先日「ATP1000 シンシナティ」(アメリカ・シンシナティ/8月11~18日/ハードコート)において準々決勝まで進み大活躍を見せた西岡良仁(日本/ミキハウス)。その準々決勝では食中毒で棄権す…

先日「ATP1000 シンシナティ」(アメリカ・シンシナティ/8月11~18日/ハードコート)において準々決勝まで進み大活躍を見せた西岡良仁(日本/ミキハウス)。

その準々決勝では食中毒で棄権するという不運に見舞われていたが、どうやら無事回復し、今月26日から始まる「全米オープン」(アメリカ・ニューヨーク/本戦8月26日~9月8日/ハードコート)出場のため、現地ニューヨークへ到着した模様だ。

これまで西岡は、一般の航空会社を利用し各地を転戦しており、数回ロストバゲージに見舞われていた。1度はラケットが届かず練習もままならないまま、試合に出場しなければならないという事態に陥っており、ファンの間では、「全米オープン」で同じ事態にならないかと心配されていた。

しかし今回のシンシナティからの旅は、ホンダジェットが用意したジェット機を利用してニューヨークへ到着したと自身のツイッターで投稿。「移動の疲れが軽減出来るのはとても助かります」「全米オープン頑張ります!!」と、体調も万全であることをアピール。どうやら、いつもとは違い優雅に、そしてロストバゲージとも無縁の旅だったようだ。西岡は同時に最近、更新していなかった自身のYouTubeチャンネルで、新たなビデオを投稿配信している。動画の中では「勝てそうになった時にひいてしまう。負けているときは向かっていけるし、思い切っていけるけれど、勝っているときはポイントを失いたくないので、ミスしてもらおうという気持ちが出てしまい、そういう時に上の選手に負けていた」と語っていた。

また、「”ATP1000 インディアンウェルズ”では上の選手には攻めないと勝てないと思い、少しでもチャンスを作るためにリスクをとって攻めていたのがよかった。引いてしまう気持ちを失くしていかないと、上の選手に勝っていくのは難しい」と、「ATP500 ワシントンD.C.」、「ATP1000 モントリオール」、「ATP1000 シンシナティ」、そして「全米オープン」と、北米シーズンにかける意気込みを語っていた。

事実、上位選手であるダビド・ゴファン(ベルギー)を「ATP500 ワシントンD.C.」で破り、先日の「ATP1000 シンシナティ」ではアレックス・デミノー(オーストラリア)、そして錦織圭(日本/日清食品)を次々に倒した西岡の攻めるテニスは、上位選手と互角に戦えることを実証している。「全米オープン」でも、持ち前の粘り強さと共に、攻める姿勢で上位選手を倒す姿が見られることを期待したい。

西岡は「テニス選手である自分にとってはオリンピックよりもグランドスラムが重要だけれど、日本人にとってはオリンピックはすごく重要な位置を占めている。現役選手中に自国で開催されるチャンスはほぼないこと」と来年開催されるオリンピックに照準を合わせていることも明かした。

動画では「今年の目標は50位を切って40位台」とも話した現在世界ランキング59位の西岡、あと1つ順位が上がると自己最高位タイとなるが、彼自身が見据えたゴールはさらに上にありそうだ。

(テニスデイリー編集部)

※写真は「ATP1000 シンシナティ」での西岡

(Photo by Rob Carr/Getty Images)