文=鈴木健一郎 写真=FIBA.com

「勝てない相手でもなかったので、悔しいです」

バスケワールドカップの第2戦、日本代表はチェコ相手に善戦するも敗れた。

渡邊雄太は33分半のプレーで15得点5リバウンド、数字以上に攻守に奮闘してチームを支えたものの、勝利には繋がらなかった。1次リーグ突破が絶望となる開幕連敗スタートとなったが、試合後は肩を落とすことなく、しっかりと前を向いて「もっともっとできたという感覚。かなり悔しいです」と語る。

「やっぱりスマートさ、向こうの方が落ち着いてプレーはしていたという気はしています。経験がないからということだけではなく、実力の差も当然ある中で、今日はただ負けただけではなく彼らから学べることもあります。トルコの時もそうですけど、相手から学べることもあるので、負けたというだけで終わらないようにしたい」

渡邊雄太にとっては、2016年のリオ五輪に向けた世界最終予選が日本代表の本格デビューだった。この時に対戦したのがチェコだったが、当時は手も足も出ない完敗。それと比べれば戦えたが、勝つにはまだまだ差があることが明らかになった。「お互いにメンバーも変わっていて、当然あの時よりは世界に近づいているっていう感触はあるんですけど、やっぱり負けるっていうのはすごく悔しいです」と渡邊は唇を噛む。「自分たちよりも格上なのは間違いないんですけど、勝てない相手でもなかったかなと思うので、でも悔しいですね……」

比江島は10得点も「苦しい時間帯に点を取りたかった」

同じく2016年の世界最終予選を経験していたのが比江島慎だ。先発から外れたが17分半の出場で10得点を記録。「前回よりは相手もだいぶ苦しんでいた印象ですし、戦えたところはある」と、3年前の試合と比較して内容が向上したことを確認しつつも、「それでも勝たないといけない相手だった。もっともっと質を上げる、もっともっとできたと思います」と悔しさを隠さない。

「苦しい時間帯に点を取りたかった」と比江島は言葉を絞り出す。「これもプラスにとらえて、次に繋げたいです」

渡邊も「まだまだワールドカップは続くので、ここから成長できればと思います」と前を向く。残念ながら、ワールドカップの最初の2試合は『世界との差』をあらためて感じさせられるものとなった。それでも、トルコ戦からわずか2日間で攻守のパフォーマンスが向上したように、この真剣勝負の舞台だからこそ得られる経験、成長は必ずある。渡邊が、比江島が、この大会で何を得るのか。まだまだワールドカップは続く、のだ。