文=丸山素行 写真=FIBA.com

今夜のアメリカ戦は「一つひとつのプレーがチャレンジ」

バスケワールドカップは大会6日目、日本代表は1次リーグ最終戦で、世界最強のバスケ大国、アメリカとの対戦を迎える。アメリカは代表辞退者が相次ぎ、スーパースター不在となったが、ロスターの12人がすべてNBA選手で構成されている。当然、優勝の候補筆頭だ。

そんな世界トップクラスのプレーヤーと対戦できるチャンスは滅多になく、選手たちは皆、気持ちの高揚を抑えられない。篠山竜青もその一人だ。

「やっぱり、NBAの選手とマッチアップできるのは純粋に楽しみです」。そう話す篠山は、強化試合から世界トップクラスのポイントガードたちと対峙してきた。それら一つひとつの経験が「自分の財産になる」と言う。

「親善試合ですけど、ユーロリーグMVPの(ファクンド)カンパッソとやって、(デニス)シュルーダーとやって、(トーマス)サトランスキーとやって、いろんな選手とやっていく中で次はまたケンバ・ウォーカーとやれる。シンプルにどれぐらいのスピードなのか感じないと分からない部分もあるので、本当に一つひとつのディフェンス、オフェンスがチャレンジだと思って臨むつもりです」

「コートの中で1ポゼッション、1プレーに全力を注ぐ」

2連敗し、すでにグループ最下位が決まっている日本にとって、アメリカ戦は消化試合ではある。だが、今回のアメリカ戦やこの先の順位決定戦は今後の日本バスケの発展、強化を占う試金石であり、選手たちもそれを理解しているからこそ結果にこだわる。

「これからの日本のバスケが楽しみだって思ってもらえるようなプレーやゲームをできるかどうかで、日本の中でのバスケットボールの位置が変わってくると思います。そういう部分を見せていければ」と、篠山もその覚悟を語る。

ヘッドコーチのフリオ・ラマスしかり、どの選手も「日本のバスケを見せる」と口を揃える。では、どのような結果になった時、日本のバスケが見せれたと胸を張れるのだろうか。

「数字の部分で何点差以内であれば良しという考え方は持っていないです。僕らは及第点を追い求めて試合をしていないので」と、篠山は言う。

アジア予選を自力で突破してワールドカップ出場権を勝ち取り、八村塁のNBAドラフト1巡目指名が重なって、バスケ界はかつてない盛り上がりを見せている。それでもまだ、日本のバスケの可能性に悲観的になるには早すぎる。

だからこそ、「僕らはコートの中で1ポゼッション、1プレーに全力を注いでやることにフォーカスする」という篠山の言葉を信じるしかない。アメリカを相手に何ができるか。日本バスケ界のターニングポイントとなる一戦にしてほしい。