高麗大学との定期戦は、今年はホームでの開催。韓国・ソウルから早稲田アリーナに選手を迎え、2日間にわたって交流試合を行う。その1日目、圧倒的な高さを誇る相手に対して早大は素早いトランジションと外からのシュートを中心に対抗し、中盤まで互角の戦いを繰り広げた。終盤は疲れからシュートの精度が衰え、69-80で敗北を喫したが、今月末から始まる関東大学リーグ戦(リーグ戦)に向けて手ごたえをつかんだ試合になった。

 試合はG土家大輝(スポ1=福岡大大濠)の先制スリーポイントシュートで幕を開けた。冒頭からC宮本一輝(スポ2=神奈川・桐光学園)はその身長を生かしてゴール下で積極的にプレッシャーをかけ、相手のシュートを阻む。その間に早大は宮本、G柳川幹也(スポ3=京都・洛南)のスリーなどで得点。立ち上がりはシュートの精度で相手を上回り、順調に滑り出した。しかし第1Q終了間際の不用意なファウルで相手にフリースローを与えて逆転を許し、15-17で第2Qへ。第2Qは相手の速攻に粘り強く食らいつき、互角の戦いを見せる。特に土家は、速攻やアウトサイドでの目まぐるしいポジションチェンジで相手の隙を狙ってはゴール下に一人で切り込む場面が目立った。第2Q中盤、C小室悠太郎(社3=石川・北陸学院)がスリーを決め、続いて素早いトランジションで攻め上がった土家からパスを受けたF高阪俊輔(社4=東京・早実)のスリーもネットを揺らした。この得点で高麗大に追いつき、ベンチは大いに沸く。「ペイントアタックしても中でブロックされてしまうので、外からのシュートを中心に攻撃しようと考えていた」(宮本)という狙い通りのプレーで流れを取り戻した早大は、さらに連続で加点し、一時差を7点まで広げた。終盤は打ち合いの中互いにファウルが目立ち、フリースローの応酬に。35-32で試合を折り返した。


巧みなドリブルでゴールを狙う土家

 第3Q前半も一進一退の攻防が繰り広げられた。ゴール下でのプレッシャーをより高めた相手に対し、早大はペイントエリア内と外を効果的に使って対抗。ドライブでゴール下に攻め入った土家や宮本が後方の小室や柳川にボールを戻し、スリーで得点を重ねる展開が目立った。しかし後半はパスミスによるルーズボールなどで思うように主導権を握れず、54-60の6点ビハインドで第4Qに突入。点差をひっくり返したい早大はスリー中心にシュートを放ち続けるが、精度が鈍り得点に繋がらない。ディフェンス面でも、オフェンスのフォーメーションを変え、バックスクリーンを増やしてきた相手への対応に手間取り、じわじわと点差が開いてしまう。9点差まで開いた残り1分30秒、相手が5秒以内にスローインできなかったため、相手ゴール下でボールが回ってくるチャンスがめぐってきたが、これもものにできず。69-80で試合を終えた。


スリー中心に得点を重ねた宮本

 試合後、選手たちは冷静に敗因を分析し、「逆サイドのオフボールでのディフェンスが全然だめだった」(土家)、「バックスクリーンへの対応がうまくいかなかった」(宮本)と課題を明確に口にした。一方で、日本では味わえない圧倒的な高さに、技術である程度対抗できたことには手ごたえも覚えている。さらなる自信を胸にリーグ戦に臨むために、まずは2日目の試合で第1試合の課題を克服できるよう、力を尽くしたいところだ。

(記事 町田華子、写真 瀧上恵利)

第8回高麗大学定期戦
  1Q2Q3Q4Q合計
早大1520191569
高麗大1715282080
C#7 宮本一輝(スポ2=神奈川・桐光学園)
G#12 土家大輝(スポ1=福岡大大濠)
G#14 柳川幹也(スポ3=京都・洛南)
F#17 高阪俊輔(社4=東京・早実)
C#41 小室悠太郎(社3=石川・北陸学院)
コメント

F高阪俊輔(社4=東京・早実)

――どのような位置付けで今年の高麗大学との定期戦は臨みましたか

リーグ戦に向けて今練習試合をたくさんやっている中で、その中のひとつとして臨みました。どれだけいいかたちでリーグ戦に臨めるかの調整といった位置付けでした。

――相手は身長の高い選手がそろっていましたが、どのような作戦を立てていましたか

相手はピックアンドロールのディフェンスだったのでスイッチした後のミスマッチをうまく攻めようと思っていたのと、トランディションではやく攻めようという2点を意識して臨みました。

――実際に戦ってみて何か感じたことはありますか

圧倒的な高さを感じました。日本の関東学生リーグの中でもなかなか味わえない高さなので、いい経験になったと思います。

――前半は競り合っていた中で、後半引き離されてしまった要因は何ですか

決めるべきシュートを相手はフリーを作って決めていたのに対し、うちはフリーを作ったのに決めきることができなかったことです。またディフェンスでも簡単にやられてしまってフリーの人を作ってしまうことが多々あったので、そこの部分が引き離されてしまった要因かなと思います。

――あしたの意気込みをお願いします

あしたも厳しい戦いになると思うのですが、少しでもいい試合をして1勝1敗のイーブンに戻せたらと思います。

C宮本一樹(スポ2=神奈川・桐光学園)

――どのような位置付けで今年の高麗大学との定期戦は臨みましたか

この夏休みの期間は練習試合をたくさん組んでもらっていて、今はリーグ戦に向けてチームを作っていこうと思って臨みました。

――相手は身長の高い選手がそろっていましたが、どのような作戦を立てていましたか

相手のボールマンスクリーンのときに、ディフェンスがスイッチするのかそのままついてくるのか曖昧だったので
、そこを付いていこうと思いました。僕がロールしてボールを受けたときに、逆サイドの選手が寄ってきたので、そこにパスをさばいていました。ペイントアタックしてもどうしても中でブロックされてしまうので、外からのシュートを中心として攻撃しようと考えていました。

――実際に戦ってみてなにか感想はありますか

レイアップに向かったときに相手の22番の選手に思いっきりブロックされました。僕自身あまり上からきれいに叩かれた経験がなかったので、相手の方が高さもレベルも上だと感じました。

――流れを変える場面がたくさんありましたが

去年は第1Qから相手に圧倒されてしまって、そこから追いつく展開でした。今回は相手に離されそうなときには連続で失点させず、点数を離すことができそうなときはスリーポイントで点数をつけることができました。そこで去年よりかはいい展開で後半につなぐことができたと思います。

――早稲田のディフェンスを振り返っていかがですか

1ピリ、2ピリは対応できていたのですが、後半にかけて相手がオフェンスのフォーメーションを変えてきました。バックスクリーンを多めに使ってきてそこの対応がガードとうまくいかずに高さでやられてしまいました。そこを対応できていれば点差がもう少し縮まったと思います。

――あしたの意気込みをお願いします

きょうは試合内容は良かったと思うので、きょうのビデオを見返して悪かったところを直してあしたに向かってやっていきます。やっぱり負けたままでは終われないので、絶対勝ちます。

G土家大輝(スポ1=福岡大大濠)

――きょうの試合はどのような位置づけでしたか

リーグ戦(関東大学リーグ戦)が今月末にあるんですけど、日本ではこういった高さというのをなかなか感じられないので、自分たちの最近の課題であるリバウンドを徹底して、相手のペースに合わせずに自分たちのバスケをやろうということで、リーグ戦に向けて勝ちにいきました。

――ご自身のプレーを振り返っていかがですか

味わったことのない高さに疲れて、いつもとは違う感覚でうまくいかないところもあったんですけど、逆に相手がでかいからこそ自分のほうが速くて通用する部分もありました。後半疲労が溜まってシュートの確率が落ちたという面で離されたので、そこは個人としては反省点だと思います。

――高さのある相手に対し、攻守両面でそれぞれどういった対策を練っていましたか

中に入られたら負けなので、中にボールが入ったときにいかに逆サイドで連携を取れるかというところですね。オフェンスでは自分たちの速い展開に持ち込んでシュートの本数を増やしていくというのがプランだったのでそこは遂行できて良かったと思います。

――高さ以外の相手の強みはどのような点だと考えていましたか

高いのにシュートもうまい選手が多いというのは自分たちにとってやりにくかったですし、特に2番の選手とかは1試合通してシュートの確率が落ちなくて、勝負どころの第4Qの最初で2番の所がノーマークになって点を決められてしまったので、高さ以外にシュート力というのも大きかったと思います。

――後半引き離された要因はどのような点だと考えていますか

自分たちのオフボールのディフェンスで、相手がノーマークになったのに連携が取れていなくて簡単にゴール下でやられちゃったところと、相手はシュートの精度が落ちないのに、自分たちは落ちてしまったというのが原因かなと思います。

――ご自身はゴール下に切り込んでいくシーンが目立ちましたが、その点について振り返っていかがですか

早稲田のバスケットは展開が速いですし、自分は身長が小さいしガードなので自分が率先して走らないと周りも止まってしまうので、流れがいいところでは速いペースで自分が切り込んでやっていきたいと思っていました。

――きょうの課題を踏まえて今後への意気込みをお願いします

逆サイドのオフボールでのディフェンスが全然だめだったので、そこをもう一度話し合ってどうするかチームで決めて、あした勝ちたいと思います。