ジャージ推戴式後、インタビューに応じる福田監督

関東大学ラグビー対抗戦が8日から開幕する。4年生にとっては最後のシーズンとなり、昇格戦に挑むため戦う。春季から一歩ずつチームを作り上げてきた福田監督に開幕前の心境を伺った。

―春季は勝ち点18で4位。振り返ってどういったシーズンでしたか。
実際に勝ち点のところはそうですが、今回は同率3勝が3校並びました。得失点差でそのような戦績になりましたが、一番に評価したいのは3年連続ベストマナー賞を獲れたことです。これは試合の観戦態度やマナー、プレー中の反則をしないなど総合的な姿勢を他大学の監督が評価をしてくださりました。しっかりと評価されたのは良かったです。

―ペナルティを減らすのはなかなか難しいことですが。
そうですね。チームのプレースタイルも理念もそうですし、健全で懸命なチームを目指しているのですが、それがこの何年かで浸透してきています。春季大会はしっかりとそういった面(ベストマナー賞)でも評価されました。グループAもBも優勝チームがベストマナー賞を受賞しましたが、Cグループだけは優勝チームではない立教がベストマナー賞を獲れたということを僕は評価しています。

―リーグ戦の他にも定期戦で同志社大学、明治大学(以下、同大、明大と表記)とも戦いました。そこを含めた収穫や反省はありますか。
まず同大はとても良いチームで、打ち合いになってしまった。その点は反省です。もう少し展開を変えれば勝利も見えなくなかったかなというのが同大戦でした。明大は51年ぶりに勝利をしたことが大きいです。本当に僕らの成功体験になりました。選手や応援するメンバーなどラグビー部が一体となって試合に望んだ成果の現れだと思っています。また、本来ホームである明大の選手がレフェリーに水を持っていくのですが、それを後半はウチが持っていきました。明大がタイムオフの時にレフェリーへ水を持っていかなかったことをウチのウォーター担当が気づいて、レフェリーに水を持っていきました。試合に出ている人だけでなく、みんなが誠実に試合に向き合った結果が勝利に繋がったのかな。51年ぶりです。これはすごく大きかったです。春の収穫は本当にそこですね。ベストマナー賞と明大戦。

―明大戦は51年ぶり勝利。OBなどの周りの反応も大きかったのではないですか。
反応。ありました。たまたま翌日がオールスター戦で秩父宮に行ったのですが、そこで協会の方から結構声を掛けられました。協会が主催している試合ではありませんが、伝統の定期戦はみんなチェックしている。明大に勝ったことはすごく反響が大きかったです。去年明大が優勝して以降、明大はAチームもBチームも無敗で、それに初めて黒星を付けたのが立教だったので。

―春季リーグ戦、中央大学や日体大など上位リーグ相手にも接戦をモノにしました。その辺りどう捉えていますか。
スペースを見つけてボールを動かしていくラグビーを目指しているので。それが少しずつプラスになってきていると感じています。とは言っても春はどこの大学も成長過程で、それをもってどうだということではないかなと今は思っています。

―特に明大戦はFWの進化が感じられました。それをどのように見ていますか。
去年3番の真壁君(18年度卒=現東芝ブレイブルーパス)という大きな存在がいて、そこが抜けたのでFWのスクラムワークが弱点でしたが、そこはみんなが練習してくれて。かなり上向いてきています。ただ、まだスクラムは練習しないと。秋向けて、走りながらさらに強くしていく必要があります。

―富士見一次合宿、菅平二次合宿目的などの違いはありますか。
ほとんど同じです。富士見のところではオフを挟みながらフィジカルとフィットネスを強強化していくこと。菅平はみんなで一緒に同じ釜の飯を食うということで。そこにチームワークやチームビルディングということが一つと、もう一つはヘッドコーチも言っていますが、それぞれ個人が自分の成長させたいところはどこか。ターゲットを絞って成長領域をしっかりと伸ばすことをやってきました。そしてこの合宿を通じてヘッドコーチが全員とヒアリングをしました。そこで指導者から見る弱点や強みをお互いに共有して何を伸ばしていくか、どのように進めていけば選手として成長するか、選手以外でもマネージャ、トレーナーとして成長するかをしっかりと向き合って話が出来たのでそれは良かったです。

―菅平の試合について。A戦は勝利した三試合のうち、二試合は後半で逆転しての勝利でした。粘り強さなどは感じていますか。
出てきました。勝ちきれるようになってきた。大人のチームになってきた、自ら考えてラグビーが出来るようになってきました。だから後半でも冷静にどこのスペースを突けば良いのかをみんなが判断出来るようになり、それが一瞬で出来るようになったことがすごくチーム力が付いてきたと感じています。

―春から夏を通してどの辺りがREMAKE(今年度のスローガン)出来ましたか。
やはりチームが勝ちきれるようになってきた。それに一人一人が成長してきてAチーム、Bチーム、Cチームの差が無くなってきて、誰が出ても同じようなチーム力を保持するようにできてきました。また、津田主将(営4)中心に規律面のところでも日常生活から徹底しています。まだまだ不十分ではありますが、試合の時の意思統一に繋がってきている。だから、REMAKEはまだ終わらないので、走りながらランニングREMAKEすることで最後の目標を達成するってことに持っていければと。

―秋季はラグビー部のどこに注目したら良いですか。
一節からと試合が続くので、とにかく成長していく姿を見てもらいたいです。やっぱり目指すのは昇格なので全勝する。そして入替戦にその勢いで勝利していくことです。早稲田と慶應(以下、早大、慶大と表記)の大事な定期戦もあるので。この定期戦はなんとしても早大は3連勝したいということと、慶大は10年ぶりくらいになるのかな。慶大にも勝利していきたい。

―入替戦ではここ3年でなかなか勝ちきれませんでした。秋季リーグ戦と入替戦に向けて抱負をお願いします。
もう勝つしかない。あまり肩の力を入れずに、気持ちはそれをフローと呼んでいますが、自分たちの積み上げてきたラグビーを遺憾なく発揮出来れば多分勝利は転がってくるのではないかなと。

3年連続で惜しくも勝利を逃してしまっている入替戦。だからこそ今年こそはという気持ちが強い。入替戦は3か月後。そこまで成長し続けるチームを見守っていきたい。
(8月31日 取材・編集 矢作峰士)