1985年の春。清原和博・桑田真澄の”KKコンビ”などの活躍などで黄金期を迎えていたPL学園野球部に、立浪和義・片岡篤史…
1985年の春。清原和博・桑田真澄の”KKコンビ”などの活躍などで黄金期を迎えていたPL学園野球部に、立浪和義・片岡篤史・野村弘樹の3人が入部する。
入部して最初の夏の甲子園、”KKコンビ”の活躍もありチームは優勝を果たす。その秋に新体制になったチームでは、1年生ながら野村がエースナンバーに抜擢され、秋の大阪府大会や近畿大会に出場するなど早くも頭角を表した。立浪も、3年生の清原から一目置かれる程の技術と才能の片鱗を見せていた。
しかし、片岡だけは少し違った。シニア時代は強打者として名を馳せたものの、PL学園に入学した当初は体は大きいが要領が悪く、スタメン奪取どころかユニフォームを洗う洗濯機の争奪戦にいつも負けていたほどだったという。
2年生の春、チームはセンバツに出場するもののまさかの初戦敗退。同夏は予選敗退に終わった。この秋の大会から片岡はレギュラーのポジションを獲ったが、思うような結果を出せず悩んでいた。同じく秋から主将を任された立浪は、そんな片岡に何とかレギュラーに定着してほしいと寮で同じ部屋になったという。

秋も深まった11月のこと。立浪は同じ部屋の片岡に「朝一緒にグラウンドの落ち葉を掃いて、自分の心もきれいにしよう」と誘う。2人は寮の起床時間前にグラウンドに出て、毎日落ち葉掃きを続けた。片岡は当初は気乗りしなかったものの、続けていくうちに掃除という地道な作業から「我を捨て無心で取り組む」ということの大切さに気づいたと後に語っている。そして落ち葉掃きの効果あってか、片岡は野球で結果を出せるようになり、ついには不動のレギュラーとなったのだった。
新3年生の主将・立浪が率いる新チームは、後にプロ入りする選手が5人も揃う強豪となっていた。投手には野村に加え橋本がおり、クリーンナップには開眼した片岡、そして1学年下には宮本慎也という顔ぶれ。チームはまさに黄金期の絶頂だった。
そんな中で迎えた春のセンバツ第59回大会、チームは延長2試合も勝ち抜き見事優勝を飾る。さらには第69回夏の甲子園も制覇し、ついに史上4校目となる春夏連覇を果たす。あの”KKコンビ”ですら成し得なかった快挙だ。この活躍から立浪と野村は同年秋のドラフトで指名され、片岡はPL学園卒業後に同志社大学へ進学した。

1987年のドラフト会議で中日ドラゴンズから1位指名を受けた立浪は、開幕戦で先発「2番・遊撃手」でフルイニング出場。高卒新人としては球団史上初のことだった。またその年のオールスター戦にも選出され、さらには新人王ならびに高卒新人としては初となるゴールデングラブ賞を受賞するなど、実力と人気を兼ね備えたルーキーとして一斉を風靡した。二塁手転向後も抜群の守備力を見せ続け、数々の記録を更新し、幾多の賞を受賞。1999年と2004年のリーグ優勝にも貢献し、2009年の引退に至るまで「ミスタードラゴンズ」として活躍し続けたのだった。
野村は立浪と同年の1987年ドラフトで大洋ホエールズに3位指名を受け、入団。1988年10月のプロ初登板では、高卒ルーキーとしては史上5人目の初登板初完封勝利を無四球で達成。2年目以降はスタミナ不足や怪我など幾多の困難を乗り越え、1998年には3年連続二桁勝利を挙げてリーグ優勝と日本一達成の立役者となる。その後は左肘の怪我に悩まされ、2002年に惜しまれながら引退となったが、現在もベイスターズファンから絶対的左腕エースとして語り継がれている。

PL学園卒業後同志社大学に進学した片岡は、関西学生野球リーグで大活躍し注目を集める。1991年度ドラフト会議にて日本ハムファイターズから2位指名を受け、入団した。ルーキーイヤーからスタメン出場し、プロ初出場試合で初安打を放つなど即戦力として活躍。チーム事情やケガもあって守備位置のコンバートなども経験したが、選手会長としてチームを引っ張り続けた。
2002年にFAで阪神タイガースへ移籍し、2003年には勝負強い打撃でチーム18年ぶりとなるリーグ優勝に貢献した。そして2006年に惜しまれつつ引退。奇しくも中日ドラゴンズ戦となった引退試合で、片岡はレフトを守る立浪を越す二塁打を放ったのだった。
高校とプロの両方で活躍した選手は数あれど、何人ものチームメイトが揃ってプロで活躍した例は稀である。PL学園野球部の黄金期がいかに凄かったかを実感させられる。
この夏の甲子園大会は、第101回を迎える。立浪・野村・片岡らが切磋琢磨し大きく羽ばたいたように、甲子園からプロ野球、さらにはMLBへと飛躍する球児たちが1人でも多く現れることを期待したい。
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