1Q2Q3Q4Q計早大10113立大22026▽得点者山邊2、田代 予報に反し強い日差しが照りつける中、ここまで全勝の早大は、同じく全勝である立大とファイナル4進出に向けて負けられない一戦に臨んだ。立ち上がりで先制され、その後1点を返すもの…

1Q2Q3Q4Q
早大
立大
▽得点者
山邊2、田代

 予報に反し強い日差しが照りつける中、ここまで全勝の早大は、同じく全勝である立大とファイナル4進出に向けて負けられない一戦に臨んだ。立ち上がりで先制され、その後1点を返すものの、ミスが続き流れをつかめずゴールを重ねられた末、3点ビハインドの1–4で前半を終える。迎えた後半、第3クォーター(Q)になると、前半とはうって変わって、パスがつながるようになり、流れをつかみかける。しかし、決めきることができず、第4Qでも失点を重ね、3–6で手痛いリーグ戦初黒星を喫した。

 第1Q主導権を握ったのは立大。パスを回され、なかなか早大の攻撃が展開できない中、2分に左サイドからディフェンスをかわされ、押し込まれる形でゴールを奪われる。しかし、そのわずか4分後、早大がこの試合初めてのシュートを打つと、7分にMF山邊七菜子(基理2=東京・日本女)が一人で切り込んで同点に追いつく。早大が少ないチャンスをものにし、彼女達のテーマである『ランアンドガン』の下、パスカットからの速攻や素早い攻守の切り替えの動きも見られるようになる。このまま流れを引き寄せるかに思われたが、早大はミスやファールが続き思うように得点を重ねることができない。その間、立大の激しい攻撃を防ぐことができず、立て続けにゴールを奪われ、1–4と3点を追う形で前半を終了する。


立大のオフェンスに苦しむ

 立大に食らいついていきたい後半。「後半はディフェンスがダメだったところをちゃんと修正してアタックにつなげてくれるところが多かった」とAT竹野翠主将(政経4=東京・西)が話すように、ハーフタイムで修正を加えた早大の反撃が始まる。先ほどの第2Qと同じ形で速攻を試みると、パスがつながり始め、攻撃にリズムが生まれてくる。第3Q7分には、立大のファールによって数的有利でもある状況で、「流れをよりもってこさせないといけない」と話すMF田代朋花(スポ4・埼玉=早大本庄)がロングパスを受けて、一人かわしゴールを押し込んだ。その後も立大のゴールを脅かすシーンが続くが、早大は決定力を欠き、そのまま第3Qを終える。後がない最終クォーター、早大は第3クォーター同様流れをつかみきることができず、立大がじわじわと息を吹き返し、立て続けに失点してしまう。だが、ここで終らないのが早大。第4Q9分、前半でもゴールを決めた山邊がフリーシュートの機会を得ると、自身で押し込んで1点を返す。そこから前線の選手を中心に文字通りの猛攻が始まる。しかし、この試合2得点の山邊が「早稲田の流れがきた時にミスが続いたりして、早稲田の流れで点を決めれなかったことが敗因」と話すように、流れがつかみきれず、3–6で試合終了のホイッスルが鳴った。


超集客試合にはたくさんの応援団が駆けつけた

 「正直自分たちのミスで相手に点とか流れを渡しちゃったところあった」と竹野主将も話すように、前半のミスで流れがつかめない時間帯や、後半の決定力が欠けていたことは大きく悔やまれる。しかし、早大の目指す『ランアンドガン』というテーマのもとの速攻や切り替えの速さは随所で見られ、早大の目指すラクロスには着実に近づいている。次戦の日体大も強豪校であるが、もうファイナル4進出のためにはもう後がない早大。厳しい状況ではあるものの、早大らしい『ランアンドガン』を次戦にも期待していきたい。

(記事 内海日和、写真 大島悠希、芦澤りさ)

コメント

AT竹野翠主将(政経4=東京・西)

――今の気持ちを教えてください

絶対に勝とうと思って挑んだ試合だったので、正直すごい悔しいですけど、正直自分たちのミスで相手に点とか流れを渡しちゃったところあったので、ちゃんと自分たちらしいプレーをしていればという思いもあるので、シンプルに悔しいです。

――前半から追いかける展開でした

追いかける展開は自分たちの中で想定してやっていたので、想定内だったんですけど、そこで追い上げきれなかったのがダメだったところだったんですけど、気持ち的には追いつくぞっていう気持ちでやってました。

――マークもきついように見えました。ご自身のプレーを振り返っていかがですか

確かにシュートに絡む場面が前半は全然作れなかったので、クリアで早めにもらって、ブレイクにつながるような攻めになるように意識してました。

――後半にかけて勢いが増したように見えました。ハーフタイムはどのようなお話をされましたか

ハーフタイムもまだまだ追い上げるぞって話をしたのと、後半はディフェンスがダメだったところをちゃんと修正してアタックにつなげてくれるところが多かったので、それでアタックの時間が増えて自分たちの攻めの時間が増えたっていうのもあったので、ディフェンス陣がちゃんと修正できたのがすごいよかったかなと思います。

――後半はブレイクのシーンも多く見られました。チームで掲げている『ランアンドガン』に近い攻めができたのではないですか

そうですね。自分たちがやりたい『ランアンドガン』ってことで、前に前につなぐってことで後半もやっていて、何回かブレイクシーンも作れたんですけど、決めきれないのが課題だと思うので、今後ブレイクして満足するんじゃなくて、決め切るところまでちゃんとアタック力上げていきたいなと思います。

――負けられない展開になりました。次戦以降どのように戦っていきたいですか

きょうは自分たちのミスで失敗しちゃったところもあったんですけど、やってることは相手に通用するプレーだなって思ったので、今まで自分たちがやってきたことを精度高くできるように練習していきます。

宮尾和佳奈副将(スポ4=福島・白河)

――試合を終えての今の気持ちを教えて下さい

正直、勝てた試合だと思いましたし、チャンスとしては早稲田が多くあったのに自力で決められない部分とか、あと一歩追えない部分とかがこの試合で出てしまったので正直すごい悔しいし、やりきれない気持ちです。

―強豪の立大に向けてDF面でどのような準備を今までされてきましたか

DFとしては相手はすごいキーマンがいるのでその一人一人をすごい分析してどういう人でどういう攻撃をするのかとかをすごい頭に入れたからこそ結構自分たちも先手を取って頑張ろうとしてたんですけど、ファールとかも目立ってしまって気持ちが先行した部分がDFの反省点かなと思います。

――前半、第1Qと第2Qともに2失点をしてしまいましたが、振り返ってみるといかがですか

2失点とも結構個人のミスが多くて、そういうのを全体でカバーしきれなかった部分がDFとしてできなかった部分かなと思いました。

――一方で第3Qは無失点に抑えられましたが、後半に入って立ち直しを図れた部分があったのでしょうか

気持ちの部分もそうですが、DFで総合的にもみんなで守りきれてたところで第1Qとか第2Qとかでできなかったところを見つめなおして第3Qで絶対やっていこうと頭も気持ちも切り替えられたので良かったです

――負けられない状況となってしまいましたが、次戦に向けての意気込みをお願いします

次戦も立教同様の強豪校の日体大なので、本当に日体大に勝たないと今後がないと思うのでそこはもう本当に気持ちつめて頑張っていきたいと思います

MF田代朋花(スポ4・埼玉=早大本庄)

――今日の試合を振り返って一言お願いします

まず、始めの試合の入りが全体的に緩んでいて、早稲田のペースに持ってこられませんでした。3クォーターでやっと流れをもってこられたと感じた時に、なかなか得点を重ねることができず、そのまま4クォーターを敵のペースでやられてしまって、そのままの点差でいってしまったので、早稲田に流れがきていてとれる時にとりきれなかったことと、初めのミスが続いてしまったことがこれからの課題かなという風に思います。

――前半苦しい時間が長かったと思いますが、何か感じていたことはありますか

私が右の立場でアタックにボールをつなげることとか、自分達のいつもやっているプレーがうまくできなかったということがあって、単独の一対一になってしまったり、いつもは二対二の練習をしているのに、いつも練習していることが初めはできなくて、そこは一つ悔しかったなと思います

――ご自身の得点シーンについてはいかがですか

3クォーターの初めに、自分がドローをとることができてクリアになった時に、自分がボールをもらって、自分達が二人いて相手も二人いて、ブレイクシーンだということがわかっていてました。早稲田が負けているシーンかつ早稲田に流れがきているシーンの中で決めて、流れをよりもってこさせないといけない、という思いもあって、絶対これは自分でいって点を決めようと思っていたので、それは点が入ってすごく嬉しかったです。

――『ランアンドガン』というテーマについて手応えは感じていますか

今日まで『ランアンドガン』を体現するために、かなりブレイクの練習や、ナンバーオーバーを練習していたのですが、試合ではブレイクが途中までいくものの最後決めきれなかったり、キャッチミスで終わってしまったりしてしましました。しかし、練習でもそういうことはあったので、練習のことがそのまま出てしまったのかなという気もしますし、まだまだブレイクを決めきる力が足りないのかなと感じます。

――次戦に向けての思いをお願いします

立教(大戦)が終わって、次は日体(大戦)で、日体も強いと思うのですが、やはりファイナル4に行くには、日体に絶対勝たなければなりません。今日みんな自分がという気持ちがあまりなかったとコーチ陣も話していたので、自分がいけるときの判断といけないときの判断など、判断をこの一週間で身に付けるようにして、さらにブレイクのところもきちんと修正して日体に挑めたらなと思います。

MF吉見彩(スポ3=早稲田渋谷シンガポール)

――今の気持ちは

立教相手で、強い相手であることは分かっていたのですが、結構対策練とかをしてきて、早稲田としても自信がついていたので、しっかり勝ちきりたかったという悔しい気持ちです。

――きょうの試合を振り返って

個人としては、正直何もできなくて悔いが残る試合だったのですが、チームとしては、ディフェンスは5失点以内に収めようというのを言っていて、その分アタックが6点以上取らなければならなかったんですけど、そこで、チャンスの部分にミスをしてしまって、チャンスをつかみきれなかったことが負けた原因なのかなと思います。

――前半は早稲田が思うように攻撃できていないように見えましたが、そこに関しては

立教は、メンバーチェンジでどんどんメンバーを代えていく戦術であることがわかっていたので、そのメンバーが代わっている間のロスの時間を使って、ブレイクで攻めていこうという風に練習してきたのですが、それがうまくいかなかった時に、セットでもブレイクのテンポのまま焦ってしまって、ディフェンスが多いところに突っ込んでしまったので、もう少し落ち着いてできたらよかったなと思います。

――後半に向けて攻撃がつながっているように見えましたが、アタック陣は何を意識していましたか

私たちがやりたいことは、ブレイクで点を取ることだったので、ボールを奪ったら前に運んで、すぐに狙っていこうという風にしていました。そこのミスも減って、最後までつながったのがよかったかなと思います。

――次戦に向けて一言

ファイナル4に向けてもう後がないと思うので、きょうの試合を引きずらずに、プラスに変えて勝利できるように頑張りたいと思います。

MF山邊七菜子(基理2=東京・日本女)

――まずきょうの試合を臨む際に、どのような意気込みで臨まれましたか

立教は個々のレベルが強い選手が多く、対して早稲田は個々のレベルは負けてしまいますが、チーム力で勝っていきたいところで、立教の強い選手にマークマンを付けて。チーム力で勝っていけるようにディフェンスやアタックは考えてきました。(その中で)3点ビハインドで後半を迎えることは予想通りで、後半早稲田の流れを持ってきた時に点を入れて追い付こうという予定だったのですが、早稲田の流れがきた時にミスが続いたりして、早稲田の流れで点を決めれなかったことが敗因かなと思います。

――まずは相手に先制を許す中で。同点に追いつくシュートを決めましたが振り返ってもらえますか

あのプレーは結構早稲田の決めプレーで狙い通りというか、私の上からのワンでディフェンスを切り崩してからという攻め方なのですが、結構ディフェンスも遅れていたので相手を背負いながら打てたので良かったです。

――最終Qにもビハインドの中で1点を決めましたが、振り返ってもらえますか

あのプレーは私がというよりも相手がファールをしたことでもらえたフリーシュートだったのですが、結構緊張はしましたりあそこは絶対決めなきゃと思いながら、決めることができたので良かったと思います。

――相手のGの好守もありましたが、きょうの攻撃陣の出来について

いつも早稲田でフィジカルでプレーをしていた選手がファールを取られたり、47番の綾さんがキーマンとして占められていて、そこで攻めきれない。いつも綾さんに頼ってる部分が大きかったので、そこは他の選手たちが攻め気を持ってワンとかを仕掛けていかないといけなかったですが、結構ワンに頼って他のマンボールマンが動けていなかったので、そこは日体大戦に向けて調整をしていかないといけないと思いました。それと、クリアで長いパスでつなぐラン&ガンを目標にしていた中でミスが続いたのを修正できなかったので、アタックはそこを修正していかないといけないと思います。

――これからの試合の意気込みについて

次の日体戦が鍵になってくると思うので、あと1週間あるのでアタックの駄目だった部分を調整します。ディフェンスは結構良かったと思うので、ディフェンスはこの調子で日体大には絶対に勝利してファイナル4を決めたいと思います。