文=丸山素行 写真=FIBA.com

最高のスタートを切るも失速

U19ワールドカップ、前日カナダに惜敗した日本は7〜8位決定戦に回り、マリと対戦した。

日本の先発は石原柚香、東藤なな子、今野紀花、奥山理々嘉、竹原レイラ。巧みなステップで相手をかわした今野が先制点を挙げると、東藤や奥山が速攻を連発。得意のトランジションゲームに持ち込み、13-2と最高のスタートを切った。その後もすべての選手が積極的にアタックし、ドライブで得点を重ねた日本は24-17とリードして第1クォーターを終えた。

だがその後は、190cm超えが2選手、186cmが1選手いるマリの高さに苦戦する。スクリーンでズレを作るもシュートまで持ち込めず、ショットクロックがなくなり放つアウトサイドシュートは精度を欠いた。シュートが入らず消極的になり、ガードに戻すパスを狙われて速攻を食らうなど、得点に直結するミスも出始めリードを吐き出した。

インサイドへのダブルチームにより単純なミスマッチからの失点は最小限に留めた。だが、オフェンスリバウンドからのセカンドチャンスポイントに加え、デザインされたシュートチャンスを確実に決められたことでディフェンスでも苦しい展開が続いた。

ハーフコートオフェンスに課題

第2クォーターと第3クォーターの合計が19点とオフェンスが機能しなかった日本は、8点ビハインドで最終クォーターを迎えた。

奥山が3ポイントシュートを沈め反撃ムードを高めるも、単発となってしまい、なかなか点差が縮まらない。また前半は互角に張り合っていたリバウンドも徐々に取れなくなり、オフェンスリバウンドを連続で奪われ失点するなど、精神的にも苦しい時間が続いた。

それでも、気持ちを切らさず粘り強くプレーし、竹原がシュートファウルを誘発してフリースローで繋いだことで、終盤にマリをとらえる。ここまで単発でしか決まらなかったが、奥山と石牧葵が3ポイントシュートを連続で沈め、残り1分32秒で60-59と逆転に成功した。

だが、日本の反撃もここまで。この直後にオフェンスリバウンドから失点し再逆転を許すと、ディフェンスを崩せず外一辺倒になり、3ポイントシュートがネットを揺らすことはなかった。ファウルゲームを仕掛けるも効果なく、最終スコア62-65で敗れた。

オフェンスリバウンドを21本許し、6本のブロックショットを浴びるなど、結果的に高さに屈した形に。また、崩しきれずに3ポイントシュートラインから離れた場所からシュートを放つシーンも多々あり、3ポイントシュートは29本中6本の成功(20.7%)に終わった。

ハーフコートオフェンスで課題は残したが、日本のお家芸とも呼べるトランジションは世界でも通用することを証明した。順位決定戦に回った後は日本らしさを出せずに世界8位でワールドカップを終えたが、この経験を糧に成長し続けてほしい。