「シティ・オープンで10代の選手が準決勝まで進出!」と聞いたら、1週間前までは誰もがコリ・ガウフ(アメリカ)のことだと思っただろう。しかしながら、そんな快挙を成し遂げたのは、見事シティ・オープンの女子ダブルスで優勝したコリ・ガウフのダブルス…

「シティ・オープンで10代の選手が準決勝まで進出!」と聞いたら、1週間前までは誰もがコリ・ガウフ(アメリカ)のことだと思っただろう。しかしながら、そんな快挙を成し遂げたのは、見事シティ・オープンの女子ダブルスで優勝したコリ・ガウフのダブルス・パートナーであり、現在17歳のキャサリン・マクナリー(アメリカ)だった。1回戦では現在WTAシングルス・ランキング125位のジュ・リン(中国)を6-4、6-2で下し、続く2回戦では現在105位のクリスティーナ・マクヘイル(アメリカ)に6-3、1-6、6-3と、フルセットにもつれ込むも勝利。準々決勝では、本大会の第4シードで現在31位のシェイ・スーウェイ(台湾)と対戦し6-4、6-3のストレートで快勝する金星を挙げている。マクナリーの現在のWTAシングルス・ランキングが150位なので、大快挙といえるだろう。

マクナリーは試合後に「彼女(シェイ・スーウェイ)は、他の選手は打たないようなショットを多く打つ選手だし、信じられないような角度のボールも返してきます。それに対して、コーチと共にしっかりと準備して臨んだので、今日はとてもいいプレーができました」と落ち着いたコメントをした。

その後マクナリーは、ガウフが今年のウィンブルドンで見せた、三連勝を彷彿とさせる快進撃で進んだ準決勝でカミラ・ジョルジ(イタリア)と対戦。対戦前には「ココ(ガウフの愛称)のウィンブルドンでの活躍で私に火が付きました。私もやればできると思わせてくれたんです」

「今大会に関して特別に期待していたわけではありませんが、準決勝までこられたことに驚いてはいません。私にはそれだけの可能性があると信じているのです。とにかくこのコートで、楽しみながらいい試合ができることがうれしいのです」と語ったマクナリー。結果は6-7(5)、2-6と、第1セットはタイブレークまでもつれ込む奮闘を見せたが、ハードヒットを持ち味とするジョルジを破ることができなかった。

兄も同じくプロテニス選手で、元プロ選手だった母親のリン・マクナリーに兄妹でコーチを受けているマクナリー。2019年は411位からスタートし、前述のように現在は150位につけている。ガウフ同様の冷静なメンタルを持ち、積極的にネットに詰めるプレーで、ぐんぐんとランキングを上げている彼女。今後の更なる活躍に注目したい。

(テニスデイリー編集部)

※写真は2017年1月全豪ジュニアでのキャサリン・マクナリー

Photo by Jack Thomas/Getty Images