アレクサンダー・ズベレフが、元世界ランキング1位のイワン・レンドルとの12か月続いたコーチ契約を解消したと発表した。今年のクレーコート・シーズンには、レンドルはズベレフに帯同していなかったため…

アレクサンダー・ズベレフが、元世界ランキング1位のイワン・レンドルとの12か月続いたコーチ契約を解消したと発表した。今年のクレーコート・シーズンには、レンドルはズベレフに帯同していなかったため、実質10か月ほどのコーチ期間だった。レンドルは「サーシャ(ズベレフの愛称)のことは大いに信じているよ。彼はまだ大分若い。いつか素晴らしい選手になれると思っている。しかしながら、彼が今直面しているプライベートな問題が、私自身の信念を貫いてコーチングする妨げになっているんだ。」と明かしている。

ズベレフは幼少期から父親であるアレクサンダー・シニアにコーチを受けており、2017年8月から2018年1月までは元世界ランキング1位のフアン カルロス・フェレロもコーチとして彼を指導した。

ズベレフは「レンドル氏には尊敬の念しかないよ。ATPツアーファイナルズでも優勝ができたし、彼とは10か月間うまくやれた。とても心強かったよ。もちろん、大いに尊敬はしているけれど、皆ご存知のように僕たちはお互いの方向性の違いを感じてしまったんだ。」と契約解消について語り、「彼の今後の成功を心から祈っている。すぐに彼に指導を仰ぐ選手が出てくると思う。今のところは性格の不一致もあってこういった結果になったけれど、将来又どうなるかは分からない。ただ、今のところは終わりなんだ。」と付け加えた。

今回の契約解消についてのレンドルからの発表は、先日行われたATP500 ハンブルクの大会期間中、まだズベレフの試合が残っているタイミングでなされており、実際のところズベレフも「彼の発表のことはメディアを通して知ったんだ。トーナメント中に発表するなんて、普通じゃないと思うし正直、驚いたよ」と語っている。結局試合は、準決勝で前年優勝者バシラシビリを相手に2本のマッチポイントを握るも敗れている。

とは言えレンドルが発表する数日前には、「レンドルは時折、練習中も延々とゴルフのことについて話している…また、新しい犬に多くの時間を割いているんだ。」と記者会見で不満を漏らしていたズベレフ。どうやら返り討ちにあってしまったようだ。

レンドルは2011年から2014年、そして2016年から2018年までアンディ・マレーのコーチとして、3度のグランドスラム優勝、オリンピックでの2度の金メダル、世界ランキング1位へと導き、2016年度にはATPファイナル優勝を支えた。選手としてもコーチとしても輝かしい成績を残している彼から、ズベレフも多くを学んだことだろう。

かつてのマネージャーとの揉め事や、ガールフレンドとの破局、父親の病気など何かとプライベートで大変だったズベレフ、今後はテニスに集中していい成績を残してくれることを期待したい。

※写真は2018年度のATPツアーファイナルズで試合前の練習をするレンドルとズベレフ(Photo by Clive Brunskill/Getty Images)

翻訳ニュース/ATPTour.com