アレクサンダー・ズベレフ(ドイツ)が、ここ最近テニス界を賑わしている、若手選手たちの言動について苦言を呈した。先日「全米オープン」(アメリカ・ニューヨーク/8月26日~男子9月8日・女子7日/ハードコート)で、惜しくもディエゴ・シュワルツマ…

アレクサンダー・ズベレフ(ドイツ)が、ここ最近テニス界を賑わしている、若手選手たちの言動について苦言を呈した。先日「全米オープン」(アメリカ・ニューヨーク/8月26日~男子9月8日・女子7日/ハードコート)で、惜しくもディエゴ・シュワルツマン(アルゼンチン)に敗れて、4回戦敗退となったズベレフ。

試合後の記者会見で、観客に対して挑発的な態度をとるなどして、「新しい悪役」と米紙New York Postに報じられた、ダニール・メドベージェフ(ロシア)について意見を求められると「多くの若手選手が、あまり褒められた行為ではないことをしている。次世代選手たちの、そういった部分に注目が集まるのは残念だ」とコメントした。

ズベレフはまた、今大会期間中だけではなく、ステファノス・チチパス(ギリシャ)らに対して、常日頃から感じていることも続けて明かした。

「チチパスも、大会中に15回も靴を取り替えたり、セットの途中にトイレットブレークをとったりするのは、やりすぎだと思う。ちゃんとラケットで勝負するべきだよ。相手選手を惑わせようとする必要はないんだ。そんな方法で勝とうとするのは意味がない」

「メドベージェフも、少し度が過ぎてしまった。でも、彼は勝ち進んでいる。結局のところ、勝っていれば問題はないのさ。だけれど、そういうNext Gen選手や若手選手たちは、ラケットで素晴らしいキャリアを築き上げてきた、フェデラーやナダルみたいなベテラン選手たちを見習うべきなんだ」と語った。

今大会では、前述のメドベージェフの行為に加え、ニック・キリオス(オーストラリア)の「ATPは腐敗している」といった発言、チチパスの主審に対する「変な奴め!」という暴言など、若手選手によるプレー以外の部分にもメディアの注目が集まった。

ロジャー・フェデラー(スイス)は以前、米紙The New Yorkerのインタビューに「テニスというのは、必ずミスをするスポーツ。だから誰であろうと、そういった怒りと無縁ではいられないんだ」と語り、怒りをあらわにする選手たちへの共感をコメントしている。

しかしながら、「僕は、試合中に我を忘れるような選手にはなりたくない。勝つために、僕は態度を改めたんだ」とも語っている。ズベレフが語ったように、若手選手たちがベテラン選手から学ぶものは多そうだ。

(テニスデイリー編集部)

※写真は2019年「全米オープン」での(左)メドベージェフ、(中)チチパス、(右)ズベレフ

(Photo by TPN/Getty Images)(Photo by Clive Brunskill/Getty Images)(Photo by Chaz Niell/Getty Images)