今年で59回を数える実業団学生対抗大会が神奈川県のShonan BMW スタジアム平塚で開催された。この大会は実業団チームと学生チームに分かれ総合得点を競うのが特徴で、各種目で実業団選手と学生選手が激しい争いを演じた。早大からは竹内まり(…

 今年で59回を数える実業団学生対抗大会が神奈川県のShonan BMW スタジアム平塚で開催された。この大会は実業団チームと学生チームに分かれ総合得点を競うのが特徴で、各種目で実業団選手と学生選手が激しい争いを演じた。早大からは竹内まり(教4=愛媛・松山西中等)と村上夏美(スポ2=千葉・成田)の2人が出場。ともに納得いく結果にはならなかったが、連戦となるトワイライト・ゲームスでの活躍に期待がかかる。

(記事 岡部稜)

★初めての実学はほろ苦い結果に(女子400メートル)


ゴールに向けて力走する竹内

 女子400メートルには竹内まり(教4=愛媛・松山西中等)が初出場。日本選手権3位の松本奈菜子(東邦銀行)や53秒37の記録を持つ岩田優奈(中大)など実力者がそろった中での一戦となった。序盤から前を走る選手に食らい付く姿勢を見せた竹内だが、「力の差が大きいのを前半の時点で感じました」と後手に回る展開を強いられる。終盤の巻き返しもかなわず、6位に終わった。

 7月に入ってから見舞われた脚の痛みが影響し、調子が上がらない中で挑んだ今大会。力感と記録が合致せず、「今は不安が大きいです」と複雑な心境を語った。トワイライト・ゲームスでは関東学生対校選手権以来となる800メートルに出場する予定だ。「まずは800メートルのレース感覚をつかむのが一番の目標です」と竹内は前を向いた。

(記事 岡部稜、写真 杉﨑智哉)

★村上、課題の後半に苦しむ(女子400メートル障害)


最終ハードルを超えて、フィニッシュに飛び込む村上

 女子400メートル障害に出場したのは、今年の関東学生対校選手権3位の実力者・村上夏美(スポ2=千葉・成田)。スタートから飛び出す積極的な走りを見せる。150メートル付近までは関西学生対校選手権優勝の林理紗(立命大)と先頭争いを繰り広げる。しかし、日本選手権以降に課題としていた後半に失速。徐々に先頭と差がつき、後続にも抜かれていく。最後は1分01秒57の5位でフィニッシュした。

 このレースを迎えるにあたり、大学の競技場のトラック張替工事の影響で、各地の競技場を転々として練習したという村上。そのため、「走り込みを積むのがあまりできてなかった」と、課題克服に時間を費やすことが難しかったようだ。トワイライト・ゲームスは400メートルに出場予定の村上。「しっかり最後まで走りきることを目標」にすると話したように、後半の粘りに注目したい。

(記事 杉﨑智哉、写真 岡部稜)

結果

女子400メートル決勝

竹内まり 56秒53(6位)

女子400メートル障害決勝

村上夏美 1分01秒57(5位)

コメント

竹内まり(教4=愛媛・松山西中等)

――レースを終えたいまのお気持ちは

思っていたよりも力感とタイムが合わなくてタイムが悪いので、もう一度つくり直さないといけないなと思っています。今は不安が大きいです。

――きょうの目標は

7月に入ってから脚を痛めたりしていてあまり練習が積めていませんでした。(間で出場した)愛媛県選手権も万全の状態で臨めず、それ以降もあまり調子は上げられていませんでした。なので、まずはシーズンベストと同じくらいのタイムで走れること、調子を戻すことを目標にしていました。

――きょうのレースを振り返るといかがでしたか

周りが速い選手ばかりだったので、落ち着いて自分のレースをしようと思っていたんですけど、やはり力の差が大きいということを前半の時点で感じて、後半も全く勝負できずに終わりました。

――競技の後には、先生とどのようなお話をしましたか

現状を確認して、全カレ(日本学生対校選手権)までの期間でもう一度つくり直していこうと言っていただきました。

――連戦でトワイライト・ゲームスにもエントリーしていますが、次戦に向けて

久しぶりの800メートルなので、まずはそのレース感覚をつかむのが一番大きい目標で、全カレにつながるタイムを調子が悪い中ですが出すことができたら一つの収穫になるかなと思っています。

村上夏美(スポ2=千葉・成田)

――先月の日本選手権からきょうのレースまでの調整の仕方や練習の方法を教えていただけますか

大学では改修工事が始まっていて、その関係で武蔵関やいろいろな競技場に行っていたので、あまり練習をちゃんと積めたわけではありませんでした。その環境の中でもしっかりとレースに臨みたかったのですけど、きょうはあまりそういうことができなかったので、反省点が多いというふうに感じています。

――別の競技場ではどのような練習をしていましたか

ハードルを跳ぶ練習はあまり多くはなかったんですけど、その中で走りの練習を入れたりしてやってきました。

――このレースの目標であったり、調子はどうでしたか。

日本選手権での反省点を改善するという部分はあったんですけど、あまりこの大会に向けて高い目標をあまり持てていなかったので、ちょっと不十分だったなと思っています。

――具体的に先月の日本選手権での反省点はどういうものだったのですか

結構前半の走りを速く行き過ぎてしまったので、後半が思うようにいかなかったというのがありました。今回は反省点を活かした上で、前半リラックスしていったんですけど、後半で思うように上げることがきょうもできなかったので、調整や走り込みを積むのがあまりできてなかったのかなっていうふうに思っています。

――最後にあしたのトワイライト・ゲームスに向けての抱負をお願いします

あしたは400メートルなので、しっかり最後まで走りきることを目標にして、次の全カレ(日本学生対校選手権)に向けてやっていければと思います。きょうの課題も踏まえて、あしたうまく調整できるようにできたらいいかなと思っています。