文=鈴木栄一 写真=FIBA.com

「僕たちは後手に回ってしまった。それがすべてだった」

日本代表は、バスケワールドカップのグループリーグ初戦となるトルコ戦に67-86の完敗を喫した。第1クォーターから2桁のリードを奪われた完敗の試合において、意地を見せたのがニック・ファジーカスだった。味方がゴール下にアタックしやすいようにスペースを作りつつ、3ポイントシュート5本中3本成功を含む15得点6リバウンドに3スティールを記録した。

ファジーカスはこう試合を振り返る。「これは経験だと思う。トルコはこのような大舞台の経験を多く積んでいる。第1クォーターから彼らはとてもハードに来た。それは、大会前のトレーニングマッチをやっている時から分かっていた。ただ、それでも僕たちは後手に回ってしまった。それがすべてだった」

この経験の差が最も出てしまったのが悪夢の第1クォーターとなったと言う。「トルコが、ここまで高いレベルのプレーを繰り出すということを、本当の意味では想定できてはいなかった。彼らはたくさんのことを遂行できるチームで、彼らは良いスタートをきりたいと戦い、その通りになってしまった」

「親善試合はチューンアップ、今日のトルコは100%だった」

大会前の親善試合、日本はアルゼンチンに終盤まで食い下がり、ドイツには勝利と世界の強豪を相手に好感触を得た。ただ、それはあくまで調整のための試合であって本番ではない。今回のトルコ戦では、練習と本気の違いをあらためて突きつけられた。

「親善試合はチューンアップの試合で、僕たちはやりたいことができる。ドイツ、アルゼンチンとはタフな試合だったと感じていたけど、彼らが持てる100%の力を出したかは分からない。ただ、今日のトルコは100%だった」。こう語ったファジーカスは、世界の壁の高さを「ようこそワールドカップ。これが世界最高峰の戦いということだね」と表現する。

もちろん大会は始まったばかりで、次のチェコ戦はグループリーグ突破の望みを繋ぐために勝ちが絶対条件となる。だからこそ、相手の八村対策をチームとして突破しないといけない。「彼らは塁に対してスイッチしたり、いろいろなマッチアップを繰り出してきた。彼らは戦い方を知っていた。塁がどうやって得点を取るのか、チェコ戦に向けてその方法を見つけないといけない」