先日「全米オープン」(アメリカ・ニューヨーク/8月26日~男子9月8日・女子7日/ハードコート)男子シングルス決勝で、第5シードのダニール・メドベージェフ(ロシア)に7-5、6-3、5-7、4-6、6-4のフルセットで勝利し、同大会4度目の…

先日「全米オープン」(アメリカ・ニューヨーク/8月26日~男子9月8日・女子7日/ハードコート)男子シングルス決勝で、第5シードのダニール・メドベージェフ(ロシア)に7-5、6-3、5-7、4-6、6-4のフルセットで勝利し、同大会4度目の優勝を果たしたラファエル・ナダル(スペイン)。

彼のコーチであるカルロス・モヤは、「決勝戦は本当に長いものだった。みんな疲れ果ててしまって、ほとんどお祝いらしいこともしなかった」とスペインのラジオ局Coopのインタビューで話した。「本当にタフな試合だったからね。ロッカールームに戻ると、ナダルは痙攣してしまって、僕がジーンズを穿かせてあげなくてはならなかったくらい疲れていたよ」

「肉体的にも感情的にも、信じられない瞬間だった。グランドスラムのタイトルを、もう1つ増やしたんだ。19個だよ!」モヤは、今大会では最長となった4時間51分の死闘が、どれだけ33歳のナダルの肉体に負担をかけたのか語った。

2008年「ウィンブルドン」で、ロジャー・フェデラー(スイス)からもぎ取った勝利に匹敵するか、との問いには「どちらも相当感情的になるものだった」と答え、「芝の帝王と名高いフェデラーとの戦いに比べて、メドベージェフは、現段階での知名度は低い選手だ。もちろん、2人との戦いは別物ではあるけれど、同じように大切な試合だったよ」と続けた。

ノバク・ジョコビッチ(セルビア)のグランドスラムタイトルが16個、ナダルが19個で、フェデラーが20個という、ビッグ3たちの偉大な記録については、「僕が現役だったころは、サンプラスのグランドスラムタイトル14個という記録でも信じられないくらいすごいことだった」とコメントした。

「ビッグ3は間違いなく、この先も勝ち続けると思うよ。すごいことだよね。ナダルの記録が19でストップしたとしても、彼の功績は素晴らしいものだ。グランドスラムだけで言うならば2番目の記録だからね。我々は、勝ち続けるために、自分たちのやり方で常に進化をするよ」

「1か月前はフェデラーが"ウィンブルドン"で21回目のグランドスラムタイトルにあと一歩だった。今や、ナダルは19回。これから20回目のグランドスラムタイトルを視野に入れて、来年の"全豪オープン"に向け、調整をしていくつもりだよ」

こう語ったモヤのコメントからは、強い自信が読み取れる。ビッグ3の世代交代を噂する声も大きいが、33歳のナダルはまだまだ活躍してくれそうだ。

(テニスデイリー編集部)

※写真は2019年「全米オープン」でのナダル

(Photo by Clive Brunskill/Getty Images)