前期最後の試合となる全日本学生選手権(インカレ)がついに開幕した。全国から多くの学生たちがせめぎ合う今大会。初日に行われたのは男子フリースタイル。ベスト16まで(92キロ級以降はベスト8まで)を決める初日、早稲田戦士は学生王者の道へ向け好調な滑り出しとなった。

 最初に出番を迎えたのはインカレ初出場の70キロ級鈴木歩夢(スポ1=埼玉栄)。開始早々相手の足を掴み体勢を崩すとバックポイントを獲得。ローリングで得点を重ね1分足らずで初戦突破を決めた。同じく初出場の山崎祥平(商1=茨城・土浦日大)もまたテクニカルフォールで勝利した。早稲田は上級生とルーキーともに順当に勝利を収め、初戦は出場したほとんどの選手がフォールまたはテクニカルフォールで駒を進めた。しかし、2戦目では57キロ級の坂井剛光(スポ3=群馬・館林)が0−6と攻めあぐね続け敗北。山崎も5−9とリードしていたが相手のタックルを受けた際けがを負い無念にも棄権となった。


インカレ初出場ながら安定した戦いぶりを見せた鈴木

 インカレ初日特に輝いたのは61キロ級で出場した吉村拓海(スポ4=埼玉栄)。グラウンド技を着実に決めた吉村は、初戦と2戦目ともにわずか30秒でフォールとテクニカルフォールをそれぞれ決めた。昨年のインカレは2位と悔しい結果に終わったが、自身最後のインカレで好スタートを切ることができた。また、昨年のインカレ王者の65キロ級安楽龍馬(スポ2=山梨・韮崎工)は、2戦目には体を持ち上げられ危うい展開があったもののそこから立て直し第1ピリオドで勝利を決めた。「4年生が中心となって勝っていかないと大学選手権は総合優勝できないので」と太田監督が語ったように、吉村を始め、山﨑弥十朗(スポ4=埼玉栄)、岩澤侃(スポ4=秋田商)ら4年生が実力を発揮しきっちりベスト16に進出して早稲田の士気をあげている。このコンディションをそれぞれが維持してゆければ有終の美を飾ることができるに違いない。


圧倒の試合運びで実力を見せつけた吉村

 3位以内に入賞すると12月の天皇杯全日本選手権への出場権を手にする今大会。全日本という大舞台を目指すためにとても重要な大会だ。また、4年生にとっては学生日本一を決める最後のインカレ。昨年の成績を超え優勝を果たせるか期待がかかる。しかし、太田監督が「真の日本一が決まるので本当に力がないと優勝できない大会」というようにここから先は険しい戦いが続く。全国から挑んでくる猛者たちから早稲田の戦士は白星を勝ち取ることができるか。

(記事 北﨑麗、写真 涌井統矢)


コメント

太田拓弥監督

――今回のインカレはどのような位置付けで臨まれましたか

前期最後の試合ということで、インカレはほとんど全員の選手が出る大会なので、真の日本一が決まるので本当に力がないと優勝できない大会です。後期にある大学選手権の優勝に向けて、ここでいい成績を収めれることで、そこへ向けた準備の一つにもなりますし、4年生にとっては学生日本一を決めることのできる最後の大きな大会でもあります。3位以内に入れば12月の全日本選手権の予選への出場資格が与えられるということもあって、そこへ1人でも多く出場できるように、3位以内を目指してというところですね。

――今回の大会へ向けて、主にどのようなことを取り組んできましたか

春先にコーチが佐藤コーチ(吏ヘッドコーチ、平17スポ卒=秋田商)に変わってから、組み手のところと場外ギワのところ。あとは、ロースコアになった時に負けている傾向があったので、ロースコアの試合展開の時の試合の戦い方ではあったりとかを中心に練習してきました。

――ロースコアでの戦い方というのは、具体的にはどのような戦い方でしょうか

どうしてもテイクダウンを取った後だったり、先攻した後に守った戦いをしてしまうんですよね。守って時間が過ぎていって、ラスト1分だったり30秒がすぎたところで中途半端に攻めたり、やり返されたりして、攻めれば取れる場面で見合っちゃって攻めないというのが多いので、そういう場面でもう1本取りにいくっていう戦い方ですね。あとは、佐藤コーチも口うるさく行っているんですけど、「1回のチャンスで最大得点」っていうところで。テイクダウンを取った後のもう1点。4-1とか4-0とかの展開にできればほぼ勝ちパターンに入れるので。2-1の状況だと場外に出されて負けたりしていたので、そういったところでもう1本アタックするといのは口うるさく言ってきましたね。

――きょうの試合では多くの選手がテクニカルフォールやフォールでの勝利でした。特に無失点での勝利が多い印象でしたが、その点はどのように捉えられていますか

1、2、3回戦くらいだと実力差があるので、負けてしまったのは剛光(坂井)、祥平(山崎)の2人でしたけど、剛光に関しては自分のセオリー、かたちっていうのがないのでそこを作っていかないといけないですし、祥平に関しては自分のかたちがあるんですけど、けがに弱くて。練習もうまくできていなかったりした部分がこの試合でも出ちゃったかなというところですね。それ以外の部分ははほぼ100点満点だったんじゃないかなと思います。

――最後に、2日目以降についてもきょうの試合のような戦いを期待されていますか

弥十郎(山﨑主将)を中心に、4年生が中心になって勝っていかないと大学選手権は総合優勝できないので。龍馬(安楽)は昨年も優勝してますし、1人でも多く上位入賞、優勝できるかは後期にも繋がって行くと思うので、内容の良い試合をして前期最後の試合を終わりたいなと思います。