8月12日(月)第32回関東学生リーグ第一戦 @富士通スタジアム川崎


試合終了の笛とともに喜びを爆発させる慶大選手達

全日本制覇に向けて、最高の滑り出しを切った。大雨の中行われた関東学生リーグ開幕戦、慶大は早慶定期戦と大きくスタメンを変えて臨んだ。試合は1Qに小川が先取点を奪うも、その後のフェイスオフからすぐさま同点とされるなど早慶戦を思い出させる攻め合いを見せる。しかし、江原のダイビングショットで慶大が勝ち越しに成功すると、その後も中根、石井、持田が連続得点を奪い一気に点差を4点まで広げた。試合終了間際に早稲田から怒涛の追い上げを受け1点差とされるも、藤井のセーブや#64のクリアなどで逃げ切り辛くも勝利。早慶戦で逆転負けを喫した悔しさをリーグ戦本番という舞台で晴らした。

1Q。慶大のフェイスオファーは前回の早慶戦で好成績を残した石井ヴィクトール慶治(#33・商1・慶應NY)が務める。しかしここではポゼッションを得ることができず、試合は早大ボールでスタートした。


2年生ながら好セーブを連発した藤井

早大は序盤から#13や#7が鋭いショットを放つなど、昨年を彷彿とさせる「攻」めを見せ慶大ゴールを脅かす。それでも慶大はこの日リーグ戦初スタメンのゴーリー藤井凱章(#92・法2・慶應)やDMF武智太郎(#64・法4・暁星)の懸命な守りで得点を許さない。

試合が動いたのは11分。慶大選手の反則で早大ボールとなりピンチを迎えるが、焦った早大がパスミス、慶大がボールを奪う。早大選手が攻守の切り替えにもたつく間に流れるようなパス回しでゴール前までボールを運ぶと、最後に受け取った小川司(#7・商1・慶應NY)が落ち着いてこれを決め慶大が先制した。

このまま流れに乗りたい慶大だったが、そう簡単にいかないのが早慶戦。得点明けのフェイスオフは勝ったものの、パスの乱れからボールを奪われて速攻を受ける。シュートフェイントなどで乱されると、最後はゴール左横でパスを受けた早大ATがゴーリーとの1on1を制し、すぐさま同点に追いつかれてしまう。

この攻撃以降、早大の時間が続く。何度も決定的なチャンスを作られる厳しい時間帯だったが、藤井のセーブや砂川陽亮(#22・経4・都立国際)のチェックにより逆転は許さない。

2Q。さらに雨が激しくなったことで視界やクロスの状態が悪化したせいか、両校ともに攻撃に精彩を欠く。立石真也(#3・法3・慶應)、田村脩眞(#9・法2・慶應)などシュートを得意とする選手でも早大ゴールの枠を捉えられない。

3Q。開始直後、慶大ゴール前に決定的なパスを通されるものの、脇本堅太(#21・総4・慶應NY)の激しいプッシュでこのピンチを脱する。

開始6分、長かった均衡がついに崩れる。根岸克(#0・経3・慶應)が1人躱して放ったシュートが外れてグラウンドの外に。このチェイスを慶大が手にすると、ボールを持った江原健(#1・経4・慶應)がDFを引き連れながらゴール前に持ち込む。フィードを出すかと思われたが、ここを勝負どころと捉えたか、強引に中へ切り込みダイビングショットを放つ。これがゴール右隅に決まり慶大が勝ち越しに成功。江原のガッツあるプレーで慶大が勝利に近づく。


江原が流れを引き寄せた

これで流れに乗った慶大は12分、中根卓馬(#11・理3・慶應志木)がスプリットダッヂで1人躱して放ったサイドショットがゴーリーの股をすり抜けて追加点を奪った。

さらに4Q開始直後、一年生フェイスオファー・石井が魅せる。フェイスオフで完璧にボールを奪うと、そのまま一目散にゴール前へ。スピードに乗ったまま放ったランシューが早大ゴールに突き刺さり、点差を3点に広げた。


フェイスオフブレイクからランシューを放つ石井

そして得点直後の4Q開始3分。慶大がパスを回して早大DFの連携を乱すと、ゴール裏からのフィードに飛び込んだ持田靖也(#51・経4・洛星)がこれを押し込み、試合を決定づける5点目を決めた。


試合を決めた持田の得点

このままの流れで圧勝かと思われたが、早大攻撃陣がそのムードに待ったをかける。6分、右上からのスタンシューがゴール上に決まり2点目を、カウンターから3点目を奪われ、あっという間に2点差に。そして11分。左下にいた早大ATが慶大DF陣の流したい方向と逆方向に抜け出すと、ホットに出てきた選手も次々にスピードで躱して飛び込みながらシュート。これがゴーリーの脇をすり抜け、ついに1点差まで肉薄される。

しかし長かった早大の反撃もここまで。試合中盤の大量得点で得たリードを最後まで守りきり、大事な開幕戦で勝利。早慶戦での雪辱を晴らした。

(記事:五十右瑛士 写真:堀口綾乃)

以下、選手コメント

藤井凱章(#92・法2・慶應)

──試合を振り返って

早稲田に対して3連敗してたので、すごく緊張していました。初スタメンだったので。僕は止めるだけを考えていました。チームが勝ててよかったです。

──どのような思いで臨まれたのでしょう

早慶戦は伝統のある一戦だし、開幕戦ということもあり大事な試合だったので、いい感じでチームを後ろから鼓舞できるように、ということを考えていました。

──何度もチームを救うセーブがありました

先輩達にも止めるだけでいい、という風に言ってもらっていたので、僕はどんな不細工な形でも止めることだけを意識していました。

──終了間際の失点の原因は

得点差が生まれて、心のどこかで勝てるかもという余裕が出てしまったのかもしれないです。最後まで集中しなければいけないと改めて思わされました。

──次の試合に向けて

慶應はゴーリーの層が厚いので、次の試合も出られるように、そして出られたらチームに少しでも貢献できるように、頑張っていきます。

──ありがとうございました

石井ヴィクトール慶治(#33・商1・慶應NY)

──試合を振り返って

フェイスオフに関しては、最初3回連続で負けるなど序盤は調子が悪かったんですが、後半1本目か2本目を取ったあたりから調子が良くなって、チームにいい流れを作れたのでよかったです。

──大事な開幕戦でスタメン、どのような思いで臨まれましたか

緊張して前日は全然寝られなかったんですけど、活躍できて良かったです。

──フェイスオフでの得点を振り返って

フェイスオフからのゴールは自分1人で完結できるプレーで、チームにいい流れを作れるなど同じ1点でも価値のある1点だと思うので、今日のようなロースコアの状況で決められたのは良かったなと思います。

──次の試合に向けて

次の試合も自分がフェイスオフで勝って、なおかつ得点できたらいいなと思っているので、チームの流れを作れるように、チームを勝利に導けるように、練習したいと思います。

──ありがとうございました