写真=Getty Images

ヨーロッパ・カンファレンス案についても言及

スペインの名門、レアル・マドリーのフロレンティーノ・ペレス会長には夢がある。それは、レアル・マドリーをNBAの舞台に連れていくこと。

リーガACB優勝35回、ユーロリーグ優勝10回を誇るヨーロッパの名門クラブを、NBAの東カンファレンスに編入する。この案をクラブの役員会に提案したところ「距離がありすぎて難しい」との答えが返ってきたそうだ。それでもぺレス会長は「NBAを戦うマドリーが見たい。それが私の夢なんだ」とクラブの会見で語った。

NBAのグローバル化は近年になってさらに進んでおり、ビジネスの規模も拡大の一途をたどっている。NBAは昨シーズンにロンドンで公式戦を行なっている他、2020年1月には史上初となるフランスの首都パリでの公式戦開催も決定。また、FIBAと連携してアフリカでのプロリーグ『BAL』(バスケットボール・アフリカ・リーグ)を発足させるプランを発表している。また日本でも来月には、プレシーズンマッチではあるが2003年以来のジャパンゲームズ、ラプターズvsロケッツが2試合開催される。

ぺレスの夢を抜きにしてもリーグ拡張論は話題になっており、アメリカとは陸続きのメキシコの首都、メキシコシティに新チームを作る構想もある。

NBAの東カンファレンスに入るという彼の案には、距離以外にもいろいろと弊害は多い。それならばと第2案として、彼は「ギリシャやトルコのチームとヨーロッパカンファレンスを作ってNBAに参入するのもいい」と、ヨーロッパカンファレンス構想についても語っている。

壮大すぎる夢ではあるが、実現を信じて推進する者がいなければ新しい何かが生まれることはない。彼の発言をNBA側がどう受け止めるのかも気になるところだ。