宮司愛海連載:『Manami Memo』 第1回

スポルティーバとフジテレビの人気スポーツニュース番組『S‐PARK』のコラボ企画が実現! メインキャスターを務める宮司愛海アナウンサーの連載『Manami Memo』が本日よりめでたくスタートします。宮司さんが番組を通して取材した、たくさんの「Memo」の中から、いろんな情報を届けてもらいます。それでは宮司さん、よろしくお願いします。

 スポルティーバ読者のみなさん。フジテレビアナウンサーの宮司愛海です。これから月1、2回の頻度で連載を始めさせていただきます。私が取材を通して感じた競技の魅力や、選手の想い、素顔などをたくさん伝えていきたいと思います。どうぞ、よろしくお願いします。

 最初のテーマは、いよいよ間近に迫った『FIVBワールドカップバレーボール2019』について。9月14日から、まず女子の戦いが幕を開けます。私もキャスターとして、全戦会場から熱戦をお届けします。

 今回の女子日本代表で注目されているのは、やはり石井優希選手(28歳)、古賀紗理那選手(23歳)、黒後愛選手(21歳)の3人のサイドアタッカー陣ですよね。石井選手や黒後選手はパワフルなスパイクを打ち、古賀選手はコースの打ち分けがすばらしい。木村沙織さんという大エースが抜けたあとで、どういった形で日本の新しいエースが生まれるかは、今大会の見どころのひとつだと思っています。

 古賀選手は昨年インタビューをさせていただいた時に、前回のリオオリンピックでメンバーから落選した悔しさがあると語っていました。ワールドカップに関しては、4年前の大会(19歳で初出場)では、自分のプレーだけにうまく集中してできたそうです。今回のワールドカップは、この4年間で経験したいろんなことを発揮できる大会になると思います。

 黒後選手は、本格的に日本代表に参加したのは昨年からですが、お会いするたびに頼もしくなっているのを感じます。最初にインタビューしたのは昨春の初招集の時で、自分のアピールポイントは「笑顔です」と答えていました(笑)。

 その時はまだ雰囲気が柔らかく、フレッシュな印象でしたが、8月10日、11日に埼玉県深谷で行なわれた親善試合(対チャイニーズ・タイペイ)では、気持ちのこもったプレーから精神面の成長を感じました。

 石井選手は、実は私と同い年。古賀選手や黒後選手といった後輩たちが台頭するなかで、「自分がどうプレーをしていけばいいか」という課題に向き合いながら、彼女らしいプレーを見せてくれるのではと期待しています。

 先日、その3人揃ってのインタビューをすることができました。ワールドカップで出場機会を争う選手同士ですから、少し緊張感があるインタビューになるかな…と思っていたのですが、そんな心配を吹き飛ばすような楽しいものになりました。「今度、初めて3人でご飯に行くんです」と嬉しそうに話してくれたのも印象的でした。

 意外だったのは、石井選手がすごく”イジられ役”だったこと。どちらかと言うと、古賀選手のほうがほんわかとした雰囲気があると思っていたのですが、年上の石井選手をからかうようなことを言ったり、誰も見ていないところでイタズラをしたりもするそうです(笑)。それでも石井選手は常に笑顔だそうで、仲がいいんですね。

 黒後選手は、「人の話を聞くのが好き」と話されていましたが、石井選手や古賀選手に、「聞いてるようで聞いてません(笑)。携帯を片手に『ふーん』と聞き流していることが多いです」と突っ込まれていました。意外な素顔を見せてくれた3人ですが、試合ではガラっと変わって気迫あるプレーを見せてくれます。ワールドカップも期待しています!

 荒木絵里香選手(35歳)にも注目しています。”ママさんアスリート”で、チームの精神的な支えでもありますよね。私が取材に伺った時も、挨拶だけではなくひと言声をかけてくださる温かさがあるんです。そういったさりげない気配りが、チームにもいい雰囲気を生み出しているのだと思います。

 先日の親善試合では、「東京オリンピックには、日本は開催国として出るので、OQT(オリンピック世界最終予選)がありません。だからこそ、ワールドカップはOQTを戦うつもりで臨みます。オリンピックを掴み取るくらいの気持ちで、ワールドカップを戦いたいです」と話していました。そういう意気込みをさらっと口にできるのが、経験豊かな荒木選手なのだと感じました。

 若手の選手では、男子日本代表の石川祐希選手の妹である石川真佑選手(19歳)を、今年の春高バレーで取材させてもらいましたが、魅力は名門・下北沢成徳で培ったパワー。U20世界選手権では主将として優勝に貢献し、高校を卒業してすぐにVリーグや日本代表できちんと結果を出しているのは尊敬のひと言です。いつも笑顔がとても可愛らしい石川選手がどんなワールドカップデビューを果たしてくれるのか、注目しています。

 そんなチームを率いる中田久美監督は、選手の誕生日には必ずお祝いをされています。ケーキも自分で持ってくるんですよ。普段の練習でも、選手ひとりずつ声をかけています。日頃の緻密なコミュニケーションがあるからこそ、選手のコンディションをしっかり把握できるのだと思います。

 初めて中田監督にインタビューさせていただいたのは、約1年半前の始動会見の時です。私のスポーツキャスターとしてのキャリアも始まったばかりで、手探り状態でインタビューをさせていただいたので、空気もピリッとしていましたね。その時が、これまでで一番冷や汗をかいた取材でした。

 しかし、先ほどのコミュニケーションの話でもわかるように、優しさが滲み出ていました。優しさを前面に出してしまうと、緊張感がなくなってメリハリもつかないため、意図的にピリッと振る舞われているのかなと思います。緊張と緩和のバランスが取れた「理想の上司」という印象でした。

 そんな中田監督が現役時代にプレーされていたセッターは……ひとりの選手に注目するのが難しいほど、スタメン争いが激化していますね。

 佐藤美弥選手はテンポを作るのがうまく、宮下遥選手はディグ(スパイクレシーブ)とサーブがすごくいい。それぞれの持ち味があるので、ワールドカップではその持ち味を2人とも発揮してほしいです。日程も長く、連戦が続くので、いろいろな選手の組み合わせや攻撃パターンが見られると思います。

 ワールドカップバレーは、中田監督が3年前の就任当時に言っていた「東京オリンピックで伝説のチームを作る」ための重要なステップの大会です。ぜひともメダルを獲得し、その期待を膨らませてもらいたいです!