文=鈴木健一郎 写真=野口岳彦

攻守に難しさのあった、テスト要素の強い選手起用

バスケットボール男子日本代表は今日、ワールドカップ前の国際強化試合の最後の試合となるチュニジア戦を戦った。先発に固定されていた八村塁と篠山竜青が休養ということでメンバーから外れ、日本代表は田中大貴、比江島慎、渡邊雄太、竹内譲次、ニック・ファジーカスの5人でスタートした。

立ち上がりは少々動きが重く、積極性を欠いた日本。それでも比江島がドライブで崩して外に展開して渡邊が3ポイントシュートを沈め、続いて比江島のプルアップも決まり、少ないチャンスを生かして得点を奪うも、勢いで上回るチュニジアの3ポイントシュートが当たり先行を許す。早めの選手交代で馬場雄大、安藤誓哉、太田敦也、安藤周人をコートに送り込むも、呼吸が合わずにターンオーバーを連発。悪い流れの中、第1クォーターのラストプレーでアタックした誓哉がファウルを誘い、フリースロー2本を決めて14-24と10点ビハインドで終える。

第2クォーター中盤、渡邊とファジーカス、さらに比江島が戻り11点差から反撃を開始する。ファジーカスがオフェンスリバウンドを拾ってねじ込み、比江島が自らのズレを作って3ポイントシュートを沈める。フィジカルの強いチュニジアのインサイドを攻めあぐねながらも、思い切り良くシュートに持ち込み、そのリバウンドに果敢に飛び込むことで点差を詰めていく。

それでも35-40で始まった第3クォーター、オフェンスで足が動かずボールが止まり、ディフェンスにも悪い流れを引きずる。比江島が個人技で得点を繋ぐものの、チュニジアはカットでの合わせ、そして再び3ポイントシュートに当たりが出て、逆に日本を突き放す。サラ・メジリのバスケット・カウントで再びビハインドは2桁に広がり、48-59で最終クォーターへ。

残り6秒、渡邊の1対1を破られて接戦を落とす

誓哉、田中、馬場、譲次のアルバルク東京の4人に竹内公輔という5人でまずはディフェンスを安定させ、そこから反撃に転じる。ディフェンスリバウンドを取った馬場が猛烈にボールプッシュ、そのまま安藤がフィニッシュするファストブレイクが決まり58-62、チュニジアにタイムアウトを取らせた。

安藤がドライブで切り崩し、馬場、田中と繋いで完璧なシュートチャンスを作り出す。さらにリバウンドからの速攻で公輔がアンスポーツマンライクファウルを誘い、64-66と肉薄。ここで投入された渡邊雄太がドライブから難しいシュートをねじ込み、同点に追い付いた。

ここからは大混戦。それでも残り1分でチュニジアがオープンの3ポイントシュートを2本続けて失敗。ここで比江島ステップが炸裂。右ウイングから自ら切り込み、強引にねじ込んで74-74の同点に追い付いた。

それでもチュニジアはショットクロックのないところで難しいミドルジャンパーをねじ込んで再びリードを奪う。残り9.7秒、渡邊が冷静にアタックでファウルを誘い、フリースロー2本を決めて追いつく。だが残り6秒、渡邊が相手選手との1対1でポンプフェイクに飛んでしまい、空いたところを決められ、76-78で敗れた。

テスト要素の強い選手起用による攻守ともに噛み合わない中で接戦に持ち込んだのは収穫と言えるが、勝ち切れなかったのは残念。ここで得られた収穫と課題をワールドカップまでにどう消化してチームの力に変えるか。あと1週間でワールドカップが開幕する。