最多勝争いを繰り広げる2人らしい投げ合いだった。この日まで11勝の千葉ロッテ・石川投手と、リーグトップの12勝を記録している福岡ソフトバンク・和田投手が12日、激突。■先発・石川が9回2安打完封でハーラートップに並ぶ12勝目 最多勝争いを繰…

最多勝争いを繰り広げる2人らしい投げ合いだった。この日まで11勝の千葉ロッテ・石川投手と、リーグトップの12勝を記録している福岡ソフトバンク・和田投手が12日、激突。

■先発・石川が9回2安打完封でハーラートップに並ぶ12勝目

 最多勝争いを繰り広げる2人らしい投げ合いだった。この日まで11勝の千葉ロッテ・石川投手と、リーグトップの12勝を記録している福岡ソフトバンク・和田投手が12日、激突。両投手が最後まで投げ抜いた一戦は、2安打無失点に抑えた石川投手に軍配。両リーグトップタイの12勝目で、チームを勝利に導いた。

 防御率1点台。この日も右腕の安定感は健在だった。

 5回まで無安打投球。6回に2安打で1死一、二塁のピンチを招いたが、好打者の柳田選手を見逃し三振に切り、さらにスタートを切っていた二塁ランナーの川島選手もアウトに取ってダブルプレーとした。

 ピンチの後にはチャンスとばかりに、その裏、無死一塁から主砲のデスパイネ選手がバックスクリーンへの一撃。「打った瞬間に本塁打だと思ったし、風がいい方向に吹いていた。使えるものは使った方がいい。本塁打になって良かった」と自画自賛した。

■泥沼6連敗の首位・ソフトバンク、3連覇に向けて踏ん張りどころ

 今の石川投手にとって、2点は十分な援護だった。終盤の3イニングスも無安打。今季2度目の完封勝利でチームの3連勝に貢献した。

「初回はフォームがバラバラだったけど、走者が出てからいいフォームで投げられた」。ヒーローインタビューでは、淡々としたコメントで振り返った。

 心配なのは福岡ソフトバンクだ。これで泥沼の6連敗。「勝てばマジック点灯」とされた6日の北海道日本ハム戦で敗戦後、白星から遠ざかっている。唯一のチャンスだった6回の1死二塁、中村晃選手の左前安打で二塁ランナーの川島選手が進塁できず。飛球をアウトだと判断したものと思われるが、直後の柳田選手の三振ゲッツーにつながる展開となってしまった。悪い流れが続いている現状。3連覇へ、踏ん張りどころだ。

 まだまだ距離はあるものの、千葉ロッテもこれで3連勝となり福岡ソフトバンクと7ゲーム差。「一丸となって、勝っていきたい」と、デスパイネ選手は誓った。福岡ソフトバンクの独走状態だった夏前のペナントレースが、混沌としてきた。

(記事提供:パ・リーグ インサイト)

「パ・リーグ インサイト」編集部●文