート勝ちを決めた。


精巧なサーブを放つ飯田

 春季リーグ戦でブロック賞に輝いた齋藤友里(社2=千葉・敬愛学園)が留学で一時離脱、リベロ賞に輝いた河治えみり(社3=北海道・旭川実業)が欠場という厳しいチーム状況の中で始まった秋季リーグ戦。選手構成の変化に伴いポジションやローテーションが変わったこと、そして新たな戦い方になったことで、多少のミスは見られた。しかし、ブレークを奪われ苦しい場面が続いても下を向いている者は決しておらず、悪い雰囲気は小まめに断ち切っていた。今後のリーグ戦でも苦しい場面は無数に訪れるだろう。その中でも雰囲気を保ちセットを取りきれるかが、2部リーグ戦優勝、そして1部昇格への鍵となるに違いない。

(記事 友野開登、写真 横澤輝、手代木慶)

セットカウント
早大25-23
25-16
25-22
江戸川大
スタメン
レフト 富澤結花(スポ4=東京・文京学院大女)
レフト 井上裕利惠(スポ3=岡山・就実)
センター 中澤恵(スポ1=大阪・金襴会)
センター 山下日和(社1=千葉・市船橋)
ライト 植松知里(文構3=香川・高松第一)
セッター 橋本美久(社2=福島・郡山女大附)
リベロ 梨本未央(社3=東京・駒場)
コメント

富澤結花主将(スポ4=東京・文京学院大女)

――きょうの試合を振り返っていただけますか

初戦でみんな緊張していたし相手もどんな感じでプレーしてくるのか分からなかったですが、とにかく思いっきりやろうというのはみんなできたと思うのでいい初戦が迎えられたと思います。

――春季リーグ戦や東日本インカレを終えて、新たに立てた目標はありますか

友里(齋藤、社2=千葉・敬愛学園)がいなくなってもっと厳しい状態にはなりましたが、その分もっと自分たちのやらなければならないことが明確になったと思うので、そこだけをしっかりやってきてきょうは本当に良かったと思います。自分たちがやることは全てできたと思います。

――夏休みにチームとしてどのようなところを強化しましたか

サーブやキャッチなどは常に徹底してやってきましたし、1部相手ではなく2部相手にどのように戦うのかというのをみんなで考えて、フォーメーションを少し変えたりディグとブロックの関係性を少し変えたり、まだまだ完璧ではありませんが2部と戦うということを意識してやってきました。

――初戦に向けてどのような意識で臨まれましたか

自分も不安があったので、とにかく思い切りやろうという気持ちでやりました。

――秋季リーグ戦の意気込みをお願いします

後半戦に強いチームと当たるので、そこまでに一戦一戦上げて自分たちのピークを持っていけるようにあと9戦頑張っていこうと思います。

植松知里(文構3=香川・高松第一高)

――勝利おめでとうございます。まずきょうの振り返りをお願いします

開幕戦ということで、絶対緊張とか意識してなくてもあったと思うのですが、出だしが割とよく入れたことがよかったと思います。

――植松選手がこの夏、意識的に強化してきた部分はありますか

春とはポジションが変わったので、その部分で。でも自分に任されるのは、スパイクを決めるということよりは繋ぎの部分や、レセプションなどのレシーブ面だと思うので、そういったことを意識しつつ、スパイクでもしっかりチームに貢献できるように練習しました。

――今お話にもあったように、春はセッターとしての出場が多かったですが、きょうはライトとしての出場となりました。ご自身の中で変化したことがあれば教えてください

変化したことだらけなのですけど、ポジションが変わったことで、チームの中での自分の役割が結構変わったと思っていて。それが、繋ぎやレシーブだと思っています。なので、そこでもうちょっと安定したプレーをすることももちろんなのですけど、アタッカーなのでもっと点を決めたり、相手を崩したりして、他のアタッカーが楽になるように出来たらいいと思います。

――植松選手は守備面でも多大な貢献をなさるポジションだと思います。植松選手から見て、きょうのチームとしての守備はどうでしたか

どうしてもレセプションが崩れてしまい、連続失点をしてしまう場面が多かったので、そこをもうちょっと直していかなければいけないと思いました。

――これからの秋季リーグ戦に向けて抱負をお願いします

秋リーグ(秋季リーグ戦)はまだまだ長いと思うので、しっかりリーグの中で自分たちの課題を見つけて、克服していくことで、どんどんレベルアップしていければいいと思います。

井上裕利惠(スポ3=岡山・就実)

――今日の試合を振り返ってください

出だしはスパイクがしっかりと決まっていて良かったと思うのですが、3セットとも中盤で追いつかれる場面が多かったので、そこの部分で改めて集中して、逃げ切れるようにしていきたいと思います。

――夏休みはどのような部分を強化してきましたか

春リーグ(春季関東大学リーグ戦)と秋リーグ(秋季関東大学リーグ戦)でレシーブの体形を変えたのですが、それを徹底して練習したのと、レセプションやつなぎだったりも多く練習しました。

――ご自身春リーグとは異なったポジションでの出場となりました。何か違いはありましたか

もともとレフトバックの方が得意なんですけど、今日は全然上がらなかったので、もう少し上げれるように頑張ります。スパイクは春はライトだったんですけど、レフトでももう少し打ちきれるように頑張りたいです。

――全体的に守備に落ち着きがなかったように見受けられましたが、守備に関しての印象はいかがですか

今日のチームは力強く打ってくる印象が強かったので、ブロックに当たったボールとか、速攻のプッシュなどが落ちていたと思うので、全体的に止まって上げれたら良いかなと思います。

――反対に攻撃面での印象はいかがですか

全体的にスパイクがよく決まっていたと思います。私自身はそこまでではなかったのですが、他のメンバーがすごく決めてくれたので、良かったと思います。

――春に悔しい思いをしたので、秋こそはしっかりと2部で優勝して、入れ替え戦でも勝てるようにしたいです!

梨本未央(社3=東京・駒場)

――きょうが開幕戦でしたが、振り返って良かった点と悪かった点はありますか

相手に差を詰められる場面もあったのですが、3セットを通して自分たちのチームのペースで、レシーブを上げてしっかり打ちきるということができたのではないかと思います。悪かった部分としては、レセプションなどが崩れたときや、前衛に打てる3枚が揃わなかったときになかなか決めきれなかったというのが挙げられると思います。

――春リーグと違ってリベロでの出場となりましたが、ご自身のきょうのプレーを振り返っていただけますか

大事なところでしっかり速攻が入れるように、レセプションの質を上げていかないとこの先厳しくなると思います。きょうの自分はまだそれができていなかったので、この1週間練習をして、質を上げていきたいです。

――チーム全体のきょうの守備面についてははどのように評価されますか

レフトからのインナーやブロックを抜かれた場面などでは、同じところに何本も決められていたので、1本や2本やられたらもっと早く対応をしていけたらいいなと思います。

――夏にご自身が強化してきたのはどのような部分ですか

ストレートを抜かれる場面など、ブロックとレシーブの関係をしっかり見てレシーブに入るところと、ワンタッチがかかったときに次に速攻が入りやすいレシーブを返すことを意識して夏は練習してきました。

――最後にきょうから始まった秋リーグに対する意気込みをお願いします

しっかりと自分たちのプレーをして、楽しんで勝ちきりたいです。4年生にとっては最後の大会なので、笑顔で終われるように頑張ります。

橋本美久(社2=福島・郡山女大附)

――開幕戦、ストレートで勝利をおさめました。きょうの振り返りをお願いします

開幕戦だったので、みんなで話していたのは雰囲気を良くしようということと、笑顔でしっかりと自分たちのやるべきことをやろうということで、目標としてやっていたのですが、悪い雰囲気になった時もみんなで落ち着いてできたし、次の一本を落ち着いてやることができたので、試合としてはもっと自分たちの出来ることはあると思うのですが、開幕戦としては良かったのではないかなと思います。

――きょうの江戸川大という相手に向けてチームとして、またご自身がセッターとして意識していた部分はありますか

江戸川大という相手に対してこうしようというような、特定の相手に対してこうしようというのはあまり考えていませんでしたが、セッターとしてはまずしっかりアタッカーが打ち切れるようなトスをあげようという点と、自分たちが崩れてしまったら終わりなので、そこをしっかりセッターとしてちゃんと中心になって崩れないように頑張ろうと考えていました。

――きょうは一本目が多少乱れる部分もあったかと思います。そのあたりはコート内でどのように感じていらっしゃいましたか

崩れたときであってもしっかりと打ち切ってくれるアタッカーがいるので、そこにしっかり二段トスを持って行こうという意識でプレーしていました。

――この夏はご自身としてどのような点に重きを置いてトレーニングをなさっていたのですか

夏は、私はレシーブが苦手なのでレシーブをもっと上げられるように、フェイントや緩いボールを落とさないように、という練習をしていました。

――次の試合の宇都宮大に向けての意気込みをお願いします

2試合目となってどのチームも慣れてくると思うので、しっかりと自分たちのやるべきことをやって、きょうよりももっといい試合が出来るように、みんながもっといいプレーが出るように頑張りたいと思います。

――

中澤恵(スポ1=大阪・金襴会)

――今日の試合を振り返って

今日は初戦だったので自分のプレーが良くも悪くもチームを盛り上げて、得点が入ったら一番喜んだり、声を出そうと思ってゲームに入りました。自分も完璧まではいかないけれど納得できるようなプレーができて、チーム的にも雰囲気が良くできたので良かったと思います。

――ポジションの変化がありましたが自身の役割をどう認識していたか

ミドルというポジションになりました。ほかのチームでは得点をたくさん取るポジションではありませんが、早稲田では二段トスも上がってきて、決めなければいけないところでしっかり決めないとゲームをいいリズムで進めることができないですし、前衛にいても後衛にいても攻撃参加を毎回できるように意識して、それが役割だと思っています。

――攻撃参加に関して自身のプレーを振り返って

大事な場面でトスが上がってくるポジションなので今日も少しミスをしてしまって、そういう点が欲しい時に相手に得点を与えてしまうミスは雰囲気が悪くなってしまうので、そこでもっと決めきれる技術だったり、メンタル面だったりをリーグ中に上げていきたいと思います。

――夏季に強化したことは何か

守備ですね。あまり背が高いチームではないので、ブロックの出し方だったり、チームの守り方や執着心をもっと持って取り組もうという意識がチームでありました。レシーブ練習の時だったり、約束事を作ったりして頑張りました。

――秋リーグに向けて

長い期間になるので毎回一試合一試合大事にして、春リーグの反省をチームとしても自分としてもっと生かして春よりいいバレーをしたいです。しっかり優勝して入れ替え戦に行って、一部昇格を目指してやっていきたいと思います。

山下日和(社1=千葉・市船橋)

――きょうの試合を振り返って、よかった点と反省点を教えてください

良かった点は出だしです。いつも流れが悪くなってしまってそのままセットを取られてしまうことがあったんですけれど、それを悪い流れになってもしっかりセットを取り切れて、1セットも落とさずに勝ち切れたことが良かったことだと思います。反省点は途中で連続失点をしてしまって流れを相手に渡してしまうことが多かったので、そういったところで1本で(悪い流れを)切れるように、来週からしっかりと自分たちのペースでできるようにしていきたいです。

――2セット目など移動攻撃が全体的に決まっていなかった印象がありますが、その点はいかがでしょうか

移動攻撃はきのう入り方を変えてちょうど修正したところで、きょうは挑戦という感じでした。感覚的にはすごくタイミングなどもつかめてきているので、これからのリーグ戦でしっかり決め切れるようにできたらいいなと思います。

――夏休みの期間、山下選手はどのようなことを練習してきましたか

試合メンバーが大きく変わって、自分の立ち位置や打つ本数も全然変わっているので、練習試合などを通して高いパスを打つ機会が増えました。すごく苦手なところだったので、そこを打ち切るように練習して、ブロックも強化しました。

――秋季関東大学リーグは長い戦いになると思いますが、これからの意気込みをお願いします

春リーグ(春季関東大学リーグ戦)は3位という、入替戦にも行けない悔しい結果だったので、その気持ちをもう一回呼び起こして、しっかり自分が決め切ってみんなを支えるという気持ちで勝っていきたいと思います。