先週行われた「ATP250 アトランタ」で、今季2度目の優勝を飾った20歳のアレックス・デミノー(オーストラリア)。デミノーは大会を通してブレークポイントを1度も握られることなく優勝し、これは試合スタッツを記録保存し始めた1991年以来3人…

先週行われた「ATP250 アトランタ」で、今季2度目の優勝を飾った20歳のアレックス・デミノー(オーストラリア)。デミノーは大会を通してブレークポイントを1度も握られることなく優勝し、これは試合スタッツを記録保存し始めた1991年以来3人目の快挙となった。

デミノーは2017年末の世界ランキングは208位だったものの、そこから1年後には31位にまで急成長。2018年の「Next Gen ATPファイナルズ」では準優勝、2019年1月の「ATP250 シドニー」では地元で待望のツアー初優勝を飾るなど、将来を期待される選手だ。

しかしその後は怪我の影響もあり、クレーコートシーズンと芝コートシーズンは3勝7敗と苦しんでいた。

それでも久しぶりのハードコート大会で、地元アメリカ勢を3人含む4人を撃破。大会を通してファーストサーブで落としたポイントはわずか7本、そのポイント獲得率は94%(116/123)と、ビッグサーバー以上の安定感で42回のサービスゲームをピンチ0でキープし、シーズン後半戦でさらなる上昇を狙う好成績を出した。

過去にピンチ0で優勝を飾ったのは、2007年のメンフィスでのトミー・ハース(ドイツ)と2017年のニューポートでのジョン・イズナー(アメリカ)のみとなっている。

ATP(男子プロテニス協会)によると、デミノーは「この優勝は僕にとってとても特別な意味を持ちます。僕にはこれが本当に必要だったんです。今年絶好調でスタートできたと思ったら怪我で下降線をたどり…カムバックしたからにはやはり当初のレベルに戻したいとは思いますが、焦らず徐々にそうしていかないとね」「テニスはとてもうまくプレーできているので、この調子を保っていけば良い結果が出せるでしょう。今週の結果が本当に励みになります」と語っている。

またデミノーは今大会、珍しく口ひげを生やして臨んだこともあり、自身のTwitterで優勝を喜んだ際に「#gottakeepthestache(口ひげをキープしなきゃ)」とゲン担ぎすることをハッシュタグでつづっている。

この優勝で世界ランキングを9つ上げ25位としたデミノーが、さらなる結果を出せるか注目される。

(テニスデイリー編集部)

※写真は「ATP250 アトランタ」でのデミノー

(Photo by Logan Riely/Getty Images)