リオ五輪滞在中のフランステニス協会テクニカル部門責任者のひとり、アルノー・ディ パスカル氏が、フランス代表チーム内のルールを守らなかったという理由でブノワ・ペール(世界32位)の代表除外を発表した。 発表はフランス時間の10日、ペールが…

 リオ五輪滞在中のフランステニス協会テクニカル部門責任者のひとり、アルノー・ディ パスカル氏が、フランス代表チーム内のルールを守らなかったという理由でブノワ・ペール(世界32位)の代表除外を発表した。

 発表はフランス時間の10日、ペールがリオ五輪の男子シングルス2回戦で敗れた少しあとになされた。ペールはファビオ・フォニーニ(イタリア)に6-4 4-6 6-7(5)の大接戦の末に敗れた。

 ディ パスカル氏によれば、除外の理由はペールが代表チーム内のルールを守らなかったことで話し合い、また警告を与えたにも関わらず、改善しようという意図が見られなかったからだと言う。

 「フランス代表には尊重しなければならない規則がある。ペールはその規則を尊重せず、注意や警告を何度しても意に介さなかった。これは許されないことであり、他の代表メンバーやスタッフへの敬意を欠いている」

 ディ パスカル氏は、ペールがすでに何度も超えてはいけない一線を超えたとし、「リオで彼のことをあまり目にしていない」ということで、ペールが勝手に単独行動をとっていると示唆。「この決断は、テニス協会会長の合意を得て行った。私は彼に、荷物をまとめて出て行くように言った。やりたいことは代表の外でやれと」と言い添えた。

 一方、仏紙の報道によると、ペールは敗戦後のミックスゾーンで次のように話している。

 「喜んでここから去るよ。僕は起きていることについて別の見解を持っているが、僕の意見は自分の中にだけ留めておこう。でも僕はここをあとにし、シンシナティにいくことができてうれしいね。協会は存在しないも同然だから、深刻な問題じゃない。僕はただ、僕を支えてほしいと自分が望む人がそばにいてくれれば満足で、それ以外のことはどうでもいい。協会や代表スタッフがいようがいまいが、何も変わりはしない」

 ペールは五輪に先立ち、自分にとって重要なのはATPツアーで、もちろんメダルを目指してベストは尽くすが、五輪は自分の最優先事項ではないと公言していた。

(テニスマガジン/Tennis Magazine)