6月28~29日の2日間にわたって、ウイニングイレブンの世界一決定戦「PES LEAGUE 2019 World Finals」がアーセナルFCの本拠地・エミレーツスタジアム(イギリス・ロンドン)にて開催された。

1v1部門優勝の最有力候補と目されていたのは、WESGなど世界大会で数々の成績を残し、PES LEAGUE 2018に続いての連覇が懸かるイタリア代表ETTORITO選手。次に注目を集めていたのが、強豪が揃うアジア地域決勝において、16歳ながら優勝を果たしたインドネシア代表ZEUS_FAIDAN選手である。

結果、世界中から集まった強豪を退け、決勝では最有力候補のETTORITO選手との延長戦を制した、フランス代表のusmakabyle選手(ASモナコ所属)が世界の頂点に立った。

「PES LEAGUE 2019 World Finals」では、1v1部門とco-op部門がそれぞれ行われたが、1v1部門を中心にVAMOLA解説員のarata選手(PES LEAGUE 2019 日本代表決定戦出場実績)が本大会を総括する。

(写真:VAMOLA提携スペインeフットボールメディアWorld Gaming Arena https://twitter.com/WGA_eSports より)

■優勝:usmakabyle選手

arata解説員:usmakabyle選手が優勝できた理由の一つに、得点パターンが豊富であったことが挙げられると思います。

ポゼッションサッカーをしながら、相手が予想できないスペースにフライスルーパスを出して、相手の裏を突くカタチで得点する場面がよく見られました。また、カウンター攻撃の場面でも前線選手の足の速さを活かして、タイミングよくグラウンダー性のスルーパスからチャンスをつくり、得点に結びつけていました。

コーナーキックなどセットプレーも得意で、ETTORITO選手との決勝戦では、ロングスローから決勝ゴールを奪いました。セットプレーやスローインから得点を奪えると気持ちが乗ってきます。逆に決められた側は、どうしても不利なメンタルに陥りがちです。

このように、様々な攻撃パターンで得点を量産できたことが、usmakabyle選手を優勝へと導いた要因だと思います。

■準優勝:ETTORITO選手

arata解説員:決勝で敗れはしたものの、今大会でもETTORITO選手はその上手さを随所に発揮していました。

得意とするプレイは、キックフェイントで相手ディフェンダーを剥がして、シュートのチャンスをつくることです。

特に、ZEUS_FAIDAN選手との試合で、ゴール前をダイレクトパスの連続で繋ぎ、FW選手にボールを入れて、キックフェイントで相手をかわして決めるゴールは、得意としている典型的なカタチだったと言えます。さらに、得点力のあるZEUS_FAIDAN選手を0点に抑え、1-0で勝利を収めたことにも驚きました。

ZEUS_FAIDAN選手に攻め込まれる時間もありましたが、守備意識を下げて中央を固め、最後まで相手を抑え込み、イタリア人らしい固い守備で無失点での勝利となりました。また、試合終了間際の時間を使ったボールキープは、流石と思わせる試合運びでした。

ETTORITO選手が見せたプレイの数々は、今後、日本人選手がWorld Finalsで好成績を収めるために参考になると思います。

■日本代表:Mayageka選手

arata解説員:1v1で唯一の日本人選手となったMayageka選手は、攻撃時の落ち着き、ゴール前での判断力が出場者の中でも特に優れていました。

GuiFera選手との試合では、開始早々に相手ゴール付近で、ワンツーパスからのダイレクトシュートと、得意とする攻撃パターンで先制点を決めました。得意なカタチで先制点を決めたことにより、その後もよいカタチで攻め続けることができていました。

追いつかれる場面やリードされる場面もありましたが、時折挟むドリブルなど攻撃の質は変わりませんでした。また、最終ラインを引きすぎず上手くボールキープしている場面などは、試合巧者だなと思いました。

□決勝T1回戦「Mayageka選手 VS usmakabyle選手」

arata解説員:見事、決勝トーナメントに進出したMayageka選手でしたが、その1回戦でusmakabyle選手と対戦し、2-5で敗れることになりました。前半早々に2-0でリードをされますが、フライスルーパスをうまく使ったMayageka選手らしい完璧な崩しで、2点を追いつく展開となり、試合は一気にMayageka選手の流れになりました。

しかし、Mayageka選手が放った一本のパスミスをusmakabyle選手が見逃さず、ゴールに結びつけ、逆に試合はusmakabyle選手の流れとなってしまいました。たった、一本のパスミスが勝負を分ける。ウイニングイレブンの怖さを改めて思い知る瞬間でした。

■大会総括

「ゴール前のクオリティ」

arata解説員:試合を観戦していて、全体的にすごいと感じたのは、ゴール前のクオリティでした。「そこにパスを出すのか!?」と、よい意味で予想を裏切られる場面が多く、観戦していても飽きず、次はどんなプレイを見せてくれるのかとワクワクしていました。

シュートチャンスが来ると、焦ってしまって、体勢が整わないままシュートを放ち、得点に繋がらないということは、ウイイレユーザーなら誰しも経験していることだと思います。ただ、World Finalsのレベルにもなると、出場した選手全員がゴール前でも落ち着いていて、フリーの選手にパスを出すなど、冷静さや判断力が高いと思いました。

「ダイレクトプレーの重要性」

arata解説員:1v1部門でもCO-OP部門でも、アーセナルを使用する選手がほとんどでした。アーセナルは前線に足の速い選手が多く在籍しているため、一定のテンポのパスから、突然のダイレクトパスで裏に抜け出されてしまうと、ディフェンスの対応がかなり難しくなります。

また、ゴール前でダイレクトパスを繋ぎつつ、ワンツーパスなどで相手ディフェンダーを崩すシーンが多く見受けられ、ダイレクトプレーの重要性を改めて実感しました。

「最後に」

arata解説員:World Finalsの試合や、Mayageka選手の勇姿を見て、刺激を受けたウイイレプレイヤーがたくさんいることと思います。ボクもその一人です。

日本人選手が優勝トロフィーを掲げる姿を早く見たいとも、いつかは見せる側になりたいとも思いました。たくさんのウイイレプレイヤーに夢を与えてくれた、Mayageka選手へ本当にお疲れ様でしたと改めて伝えたいです!!


(写真:arata解説員 – JAPANサッカーカレッジ所属)

(文●fanatic wilkinson’s)
(編集●VAMOLA eFootball News編集部)