続いて登場するのは3年生の四人。ここまで吉原陸(スポ3=福島・安積)は1番として、石井智尋(スポ3=千葉敬愛)は中軸としてチームをけん引。また高橋尚希(スポ3=宮城・泉館山)と梶谷陽介(法3=神奈川・柏陽)の安定した内野守備は、チームに欠…

 続いて登場するのは3年生の四人。ここまで吉原陸(スポ3=福島・安積)は1番として、石井智尋(スポ3=千葉敬愛)は中軸としてチームをけん引。また高橋尚希(スポ3=宮城・泉館山)と梶谷陽介(法3=神奈川・柏陽)の安定した内野守備は、チームに欠かせないものとなっている。全日本大学選手権(インカレ)が目前に迫った今、昨年度のインカレにも出場した経験を持つなど、実力者である四人にお話を伺った。

※この取材は8月21日に行われたものです。

インカレ3連覇した代も秋リーグは順位が悪い(高橋)


インカレに向けて好感触であると語ってくださった高橋

――2年生の頃から出番があった4選手でありますが、3年生と学年を1つ重ね上級生として臨んだ、今シーズンを振り返ってください

梶谷 去年もインカレは全試合出させていただいたのですが、タッチアップを刺したり、ランニングホームランを放ったりと記憶に残るプレーが出たり。周りからラッキーボーイと言われるプレーが多かったです。当時の副将と主将が伸び伸びとプレーをできる環境にしてくれ、たまたまうまくいった感じもありました。そこから1年が経って、小技というスタイルでやらせてもらったのですが、うまくいかないことも結構あって、どういうかたちで自分がやっていけばいいのか悩んだりしたのですが、またインカレ前にして自分がやるべき役割や姿というのはつくれてきたと思いますし、去年の経験を踏まえて個人としても結果を残していかないといけないと思ってます。

高橋 梶谷と似てるのですが、梶谷と違うのは去年のインカレで全然打てなかった。11打数1安打と1割も切ってしまう打率を残してしまった。梶谷は3割打ってますけど、自分は全然打てなかった。その大会で対戦した投手はレベルが高くて、その経験があったから秋や春の今の結果につながってきた感じはあります。秋は夏に小技を一回していたのですが、小技を捨てて、いい感じで打てて。去年のインカレに向けてした、バントや三遊間を狙った練習が生きたかなというのが結構ありました。春からはバッテイングと小技も復活したのですが、その使い分けをしっかり考えて、出塁するという役割を果たすためにしっかりやっています。

吉原 二人とは違ってインカレでは出場機会がなくて、秋を迎えて小技を捨ててバッテイングを普通にしました。リーグ戦ではそこそこ打てて、でも関カレ(関東大学選手権)は全然出れず1個下の代の選手が活躍する姿をベンチで見ることになり、かなりストレスも溜まったし、悔しい経験もしました。その苦しい経験を頑張ったからこそ、冬の練習を頑張れましたし、春から1番を打つことが多くなって、うまくいかないこともありましたが、それなりに沢山の経験を積ませてもらえたりと、充実した1年だったと思います。

石井 けがが多い1年だと思います。

一同 (笑)。

石井 秋から春にかけて投手をやっていた時期もあるのですが、それもけががあってチームメイトに迷惑をかけてしまって、やっと最近けがのことを気にせずプレーに集中できているので、今までの借りを返すというか、これからのインカレに向けて迷惑をかけた分を取り返していきたいなと思っています。

――東京都大学連盟秋季リーグ戦(秋季リーグ戦)4位から、東京都大学連盟春季リーグ戦(春季リーグ戦)では全勝でページに進むなど好循環が生まれてますが、手応えなどは感じていますか

梶谷 自分は春リーグは調子が良いとも悪いとも言えず波があったのですが、冬やってきたことをできたこともあったので、新しく課題が見つかった感じです。

吉原 秋のリーグ戦で4位になった最大の原因は中央にコールド負けした試合が大きな原因だと思うのですが、さっきも言ったのですが、その試合で僕は1秒も試合に出てないので、そういう姿をベンチで見るのは屈辱というか。出ているチームメイトに何をやっているのかという思いもあるし、何もできない苛立ちもあったし、そういう経験をしたからこそ春の練習を頑張ってスタメンを取ることができて、チームも強くなり、漠然と負けないチームになった印象はあります。

高橋 早稲田の歴史の中でインカレ3連覇した代も秋リーグは順位が悪いと聞いていて、秋に順位が低いことから冬を頑張って、春と夏の結果に繋がっているというのが早稲田の歴史にあるので、うまく乗っていけたというか、秋があったから冬が頑張れたのもあって、春の成績に繋がったと思います。一番変わったのは投手が良くなったこと。投手の安定感が変わってきて、国士舘や日体にも通用する投手陣になったことが、春の好成績に繋がったと思います。

石井 すごいですね。まさか全勝できるとは思っていなかったので、そのことを含めてチームとして強くなったのかなと。個人個人がレベルアップしたのがうまくできて、その結果がリーグ全勝に繋がったと思うので。はい。

一同 (笑)。

――冬磨いてきたことで、春にその結果が出た部分はありますか。印象に残ったプレーは

石井 春リーグは全然活躍していないので、ないです。

吉原 冬のテーマとして自分は練習量を増やす、スイング量を増やすというのがテーマにあって。その中でバントはしていなかったので、3割3分くらい打てて、犠牲フライとかで打点も付いた印象はあるので、冬やってきたことが春結果に反映していたことは良かったと思います。

高橋 自分は逆方向に強い打球を打てたことが良かったと思います。割とショート正面に打球がいっても、ショートがエラーするなど。出塁すれば自分はそれでいいと思うので、強い打球を打って相手のミスを誘うことができたのが良かったと思います。

梶谷 自分は冬のトレーニングで瞬発系を鍛えるためのことをしていたので、春にどう生かされたかは分からないですが、強い打球を打ったり、バントを決めたりという結果に繋がったので効果はあったと思います。

――新チームにおいての、今のそれぞれの役割は

吉原 自分は1番か2番を打つことが多いので初回に出塁すること。普通にバッテイングをすることは少ないと思うので、去年と変わらず繋ぐ役割なのかなと思います。ただ去年と全く違うことは、去年は「こういう風にやってくれ」と役割を頼まれたのですが、今年は自分の中で試行錯誤していく上で、自分が一番結果が出せる道だと思って選んでいるので、前向きに楽しんでいけるのが去年と違うところかと思います。

高橋 去年と変わらず、出塁して次の打者に繋ぐ役割です。去年と違うところはバントばかりではなく、今年はバントしながらも打って出るという2つの選択肢があって、今はその両方で出塁率を上げるようにしています。

梶谷 自分も去年から変わってなく、アウトカウントを増やさず次の打者に繋ぐ。打順はいろいろとありますが、やることは特に変わらないです。

石井 自分はこの3人には申し訳ないですが、打つということだけなので。その分求められることもかなり大きいもので、しっかりとランナーを返して打点を上げる役割だと思います。

――梶谷、高橋、吉原選手は守備面でも大事な役割を担っていると思いますが

高橋 自分は1年生からずっとサードをしていて、バント処理や打球処理もうまくなってきているのですが、この前の東日本の決勝の日体戦で、大事な場面でゲッツーを取れずにエラーをしてしまい、そこから大量失点して結果としてコールド負け。エラーの1つで試合展開が左右されると思ったので、あと少しインカレに向けて守備をもう一回見直していきたいと思います。

吉原 主にレフトを守ることがほとんどだったのですが、外野守備は好きだし自信を持っているので、どこまででもアウトにしてやろうと思って守備をしています。個人的に後ろからサードの尚希が踏んでゲッツーを取ることが気持ちいい。丁寧にドロップを山内が放って、狙った通りにサードゴロを打たせて、尚希の爆進で一塁に送球する姿をベンチに帰りながら見てるのが好きです。

梶谷 ファーストは新チームになってから主に守るようになったのですが、バント処理が難しいので練習はずっとしていますし、冬場はショートバウンドの難しい送球を取ることに力を入れていて、それが少しずつ春から成果が出ているのかなと思います。ただセカンドの川上(卓也、スポ4=岡山・新見)さんの広い守備範囲に助けられている部分はかなりあるので、感謝しています。

吉原 感謝。

――ファーストとサードを守られている二人に聞きたいのですが、川上・丹野(太郎主将、スポ4=兵庫・滝川)の二遊間コンビの影響力に触れてもらえますか

高橋 丹野さんが守っていると、バント処理の時に三遊間任せていいからバント処理しっかりやってこいと言われるのですが、安心感がやはり違います。来年はいなくなってしまうのですが、1年生の安孫子がいるのですが自分もショートやろうかなと思っていて、そういう時は吉原や1年生の鈴木や新井とかが守ると思うのですが、安心感を与えられる守備ができればと思います。

梶谷 先程言ったように守備範囲が広い二人なのですが、指示も一球投げる毎に的確に頂けますし、本当に視野が広い二人なので抜けた後を考えると、かなり痛いところもあります。しかし2人を見て学べることもありますし、吸収していける部分もあるので、そういう部分を次に生かして来年も今年の遜色ない守備力を保てればと思います。

収穫と課題が見えた大会(梶谷)


ことしも梶谷はインカレで活躍したいところだ

――ここで東日本を振り返っていただいてもいいですか

吉原 関東予選辺りから手応えを感じて臨んだ大会ではあったのですが、準決勝まで1番で使って頂いて、自分が思ったよりはうまくいかなかったのかなと思っています。ストライクゾーンが思ったより広く、多少のボールでも行こうと考えていたのが自分の中で崩れてしまって、その中でも貢献できた部分はあったので最低限の仕事はできたと思うのですが、インカレではこのままでは物足りないと思うので期待に添えるような活躍をしたいと思います。チームに関しては決勝まで難なく進めたことには満足していますが、日体との決勝戦はコールドで負けてしまったのですが、勝てる手応えは掴んでいると思うので、負けた結果に関してはそこまでネガティブには捉えていないです。

梶谷 個人としては東日本前の練習試合でも調子が上がらなくて、不安な中で臨んだ大会だったのですが、調子が悪いなりには役割を果たせたと思っています。それでも全然足りないと思っているので、まだまだ力不足を痛感した大会でありました。チームとしては、その中でも準決勝までしっかりと勝てたことは、すごい良かったと思います。ただ決勝で日体にやられたことと、準決勝までの試合でももっと楽に勝てた、序盤で点をもっと取れる機会があったと思うのですが取りきれなかった試合が多かったので、収穫と課題が見えた大会だったので、総じて良い大会だったとは思います。

高橋 打撃面では自分は結構良かったと思っていて、出塁率で6割を超えることができたので良かったです。インカレはさらに上の成績を目指していく中で、早稲田は序盤で試合を決めることをやっていて、その中で1打席目の結果にこだわっていく。自分は何番を打つか分からないですが、1打席目の出塁にこだわって、やっていきたいです。守備面でも1個のミスがあったので、インカレではノーエラーでいけるように頑張っていきたいです。

石井 チームとしてはしっかりと決勝までいって日体と戦うことができたので、インカレに繋がるいい大会だったと思います。個人的には東日本に向けてうまく調子を合わせていけたと思うのですが、大会が始まってからは逆に気持ちが入りすぎたか分からないですが、うまくポイントを合わせることができず打ち損じが多くて稀に1発が出るくらいで、チームには貢献できなかったです。守備面で、所々でいいプレーができたと思うので、継続するところは継続してインカレに臨んでいきたいと思います。

――東日本の決勝では日体大の小山投手と対戦しましたが、インカレで攻略する上でキーマンとなると思われる4選手には、攻略の糸口が見えましたか

吉原 俺からいく、ヒット打ってるし。

高橋 いいよ。

吉原 普通に打ってもなかなか難しいと思うので、自分たちのような小技のバッターが自分の役割を果たさないといけないと思うので、その中でヒットを1本打てて。本当に打つことは諦めて、ただバットに当てることを考えて、ワンストライクから完全に体を開いてボールを地面に叩きつけるバッティングをして、投手の頭を超えるヒットになりました。高杉さんも、あの吉原のバッテイングの中にヒントがあると言われたので、自分もヒントを得た打席だったので、攻略の糸口が見えた打席でした。

高橋 自分は2つ四球を選んで出塁することができたのですが、これまで結構打席で立つ中で絶対にくる球があるので、それを予測しながら東日本は打席に立てて、それを見極められたというのが四球につながったのはあります。あのような投手になってくると、配球を読むことやボール球を振らないことが大事だと思っています。あとは小さくノーステップでいこうかなと、1本いいファールを打てたのでそれでいこうかなと思います。

梶谷 この二人が言ったことが結構全てだと思っていて、自分たちのような打者がきれいなヒットではなくても、相手を動かしてミスを誘うことやボール球を打たないことが攻略の手口だと思っています。

石井 3球くるストライクの内、どれか一つをしっかり。自分は尚希みたいに配球を読むことが得意ではないので、狙い球を絞って3球のうち1球でしっかりと仕留めることがポイントだと思います。

――お二人は国体予選があると思うのですが、今の時期はどのようにやりくりをしているのですか

吉原 僕は明後日から予選が始まるのですが、福島国体と練習試合をした時に自分のプレーを見てくれて、小技にそれだけ自信を持っているなら1番か2番を打たせるから、そのつもりで準備しておいてと言われています。

石井 明後日から開会式があって、そこから3日間くらい試合があります。千葉では1番を打たせてもらっています。

吉原 1番なんだ。

石井 1番を打たせていただいているので、初回の出塁が大事になってくると思います。吉原みたいにこういうことをしてくれとは言われていないので、僕自身が何を求められているかは分からないですが、出塁は大事なので、そこを大事にしていきたいと思います。

――千葉県選抜では日体大の投手から本塁打を打っていますが、違う部分とかはありますか

石井 違いは、まずか僕が打つか打たないかです。千葉は社会人もいるので、学生だけのチームとは違った雰囲気というものがありますね。僕は千葉の雰囲気の方がやりやすいですね(笑)。

一同 (笑)。

吉原
はっきり言ったな(笑)。

石井 早稲田がダメというわけではないんですが、千葉と早稲田を比べたら千葉の方が合っているのかなと(笑)。そういう印象はあります。

――4年生とプレーする機会は最後になると思いますが、そこの部分はどのように感じていますか

石井 僕は4年生の丹野さんや卓也さんと仲良くさせていただいているのですが、その二人からは4年生のためにはプレーしなくていいと言われてます。4年生と最後にプレーする大会だから頑張ろうというのではなく、自分がいい思いを臨んでいこうという風に思っています。

吉原 全総予選の東京都予選を制覇した時に丹野主将が泣いていたのを思いっきりいじって笑いに変えていたので、インカレでも優勝して泣いてもらって、その流れでいじり倒そうと思っています。

吉原(高橋、梶谷に向かって)思い出ないな(笑)。

一同(笑)。

高橋 1番長く接してきた先輩方なので、最後インカレにおいて泣いて欲しいですね。やっぱり。インカレは4年生が試合を決める大会だと思うので、そのために3年生以下はしっかりとお膳立てをしてあげると。チャンスで回すことを徹底したいかなと思います。

梶谷 さっきも言っていたように、自分がいい成績を残すことが4年生のためになるというか、インカレ優勝につながることだと思うので、とにかく自分個人としては一番良い成績を残せるように。それが4年生のためにもなると思うので、しっかりと頑張りたいですね。

3年生世代


吉原(右端)を中心に3年生は仲がいい

――3年生は人数が多くて、わちゃわちゃとした印象を受けるのですか、3年生同士のエピソードとか教えてください

吉原 3年生は仲良いよね。東日本の時も5人くらいで大浴場に行って、小さい桶で皆で語り合うくらい仲がいいです。

――5人のメンバーは

吉原 僕、梶谷、中畑、松下、新井、杉本、洸一もいたか。7人ですね、毎日。

――どのようなことで盛り上がっているのですか。

吉原ソフトボールの話ですね。試合の反省や、明日どうするのような。まあ、あとは梶谷でふざけあったりしてますね(笑)。

――高橋さんは、桶メンバーには含まれていませんがエピソードはありますか

吉原 桶メンバー(笑)。

高橋 新井裕也というのがいじられキャラでいるのですが。梶谷が作ってくれたテーシャツがあるのですが、新井裕也と書いて、Iみたいなかたちをした新井のバッテイングフォームをいじって、団結力を深めています。

石井 3年生とも仲良いのですがそれ以上に4年生といることが長いです。東日本でも素振りした後にお風呂行ったと思うのですが、自分の部屋で先輩や後輩とドラマを見ていました。

吉原 寝坊してね(笑)。

石井 寝坊部屋で仲良く見ていました。

――何のドラマを見ていましたか

石井 『あなたの番です』。

――何人くらいで

石井 同じ部屋だったのですが、卓也さんと侑大と篠原とです。その4人でしたね、楽しかったですよ(笑)。

――4年生が抜けたらチームが変わる印象とかはありますか

高橋 二遊間が抜けるのでそこの埋め合わせが大変なことだと思います。

――全日本総合までの流れのイメージはありますか

高橋 全総終わっても、1週間後には秋リーグが始まるので例年よりはオフが短いかなと、しっかりとオフを取ってから新チームが始まる感じだと思います。

――全総はどのような意気込みで臨みますか

石井 全打席、フルスイングします。

吉原 とりあえず大きな目標はインカレですが、全総の舞台は4年生の最後の大会であるので、新チームが始まる前にレベルの高いところでプレーできるので、いい大会にしたいです。

高橋 全総は力試しの感じです、レベルが高い社会人が相手なのでそれを体感しつつできれば勝てればと思います。

梶谷 インカレで勝つために今もプレーしているので、全総も勝ち上がって出る訳なので、簡単には終わらせず勝ちたい思いはあります。

普段通りのプレーを


インカレでは石井の爆発力にも期待したい

――最初に話してくださった部分もありますが、これまでのインカレで印象に残っている場面は

吉原 僕は国士舘戦の延長で鳥岡さん、前多さんの一打で勝った試合が印象に残っています。その時は試合には出てないのですが、当時の動画を見ると、出たくて仕方なくて、代走でもいいから出たいと思ってヘルメットを被って準備していたのですが(笑)。

高橋 自分も吉原と同じですね。それプラス、梶谷のバット引きがあるんです。皆がサヨナラで喜んでいるんですけど、梶谷は冷静にバットを引くと。一人だけ冷静なんですよ梶谷が。そこまで含めてその試合が印象に残っています。

――その話を受けて梶谷さんは

梶谷 そうですね。そこは誰かしらバットを引きにいかないといけないので、皆が打った前多さんの方にいってしまったので。前多さんの打席の時にネクストで待っていたのですが、僕まで絶対に回ってこないで欲しいと思いながら待っていました。すごくほっとして力が抜けたのもあって、そこに落ちていたバットをとりあえず引きました。

石井 去年のインカレは全試合1番で出場したのですが、毎試合の1打席目に緊張しながら打席に入ったのが印象的です。

――今回のインカレでどのようなプレーをしたいですか

吉原 最近OBの太田さんがグラウンドに来て指導してくださるのですが、自分と同じ2番を現役当時背負って12打数10安打を打って優勝に大きく貢献した。早稲田の中でも偉大な先輩なのですが、そこに一番近いのはおこがましい話ですが僕かなと思っていて。活躍しないといけないと思っているので、太田さんのような活躍ができればチームの優勝に貢献できるかと思っています。

高橋 どういうプレーをしたいかは特にないですが、去年のインカレで結果が出てないので今年は練習通りできればと思います。練習でやってないことは試合でできないと思うので、練習でやったことを試合で出せればと思います。

梶谷 僕も今高橋が言ったことと全く同じで、去年は冒頭でも述べたように練習ではでなかったことが試合でできてしまったことは良いと思うのですが、今年は練習でやってきたバントを決める、逆方向に強く打つことができればと思います。いつもやっていることをして、自分は決して目立たなくいいので、徹することに徹してチームの勝利に貢献できればと思います。

石井 僕は千葉でできるプレーをどのように早稲田で行えるようになるかを、これからインカレまで毎日しっかりと考えて、そのプレーを引き出せるようにしたいと思います。

――最後に意気込みを

高橋 出塁だけですね。

吉原 初回に試合を決めるために、僕が塁に出ます。

石井 1つでも多く勝ちたいです。

梶谷 ことしはサヨナラの場面で歓喜の輪に入れるようにしたいです。

――ありがとうございました!

(取材、編集 大島悠希 写真 小原央)


下級生時から活躍を続ける3年生の活躍に注目だ!

◆梶谷陽介(かじや・ようすけ)(※右端)

1998(平10)年6月25日生まれのA型。168センチ、68キロ。神奈川・柏陽高出身。法学部3年。内野手。右投左打。部内では弄られキャラである梶谷選手、昨年のインカレではラッキーボーイ的存在としてチームに貢献。「ことしはサヨナラの場面で歓喜の輪に入れるようにしたいです。」とインカレに向けて最後に言葉を締めていただいた!

◆高橋尚希(たかはし・なおき)(※中央左)

1998(平10)年6月13日生まれのB型。169センチ、65キロ。宮城・泉館山高出身。スポーツ科学部3年。内野手。右投左打。11打数1安打と振るわなかった昨年のインカレは本人にとって悔いしか残らない結果に終わった。女子部で3塁を守られている岡田夏希(社4=神奈川・厚木商)が参考としていますと語る守備は、高橋の持ち味だ。色紙に残された言葉は『三遊間』、遊撃を守る丹野主将との鉄壁の守りで、インカレでもチームに貢献してくれるだろう!

◆吉原陸(よしはら・りく)(※左端)

1997(平9)年9月17日生まれのAB型。169センチ、70キロ。福島・安積高出身。スポーツ科学部3年。外野手。右投左打。バッテリー対談が行われている横で、道具を丁寧に拭かれていた吉原選手。澤選手の「入部に導いてくれた吉原さんには感謝しています」との言葉を、笑顔で横で聞かれていた。3年生の盛り上げ役でもある吉原選手は、綺麗な字で色紙に『業師』と書いていただいた!

◆石井智尋(いしい・ちひろ)(※中央右)

1998(平10)年6月16日生まれのA型。178センチ、76キロ。千葉敬愛高出身。スポーツ科学部3年。外野手。右投左打。国体の千葉県選抜として日体大を相手に対戦した時に本塁打を量産するものの、早大では同じような活躍ができていない石井選手は『千葉魂』と色紙に記された。インカレの舞台で強敵を相手にした時、千葉県選抜と同様の活躍をきっと見せてくれるはずだ!