メジャー屈指の破壊力を持つスタントンの離脱に伴い、プレーオフ進出を狙うチームは、あらゆるオプションを探ることになるが、当面はイチローの活躍が大きな頼りとなる。■主砲スタントンが負傷離脱、9年ぶりプレーオフ進出のカギを握るイチロー 主砲ジャン…

メジャー屈指の破壊力を持つスタントンの離脱に伴い、プレーオフ進出を狙うチームは、あらゆるオプションを探ることになるが、当面はイチローの活躍が大きな頼りとなる。

■主砲スタントンが負傷離脱、9年ぶりプレーオフ進出のカギを握るイチロー

 主砲ジャンカルロ・スタントンが左脚付け根の負傷で故障者リスト(DL)入りしたマーリンズは、第4の外野手イチローを先発起用することになった。メジャー屈指の破壊力を持つスタントンの離脱に伴い、プレーオフ進出を狙うチームは、あらゆるオプションを探ることになるが、当面はイチローの活躍が大きな頼りとなる。球団公式サイトでは「スタントン離脱、挑戦を受けて立つイチロー」と題した記事で、背番号51の現在の心境を伝えている。

 メジャー通算3000安打達成に向け、先日まで野球界の注目を一身に浴びていたイチローが、再びスポットライトを浴びている。左脚負傷によりDL入りしたスタントンの代わりに、15日(日本時間16日)から先発出場。記事によれば、イチローは「もちろん、第4の外野手として、必要とされる時に向けて準備はしている。残念ながら、怪我はその1つ。その時のためにしっかり準備しておかなければならない」と、通訳を介して普段からの心構えについて語ったという。

■破壊力抜群のスタントンと同じ働きはできないが「できることをやるしかない」

 “スタントンの代役”として先発出場するわけだが、体格もプレースタイルもまったく対極にある2人。それはイチロー自身も十分承知の上で「ジャンカルロ(・スタントン)の代わりに彼がやってきたことを、僕がしましょう、とは言えない。だけど、彼の穴を埋めるために僕ができることをやるしかない」と、主砲不在のチームのために全力を尽くすと誓ったそうだ。

 マッティングリー監督は「18試合連続出場させて(イチローを)疲れ果てさせるつもりはない。休みを与えながら、状態良く保っていくつもりだ」と話しており、このまま全戦スタメン起用はしないことを名言。スタントンは少なくとも6週間は離脱するとの見通しで、チームは8月31日に迫るウェイバー手続きを経るトレード期限前に、新戦力獲得に乗り出すことになりそうだ。だが、1997年以来9年ぶりのプレーオフ進出を目指すマーリンズにとって、今は1試合もおろそかにできない状況が続く。その中で、42歳のベテランがどんな働きで勝利に貢献していけるのか。シーズン終盤、イチローの存在がチームの命運を分ける大きなカギとなりそうだ。