関東学生春季リーグ(春季リーグ)閉幕から約3か月、関東学生秋季リーグ(秋季リーグ)がついに開幕した。今大会3位以上を目標に掲げる早大は開幕戦で春季リーグ4位の日体大と対戦。秋季リーグで3位以内を目指すには絶対に負けられない相手で、春季リーグでは勝てば目標の上位リーグ進出となる試合で敗戦した因縁の相手でもある。序盤、相手の速攻に対して後手に回った早大だったが、バックチェックを機能させ徐々に対応していく。前半は4点ビハインドで終えたが、後半の逆転が十分に期待できる内容であった。しかし後半、集中力が切れるとミスを連発。最大で9点差の大量リードを奪われてしまう。終盤、追い上げを見せ4点差まで縮めるも最後までミスが響き試合終了。重要な開幕戦を白星で飾ることはできなかった。

 セットオフェンスが得意な早大と速攻が得意な日体大、対照的な両チームの試合は開幕戦ということもあってか堅い入りに。両者チャンスというチャンスを作れず、4分までスコアレスで試合は進む。しかし日体大が均衡を破ると徐々にオープンな展開に。日体大が得意の速攻から連続得点を奪い、日体大に流れが傾きかけたが、「前半はバックチェックで失点を抑えられたので良かった」と杉山瑞樹主将(社4=神奈川・横浜創英)が語るように、早大が練習してきた日体大対策を見事に機能させて流れを渡さない。逆に早大は春季リーグを怪我で欠場していたスーパールーキー佐藤優花(スポ1=東京・佼成学園女)を投入し、攻勢を強める。阿部美幸(スポ2=東京・佼成学園女)がカットインからのシュートを決めると、直後には杉山主将がサイドシュートを突き刺し、この日初めての連続得点で同点に追いつく。その後、攻めあぐねる日体大に対して、早大は佐藤の公式戦初ゴールや吉田瑞萌(スポ3=東京・佼成学園女)のループシュートなどで効果的に攻め、リードこそ奪えなかったものの、流れを掴むことに成功する。しかし、日体大のタイムアウトを機に流れは再び日体大に傾き、3連続得点を奪われてしまう。早大もタイムアウトを取り流れを変えようとしたもののかえることはできずにそのまま前半終了。4点ビハインドで前半を終えた。


積極的な仕掛けからシュートを放つ阿部美幸

 逆転を目指す早大は後半開始からメンバーを入れ替え、攻勢を強める。後半2分、北村早紀(スポ4=群馬・富岡東)のセーブを起点に、前半はほとんど見られなかった速攻の形から紅林詩乃(スポ2=東京・佼成学園女)が抜け出すも、相手に倒されシュートを放つことができない。このプレーで紅林は負傷してしまい、交代を余儀なくされる。攻守の要を失った早大だったが、前のプレーで2分間の退場となった相手に対して数的優位を生かして連続得点を奪い2点差まで追い上げる。しかし、紅林の負傷交代の影響もあってか徐々にバランスが崩れ始め、ミスを連発。「いらないミスをしてしまうのはこのチームの課題」と吉田が語るように、春からの課題を克服できず6連続失点で点差を8点まで広げられてしまう。途中、岡崎麗(教3=埼玉・浦和実)がポスト直撃のシュートを放つなど惜しい場面もあったものの勢いに乗る相手を止めることはできない。逆に、勢いに乗る日体大は速攻から見事なスカイプレーを決めるなど、早大を突き放す。その後、大沢アビ直美(スポ4=東京・佼成学園女)が速攻からの一対一をセーブするなど意地は見せたが、勝ち越すことはできず試合終了。秋季リーグ開幕戦は黒星スタートとなった。


サイドから切れ込みシュートを放つ杉山主将

 悔しい黒星になってしまったが、決して悲観する内容ではなかった。終盤、集中が切れて簡単に失点してしまったものの、前半の10分過ぎから中盤までは日体大の得意とする速攻を機能させず、効果的なセットオフェンスを仕掛けることができていた。それだけに、自分たちのミスから自滅のような形で敗戦してしまったのは悔やまれるが、まだ7試合のうち1試合が終わっただけで、目標の3位以内はまだ十分に可能である。次戦の相手は春季リーグ3位の東海大だ。きょう足りなかった勝利への執念を前面に出し、秋季リーグ初勝利をつかみたい。

(記事、写真 稲葉侑也)

関東学生秋季リーグ
早大188-12
10-10
22日体大
GK 大沢アビ直美(スポ4=東京・佼成学園女)
LW杉山瑞樹(社4=神奈川・横浜創英)
LB吉田瑞萌(スポ3=東京・佼成学園女)
CB 岡崎麗(教3=埼玉・浦和実)
PV紅林詩乃(スポ2=東京・佼成学園女)
RB阿部美幸(スポ2=東京・佼成学園女)
RW山根萌(スポ3=東京・昭和学院)
コメント

杉山瑞樹主将(社4=神奈川・横浜創英)

――試合を振り返っていかがでしたか

立ち上がり、悪くはないけど良くもないという状況が続いていて、その中で前半4点ビハインドで折り返して、後半絶対いけるよという雰囲気だったんですけど、結局いつものミスからの逆速攻で相手に得点を与えてしまって、負けゲームになってしまったなという印象です。

――開幕戦ということもあったのか、お互いに堅い入りでしたが

私自身も緊張はしたんですけど、その中でも立ち向かうしかないという気持ちを持っていたので、しっかりと戦おうとは思っていました。

――速攻を得意とする相手に対し、中盤以降上手く対応できていたように見えたのですが

バックチェックは特に日体大対策として力を入れていて、早めに潰すことを徹底できたかなと思います。前半はバックチェックで失点を抑えられたのでよかったんですけど、後半はリスタートではなくミスからの速攻だったので、マークが合わず守れなくなってしまいました。

――後半、大崩れしてしまったのは紅林選手の負傷の影響も大きかったですか

想定外の部分ではあったんですけど、チームで日本一を目指すとなったら誰かが欠けても他の選手がしっかりと穴埋めをして勝てるチームが理想だと思うので、そういう意味でもきょうは良い経験になったかなと思います。

――次戦以降への意気込みをお願いします

きょうは途中から気迫というか、勝利に対する姿勢で負けていた部分があったと思うので、そこを前面に押し出して、プレー面ももちろんそうなんですけど、まずは気持ちを出してプレーしたいと思います。

吉田瑞萌(スポ3=東京・佼成学園女)

――試合を振り返っていかがでしたか

皆で絶対に勝とうという試合だったので、落としてしまったのは残念だったんですけど、ゲームの内容的には良いところもたくさんあったので、そこは来週に向けてプラスになると思います。

――秋季リーグ開幕戦でしたが、意識したことはありましたか

自分に対してディフェンスが厚く来るというのはわかっていたので、それを利用して、横に振ろうというのは意識していました。

――きょうのご自身の出来はいかがでしたか

最初は横に振るというのを意識できていたんですけど、後半点差が離されていくと自分でいく意識が強すぎて周りが見えなくなったところが結構あったので、そこは修正していかないといけないと思います。

――後半の中盤以降、ミスが増えましたがその原因は何だと思いますか

焦りとか集中力もあるんですけど、いらないミスをしてしまうのはこのチームの課題なので、そこを直しきれていないのはダメだったかなと思います。

――チームとして良かった点はどこでしたか

春は結構セットオフェンスで苦戦していたんですけど、きょうはそこがうまくいっていたので良かったと思います。

――次戦以降への意気込みをお願いします

きょうは詩乃がいなくなったり、いろいろとハプニングがあったんですけど、そういうことに負けないくらいチーム力を上げて、勝ちにいきたいと思います。