9月2日、関東大学リーグ(リーグ)が開幕した。リーグでは上位2校に全日本大学対抗王座決定試合(王座)への出場権が与えられる。王座15連覇をめざす早大はリーグを突破するべく、初戦の亜大戦に臨んだ。亜大は夏の関東学生選手権(夏関)で2位に入賞した選手やペアを擁する油断できない相手だったが、結果は7―2と早大が快勝。幸先の良いスタートを切った。

 まずはダブルス3ペアが試合に臨んだ。チームに初勝利を持ち帰ったのはダブルス1の島袋将副将(スポ4=三重・四日市工)・千頭昇平(スポ3=愛知・誉)組。この2人がペアを組むのは久しぶりだったが、「コンビネーション的にもお互い合ってきている」(島袋)というように、強力なサーブや正確なボレーで相手を圧倒。夏関2位の強敵相手にストレート勝ちを決めた。続いて、ダブルス3の古賀大貴(スポ4=大分舞鶴)・安上昂志(スポ4=福岡・柳川)が4年生ペアの安定感を見せつける。気迫あふれるプレーでストレート勝ちを収め、チームに2勝目をもたらした。このままダブルスは全勝するかと思われたが、ダブルス2でインカレ優勝組である木元風哉(社3=埼玉・早大本庄)・田中優之介(スポ3=埼玉・秀明英光)組がまさかの敗戦。「良くないミスが続いた」(木元)というように中盤以降ミスを重ね、セカンドセットを落とすとファイナルセットは強力なストロークで攻めるも、なかなか相手を崩しきれず、タイブレークまでもつれ込んだ末に敗れた。


島袋・千頭組は久々のペアリングとなったが、快勝でチームに1勝目をもたらした

 ダブルスの次はシングルスの試合が行われた。シングルス4の藤井颯大(スポ3=京都・同志社国際)はラリー戦を制せない展開が続き、中盤以降は相手のペースに。ファーストセットを落とすとセカンドセットは1ゲームも取れずに、ストレート負けを喫した。シングルスで初勝利を持ち帰ったのは小林雅哉(スポ4=千葉・東京学館浦安)。正確で鋭いフォアハンドを軸にストレート勝ちを決めた。シングルス6の丹下将太(教1=東京・早実)は団体戦初出場。「団体戦の独特の雰囲気もあって緊張しました」というように、ファーストセットは相手を崩しきれずに落としてしまう。しかし、セカンドセット以降は集中力を発揮、鋭いコースのフォアハンドが決まり、流れは丹下ペースに。そのままセカンドセットを奪った。ファイナルセットはあと1ゲームが取れないもどかしい展開もあったが、それでもなんとか取りきり、見事逆転勝ちを収めた。続いて、シングルス2の田中、シングルス5の木元がともにストレート勝ち。ダブルスの雪辱を果たし、早大の勝利を確定させた。試合が決まった中で行われたシングルス1の試合ではエース・島袋が登場。ファーストセットはいきなりブレークされる展開となるも、第4ゲームでブレークアップに成功。試合は並行カウントのままタイブレークまでもつれ込む接戦となるも、鋭いコースのサーブやストロークでファーストセットをつかむ。そのまま流れを引き寄せ、セカンドセットを取りストレート勝ちを収めた。


接戦の末、勝利をもぎ取ったルーキーの丹下

 結果は7―2と早大が亜大を圧倒した。しかし、「あまり手応えとしては良くなかった」と振り返るのは高村佑樹主将(スポ4=千葉・東京学館浦安)だ。「練習通りにできていない試合がすごく多かった」(高村)というようにダブルス2の敗戦やシングルスの戦いを振り返って課題点を挙げた。だが、今回の勝利が弾みになるのは間違いない。課題点はしっかり修正しつつ、今回の勝利を自信につなげて今後のリーグ戦も戦い抜いてほしい。

(記事 山床啓太、写真 林大貴)

結果

◯早大 7−2 亜大

▽男子シングルス
S1 ◯島袋将 [7-6(7)、6-3] 堀内竜輔
S2 ◯田中優之介 [6-2、6-4] 加藤彰馬
S3 ◯小林雅哉 [6-3、6-3] 高見澤岳飛
S4 ●藤井颯大 [4-6、0-6] 熊坂拓哉
S5 ◯木元風哉 [6-2、7-5] 工藤颯人
S6 ◯丹下将太 [4-6、6-3、7-5] 清水奎吾


▽男子ダブルス
D1 ◯島袋将・千頭昇平 [6-4、6-0] 高見澤岳飛・加藤彰馬
D2 ●木元風哉・田中優之介 [6-2、4-6、6(7)-9] 堀内竜輔・吉田慎
D3 ◯古賀大貴・安上昂志 [6-2、6-2] 岡庸輔・工藤颯人

コメント

髙村佑樹主将(スポ4=千葉・東京学館浦安)

――第1戦の亜大戦、一つ勝ちましたが振り返っていかがですか

あまり手応えは良くなかったかなというのが総合的な感想です。インカレ優勝した木元・田中優組が落としたりだとか、シングルスも勝った試合は多かったんですけど、これまでのリーグと比べて頼もしさのようなものは足りなかったなということはすごく感じました。

――ここまでの準備期間での取り組みの手応えというのは

まだまだ完成度的には低いのかなというのが正直なところです。リーグ練が2日間しか全員でできなくて、その中でももう少しやれたのかなというのがあります。サポートだったり、選手の甘さっていうのが目に付いたかなと思います。

――全体として具体的に課題にとして挙がった点というのは

簡単にいうと、練習通りにできていない試合がすごく多かったのかなと思います。練習試合ですごく強かった選手やペアが試合になるといつも通りできない。ある程度は仕方ないんですけど、その振れ幅がものすごく大きいなと感じまた。

――いいパフォーマンスをした選手やペアもありました

何本かのパフォーマンスは確かに良かったのは事実です。ただ全体として見ると良くない方に目がいってしまうので、良いところもありましたけど、悪い部分の方が多かった試合だったかなと思います。

――次戦に向けて、改善するべき部分や、取り組んでいくべきことは

練習の時から試合の時と同じような緊張感をどのように出していくのかっていうのがいちばんの課題だと思います。同じ相手とばかり試合をするので、慣れてしまったりというのが見受けられるんですけど。それは仕方がないので、練習の時からサポートを付けている中で、そのサポートから緊張感を出すように促してみたり、全員が試合と同じ緊張感を出せるような雰囲気に僕がしていく必要があると思います。

島袋将副将(スポ4=三重・四日市工)

――今日は久々の早稲田での試合でしたが、どういった心境で試合に臨みましたか。

まずはダブルス1として出させていただいて、早慶戦以来の団体戦でチームでやるのも久々だったんですけど、出だしからいい雰囲気で僕自身はできたかなって思います。シングルスも勝負決まったなかでの試合で、やりにくいなかでの試合になるのは最初からわかってたので、ある程度準備はできてたんですけど、なかなか思うようにはテニスができなくて。でもそのなかでもストレートで勝てたというのは大きいんじゃないかなと思います。

――シングルスのファーストセットはタイブレークまでもつれ込む展開でしたが、その点は振り返っていかがでしたか。

相手の選手もサーブを軸にいいプレーをしてきて、7―6じゃなくて6―4、6―3でとれるチャンスもあったんですけど、なかなか自分自身、結構かたくて普段通りにはいかなくて。それでもしっかりとれたのは僕のなかでは大きかったです。

――セカンドセットは6―3で終盤、しっかりとりきりましたが、その点は振り返っていかがでしたか。

ファーストセットをとれてセカンドセットの出だしから力も抜けて本来の自分に近いようなテニスもでき始めてはいたので5―1だったり、それぐらいの差を広げることができました。それでも5―2で自分のサーブをとりきれなかったのは一つの課題ですね。

――ダブルスでは千頭選手とのペアは久しぶりでしたが、手ごたえとしてはいかがでしたか。

練習試合からずっと組んでて、2年前よりお互いレベルアップもしてて、コンビネーション的にもお互い合ってきているので、今日はダブルス自体はよかったと思います。

――今後に向けての意気込みをお願いします。

次の試合の明治戦もそうですけど、どの試合もタフな試合になると思うので、自分はどこに出るかわかんないんですけど、しっかりと勝てる準備をしていきたいと思います。

木元風哉(社3=埼玉・早大本庄)

――ダブルスは悔しい結果に終わりましたが、振り返って

僕自身不安があった部分もあるんですけど、最後の方はお互いに残念な、よくないパフォーマンスでしたね。

――不安というのは

それは僕個人的なことなんですけど、自分の感覚的に夏関とかでも納得行かなかったなというところですね。自分が思い込みすぎなところもあるんですけどね。

――敗因としては何が挙げられるでしょうか

セカンドセットでワンブレークアップしていた中で、最後の方にブレークされて、もう一度ブレークされて。そこで流れが悪くなって、相手も元気がなかったのがどんどん勢い付いてきて、ファイナルセットは完全に向こうの勢いで。こっちもサーブとか、良くないミスが続いたところが敗因ですね。

――インカレ決勝時のパフォーマンスは影を潜めていました

あれはちょっと良すぎましたね(笑)。

――シングルスは5で出場しましたが、どういう思いで臨んだのでしょうか

ダブルスで負けて本当に不甲斐なくて。なんとか悔しさをぶつけたい、自分で取り返したいという思いでしたね。シングルスでオーダーに選んでいただいて、取り返すチャンスをもらえたので、全力で勝ちに行こうと。なんとか一つチームに勝ちをもたらそうと思って臨みました。

――ファーストセットは非常にいいかたちで取りました

絶対勝つという気持ちを持ちながらも、力まずにリラックスしながら、リターンも攻めるところは攻めることができたと思います。

――セカンドセットは接戦となりましたが、取りきれた要因は

セカンドセットは相手が本当にそのつもりだったかどうかはわからないんですけど、プレースタイルを変えてきて。ボールをしっかり打ってくるようになって、ミスが増えてしまいましたね。3−4のときにそろそろギアを上げるタイミングかなと思って、そこから7−5に持っていけましたね。

――きょうの亜大戦は複雑な結果となったと思いますが、この結果を次戦に向けてどう生かしていきたいですか

まだオーダーは決まっていないので、なんとも言えないんですけど、もし単複、特にダブルスで出るとしたら、しっかりきょうの反省をあしたあさってでしっかり調整して、また自信を付けて頑張りたいと思います。

丹下将太(教1=東京・早実)

――今回、初めての団体戦でしたがメンバーに選ばれたときの心境はいかがでしたか。

実際、実力的にも僕より上の選手がいて、それで僕を選んでくれたってことでそれなりに意味があるかなって。1年生ですし、今後の期待もされての起用だったのかなって思いました。

――その初めての団体戦、どのような心境で試合に臨みましか。

高校で団体戦は経験してるんですけど、そのプレッシャーとは比べ物にならないくらいすごいプレッシャーがあって、自分より実力が上の選手よりも僕を使ってくれたということでその分のプレッシャーもありました。あとは、1回春関の個人戦であたってる相手だったので負けられない相手でもあったし、さらに団体戦の独特の雰囲気もあってすごい緊張しました。

――今日の試合を振り返っていかがでしたか。

やっぱり団体戦独特の雰囲気にのまれてしまって、自分の思ったようなプレーができなくて。序盤の入りは良かったんですけど、相手も必死なんでそこで崩しきれなくてファーストセットを落としてしまうっていう感じでした。緊張してたこともあって視野が狭まってしまっていて、相手をよく見てプレーすることができてなくて、ベンチコーチの松崎さんなどから、オープンコースに素直に攻めすぎているからもっと相手の裏を取って逆をついたり、相手との駆け引きをうまくやって自分の武器であるフォアをそこで活かすような戦い方をした方がいいっていうアドバイスをいただいて、そこから悪い流れを断ち切ることができて最終的に勝つことができました。

――リーグ戦や今後に向けての意気込みをお願いします。

インカレと夏関は1勝もできずに終わってしまって、今回シングルスで久々に勝つことができたので、タフマッチだったし、今日の勝利を自信にしたいと思います。これからリーグが続くのでしっかり選手として出る準備をしてサポートの期待、応援に応えられるように準備していきたいと思います。