18日の西武戦では甲斐野→高橋純のリレーで6回、7回を6連続三振に ソフトバンク 5-4 西武(18日・ヤフオクドーム)  18日、本拠地ヤフオクドームで行われた西武戦で逆転勝利を収めたソフトバンク。先制しながら、一度は逆転を許したが、終盤…

18日の西武戦では甲斐野→高橋純のリレーで6回、7回を6連続三振に

ソフトバンク 5-4 西武(18日・ヤフオクドーム)

 18日、本拠地ヤフオクドームで行われた西武戦で逆転勝利を収めたソフトバンク。先制しながら、一度は逆転を許したが、終盤に再度、試合をひっくり返して、このカードの勝敗を1勝1敗に戻した。再び、2位西武との差は5ゲーム差に拡大した。

 試合をひっくり返したのは7回だった。1死からグラシアルが死球で出塁すると、ホークスベンチは迷うことなく代走・周東を送った。西武バッテリーの警戒をかいくぐって周東が盗塁を決めると、松田宣が左翼線への適時二塁打。さらに明石が右翼線への適時二塁打を放って逆転に成功した。

 松田宣、明石の連続適時二塁打での逆転劇。その流れを呼び込み、お膳立てしたのが、甲斐野央投手、高橋純平投手の2人のドラ1右腕だった。

 まず、マウンドに上がったのは甲斐野。1点ビハインドの6回、4番手としてマウンドに上がると、木村、永江、秋山を3者連続空振り三振に仕留めた。これに続いたのが高橋純。金子侑、森、中村をこちらも3者連続の空振り三振に仕留めた。圧巻の6連続空振り三振。これが完全に西武の流れを止めた。

2018年ドラ1の甲斐野、2015年ドラ1の高橋純

 2018年のドラフト1位・甲斐野と、2015年のドラフト1位の高橋純。甲斐野は即戦力として東洋大から加入し、その前評判通りに開幕から中継ぎ陣の一角を担い、この日がちょうど50試合目の登板。1年目で早くもホークスリリーフ陣に不可欠な存在となっている。

 そして今季急成長を遂げたのが高橋純だ。今季がプロ入り4年目。2年目の2017年に1試合だけ1軍で登板したが、この時は結果を残せず。昨季は度重なるフォーム変更が裏目に出て、2軍でも結果が出なかった。ところが、今季はシーズン途中に1軍に昇格すると、最初は敗戦処理の役割で結果を残し、リードした試合、僅差の試合と序列を上げ、今ではセットアッパーを任されるまでになった。この日で33試合目の登板だった。

「全部三振は狙っている。甘いところにだけはいかないように気をつけた。チームにいい流れが持ってこられればいいなと思って投げていました」。この日の試合後、高橋純はこう登板を振り返った。15日の楽天戦では延長11回にサヨナラ負けを食らった。今季初黒星だった。「早くリベンジをしたかった。早い段階で投げさせてもらえて感謝しています」と語る姿には、 頼もしさすら感じられるようになった。

 甲斐野は1歳下の高橋純の存在を「刺激になります」と語り、23歳と22歳の2人は互いの存在から刺激を受けている。敗れた西武の辻監督は「あの中継ぎ陣は凄いな」と脱帽した。そこにはもちろん甲斐野、高橋純も含まれている。2年ぶりのリーグ優勝に突き進むソフトバンク。若きドラ1右腕のコンビが、盤石のブルペンを支えている。(福谷佑介 / Yusuke Fukutani)