写真=FIBA.com

「とても大きな勝利だったけれど、まだ終わっていない 」

フランスは、バスケワールドカップ3連覇が期待されたアメリカを準々決勝で打ち破り、2大会続けてベスト4進出を果たした。明日の準決勝ではアルゼンチンと戦う。

思えば2014年大会も、フランスは開催国であり優勝候補だったスペインをベスト8で破ったが、準決勝でセルビアに敗れて3位で大会を終えている。

前回の大会にも出場したエバン・フォーニエは、アメリカを撃破した直後も、フランスは気を緩めずに次の試合に集中していると語った。

「2014年のワールドカップの時は、準決勝でセルビアに負けた。準々決勝で勝って気を楽にしてしまったんだ。だけど、あの時の経験がこれから必ず役に立つよ」

優勝候補筆頭だったアメリカに勝ったことで、フランスにはさらに重圧がのし掛かる。フォーニエは「これで次の試合に負けたら、笑い者としてパリに帰ることになるね」と言う。

ナンド・デ・コロもこう気を引き締め直す。「アメリカに勝ったことは、とても大きな勝利だったけど、まだ終わっていない。だから今日の試合に勝っても、そこまでお祝いしなかったんだ。僕たちの仕事はまだ続くからね」

2009年からフランス代表を指揮しているビンセント・コレットも、5年前の苦い経験を思い出し、アメリカ戦後に次のように述べた。

「この勝利に満足しているが、ロッカールームでは次の試合について話をしたよ。5年前の大会でも、準々決勝でスペインに勝って、今と同じような経験をしたからね。あまりにも喜んでしまって、準決勝ではペースをつかむまで15分もかかってしまった。同じ過ちを繰り返したくはない。アルゼンチンは経験豊富なチームで、彼らは代表に誇りを持ち、ワールドカップやオリンピックの大舞台にも慣れている。特にルイス・スコラは、そうした試合を経験している選手だからね」

優勝をするためには、5年前と同じ轍を踏むわけにはいかない。アメリカに勝ったフランスは、必勝態勢で明日の準決勝に挑む。