写真:男子シングルス入賞者。左から上村(シチズン時計)、平野(協和キリン)、大矢(ファースト)、吉田(東京アート)/提供:ファースト<第53回全日本社会人卓球選手権大会 2019年9月6日~8日>6日から8日にかけて、熊本県の熊本市総合体育…

写真:男子シングルス入賞者。左から上村(シチズン時計)、平野(協和キリン)、大矢(ファースト)、吉田(東京アート)/提供:ファースト

<第53回全日本社会人卓球選手権大会 2019年9月6日~8日>

6日から8日にかけて、熊本県の熊本市総合体育館にて全日本社会人卓球選手権が開催された。今年も全国からプロ・アマ問わず多くの社会人が参戦し、大会を盛り上げた。

男子シングルスは大矢英俊(ファースト)、女子シングルスは野村萌(デンソー)がともに初優勝を飾った。男子ダブルスは横山輝・徳島剛(原田鋼業)が優勝し、原田鋼業初の全日本社会人タイトルを獲得。女子ダブルスは𡈽田美佳・宋恵佳(中国電力)が同士討ちを制し、2年ぶり2回目の優勝を飾った。

男子シングルス結果

男子シングルスでは、今年4月から所属が東京アートからファーストに変わり、心機一転の大矢が初優勝を飾った。準々決勝で有延(リコー)、準決勝で平野(協和キリン)とTリーガーを破って決勝に勝ち上がった。

決勝は吉田(東京アート)とのベテラン対決となった。吉田は、38歳の熟練の技で決勝まで勝ち上がってきたが、決勝はファイナルゲームまでもつれた結果、大矢が逆転で優勝を決めた。

所属が変わりコーチを本業としている大矢は「コーチに携わって沢山の方と出会い、現役選手時代よりも応援してくれる人が増えました。その中で優勝できた事は本当に嬉しく思います!」とコメントし、「今後の目標としては、スクールの生徒さんを強くし、ジュニアの育成はもちろん、私自身まだ全日本のタイトルが取れていないので、そこに向けて全力で突っ走ります!」と語った。

Tリーグでも好調な平野(協和キリン)と、松平(協和キリン)に勝った上村(シチズン時計)は準決勝まで進出したが、ベテランの技に敗れ3位となった。

男子ダブルス結果

男子ダブルスは横山・徳島(原田鋼業)が優勝。昨年優勝を果たした松下・藤村(日鉄物流ブレイザーズ)、準優勝の鹿屋・有延(リコー)が注目を集める中、勝ち上がった。

松平・平野(協和キリン)は優勝候補に挙げられながら惜しくも敗れた。3位の高木和・上江洲(東京アート)は第2シードの鹿屋・有延を、同じく3位の江藤・松下(クローバー歯科カスピッズ)は第1シードの松下・藤村を倒し入賞した。

女子シングルス結果

昨年のインターハイを制した野村が、並み居る強敵を倒し優勝を果たした女子シングルス。野村は準決勝で昨年度女王で第1シードの平侑里香(サンリツ)に勝利し、ルーキー対決となった決勝では安藤みなみ(十六銀行)を4-1で下し、社会人1年目で優勝を果たした。

安藤はルーキーながら決勝まで1ゲームも取られない圧倒的強さで勝ち上がったが惜しくも準優勝となった。平と庄司有貴(中国電力)はそれぞれ準々決勝でフルゲームの接戦を制し3位入賞を果たした。

女子ダブルス結果

ダブルスは𡈽田・宋(中国電力)が成本・井(中国電力)との同士討ちを制し、2年ぶり2回目の優勝を飾った。今年3月に行われた東京選手権、4月に行われたビックトーナメントに次ぐ優勝を飾り、社会人最強ペアと言っても過言ではない成績を残している。チームメイト同士の決勝となり、中国電力のダブルスの層の厚さを実感する結果となった。

3位には、社会人1年目の阿部を永尾がうまくリードした永尾・阿部(デンソー)と、社会人1年目のルーキーペアの安藤・徳永(十六銀行)が入った。

第53回全日本社会人卓球選手権 最終結果

男子シングルス

優勝:大矢英俊(ファースト・千葉)
準優勝:吉田海偉(東京アート・東京)
3位:平野友樹(協和キリン・東京)、上村慶哉(シチズン時計・東京)

女子シングルス

優勝:野村萌(デンソー・静岡)
準優勝:安藤みなみ(十六銀行・岐阜)
3位:平侑里香(十六銀行・岐阜)、庄司有貴(中国電力・広島)

男子ダブルス

優勝:横山輝・徳島剛(原田鋼業・広島)
準優勝:松平賢二・平野友樹(協和キリン・東京)
3位:高木和卓・上江洲光志(東京アート・東京)
   江藤慧・松下大星(クローバー歯科カスピッズ・大阪)

女子ダブルス

優勝:𡈽田美佳・宋恵佳(中国電力・広島)
準優勝:成本綾海・井絢乃(中国電力・広島)
3位:永尾尭子・阿部愛莉(デンソー・静岡)
   安藤みなみ・徳永美子(十六銀行・岐阜)

文:ラリーズ編集部