文=丸山素行 写真=FIBA.com

ニュージーランドに大敗「見ている人に失礼だった」

日本代表はバスケワールドカップで4連敗を喫し、今日モンテネグロとのラストマッチを迎える。八村塁、渡邊雄太と2人のNBA選手を擁し、Bリーグ最強の外国籍選手であったニック・ファジーカスが日本国籍を取得して加わり、過去最強の布陣となったが『世界での1勝』は遠い。バスケ界が今までにない盛り上がりを見せているだけに結果を出したかったが、その期待に応えられなかった。

特に、最も注目を集めたアメリカ代表との試合で完膚なきまでに叩きのめされたことは、日本バスケの盛り上がりに水を差すとともに、選手たちを意気消沈させた。モンテネグロとのラストマッチを前に前日練習を取りやめてオフにするほど、チームは沈んでいた。

それでも自主的に練習に出てきた選手の一人が竹内公輔だ。「僕はホテルにいてもやることがないですし、観光をするキャラでもないので」と淡々と語るが、このままではいられないという思いがあったからだろう。

順位決定戦に回った日本代表は、強化試合で2度対戦したニュージーランドに30点差の大敗を喫した。「勝てないどころか良いゲームすらできない」と公輔は語る。

八村が離脱し、先発ガードの篠山竜青がケガのため欠場したことで、チーム状態は滅茶苦茶だった。それでも、それを言い訳にせず、「自分たちのバスケットができず、内容的に良くなくてみんな下を向いていた。もちろん代表なので勝利が一番大事なんですけど、あんなゲームをして見てる人に失礼だった」と、不甲斐ない結果に向き合っている。

忘れかけていた思い「もっとバスケットを楽しんで」

過去最強のメンバーが揃ったと言われているが、それはあくまで日本だけの話であり、八村や渡邊らNBA選手が加わったとしても、世界との差は大きい。

今日戦うモンテネグロにはNBAオールスターの二コラ・ブーチェビッチが在籍する。マッチアップすることが予想される公輔は「楽しめるか分からない」と、正直に相手の実力を認めている。アメリカ戦を終えた時には「あんな大敗しといてあれですけど、世界1位と対戦できて楽しかった」と語っていたが、その心境はもう別のものとなっている。

ただ、最終戦を前に吹っ切れた部分も公輔にはある。「勝ち負けにこだわりすぎていたのもありました。ただ、暗い顔をしてバスケットをしても面白くないってみんなで言い合いました。もっとバスケットを楽しんで、顔を上げてすべてをコートに置いてきたい」

期待が増せば増すほど、結果に対するプレッシャーも大きくなる。だが、下を向く代表選手の姿は誰も見たくない。だからこそ、最後の試合はどんな結果であれ顔を上げて戦う姿を見せてもらいたい。

モンテネグロもここまで大会未勝利。それでも前回の試合では『顔を上げて』トルコと大激闘を演じている。難敵なのは間違いないが、ここで勝てば日本代表は大会前の目標に掲げていた『ヨーロッパ勢に勝つ』を達成できる。

「倒すことができたら、来年のオリンピックでも2023年のワールドカップでも自信になる。ヨーロッパに勝って自信を作りたい」。この公輔の思いを、是非とも実現してもらいたい。