先日「全米オープン」(アメリカ・ニューヨーク/8月26日~男子9月8日・女子7日/ハードコート)の大会最終日、男子シングルス決勝で、第2シードのラファエル・ナダル(スペイン)に5-7、3-6、…

先日「全米オープン」(アメリカ・ニューヨーク/8月26日~男子9月8日・女子7日/ハードコート)の大会最終日、男子シングルス決勝で、第2シードのラファエル・ナダル(スペイン)に5-7、3-6、7-5、6-4、4-6で敗れ、準優勝となった第5シードのダニール・メドベージェフ(ロシア)。

ナダルも「何度もグランドスラムで優勝できる選手」と太鼓判を押す、彼のプレースタイルについて、メドベージェフ本人がスポーツメディアのEurosportにその秘密を明かした。「僕は世界ランキング200位や300位の選手たちとフランスで練習しているんだ。練習中に、相手にポイントを取れるかもしれないと思わせておいて、絶対に取らせないのさ」

「そうすると、相手はみんな苛立って、冷静ではいられなくなるのさ。僕はこうしてプレースタイルを進化させている。ファンにも受け入れてもらえるといいなと思う」

「僕がまだランキングの低かった時には、観客から"ひどいプレースタイルだ"と言われていた。勝てるわけないってね。でも、今はそれを見返すことができてうれしいよ」

「今や、戦術の天才とまで言われることもある。だから、僕は自分のスタイルを貫いて、それを進化させていこうと思っている。常に向上できる部分があるはずだと考えているんだ。トーナメントに出場していない時はいつも、コーチと何を向上させていくべきか話し合っているよ」

「シンシナティと"全米オープン"での2試合、ゲームプランが全然うまくいかなくなって、僕は途中でプレースタイルをまったく変えたんだ。もし変えていなかったら負けていたと思う」

メドベージェフは「全米オープン」を振り返り、「なんとも物議を引き起こした大会になってしまった」と続けた。

「4回戦は、正直なところ負けてもおかしくなかった。僕はいつも勝つためにあらゆることをする。けれど、2回戦で歯車がかみ合わなくなり始めて、3回戦ではフェリシアーノ・ロペス(スペイン)がベストなプレーをしてきた。スタン・ワウリンカ(スイス)との5回戦も、すべてクレージーだったよ!」

「この先4~5年後に、僕がどうなっているかは分からないけれど、自分のプレースタイルに磨きをかけていきたいと思っている。1番の目標は、すべての試合に勝つことなんだ。できる限り多くの試合で勝利していきたい」

ビッグ3の世代交代候補として期待のかかるメドベージェフ。世界ランキングも4位へと上昇し、11月に行われるシーズン最終戦のチャンピオン大会「ATPファイナルズ」への出場が決定しており、今後もますます目が離せない。

(テニスデイリー編集部)

※インタビューは2019年「全米オープン」準々決勝戦直後のもの

※写真は2019年「全米オープン」でのメドベージェフ

(Photo by TPN/Getty Images)