■男子 8月6日(火)から9日(金)まで、宮崎県日向市(お倉ヶ浜総合公園)で開催される男子ソフトボール。 優勝候補筆頭に挙がるのは、やはり今年のセンバツを制した大村工業(長崎県)だろう。エースの迎錬磨は、身長188㎝の大柄な体格からはイ…

■男子

8月6日(火)から9日(金)まで、宮崎県日向市(お倉ヶ浜総合公園)で開催される男子ソフトボール。

優勝候補筆頭に挙がるのは、やはり今年のセンバツを制した大村工業(長崎県)だろう。エースの迎錬磨は、身長188㎝の大柄な体格からはイメージできないが、抜群のコントロールと老練な投球術が持ち味。また、チームとしては打率こそ高くないが、ここ一番で抜群の勝負強さを発揮する。ただし春夏連覇が難しいことは、指揮官・山口義男監督が一番よく分かっているはず。春からチーム力をどれだけ上積みできているかにかかる。

大村工業に続くのは、御調(広島県)、飛龍(静岡県)だろう。センバツ準優勝の御調は、打線の破壊力という点ではやや見劣りするが、エース・中辻尽志は大会ナンバーワン右腕と言っていい。センバツの悔しさを晴らす意気込みは強いはずだ。2016、2017年の飛龍のインターハイ連覇は記憶に新しいが、今年も二刀流の活躍が期待できる佐藤慶弥を中心に総合力が高く、2年ぶりの頂点を狙う力は十分にある。それだけに、2回戦後に行われる第2次抽選の行方が気になるところ。直接対決で勝ったことがない大村工業と、どこで当たるかがカギになる。

また昨年、大村工業を決勝で破って頂点に立った啓新(福井県)も、連覇を狙うだけの力がある。センバツでは準々決勝で飛龍に惜敗したが、エースの東公樹は計算できる。さらに啓新同様にセンバツベスト8の松山工業(愛媛県)、光明学園相模原(神奈川県)もワンチャンスを狙える。特に光明学園相模原は、2年生エース・名西孝騎が急成長している。センバツの打率トップ10に2人が名を連ねていて、投打のバランスの良さは目を引くものがある。

開催県の宮崎県からは、日向工業(第1代表)と日向(第2代表)の2校が出場する。特に日向工業は、センバツはベスト4に食い込んでいる。地の利を生かしさらに上を狙いたい。

■女子

7月28日(日)から31日(水)まで、宮崎県日向市(お倉ヶ浜総合公園、大王谷運動公園)で開催される女子ソフトボール。

まず注目したいのは、2018年夏、2019年春に優勝している兵庫大附須磨ノ浦(兵庫県)だ。連覇の重圧がかかったセンバツで優勝したにも関わらず「投打において課題が山積みだった」と手放しでは喜べなかった。昨年から出場経験のあるエース・和田凛、U19日本代表の山本星らがチームをけん引し、成長を遂げてきた。今夏は満面の笑みで終えるためにも三連覇に挑む。

今年のセンバツで初出場ながら準優勝した北九州市立(福岡県)は、古園有紗の投球がカギを握るだろう。体力不足を課題に挙げていたエースはどんな投球を披露するのか。勝ち上がるにつれてチーム力が増したセンバツは、全国の舞台での経験がなく怖いものなしだった。初めてのインターハイでも勢いに乗れるか。

センバツでベスト8に進出した千葉経済大附(千葉県)は、U19日本代表の笠原朱里がポインタゲッターとして打線をけん引。2016年以来3年ぶりの頂点を狙う。

2年生ながらU19日本代表に選出されている山下千世率いる浜松市立(静岡県)は、10年ぶりにインターハイ出場を決めた。春は192球を投げ抜くも3回戦で涙をのんだ剛速球左腕。投打が噛み合えば十分に上位を狙える。

その浜松市立を14回タイブレーカーの末に破り、初のベスト4に進出したのが金沢(石川県)。投手層の厚さが強みで、猛暑の中でも二枚看板を武器に戦い抜けるだろう。

初出場や数年ぶりに名を連ねるチームも数多い。その中でも、50年ぶりに出場を決めた美作(岡山県)に注目したい。昨年まで7年連続出場し17年に優勝を果たしている創志学園を破っての久々のインターハイ。予選の勢いそのまま勝ち上がれるか。

そして、開催県の宮崎県からは、日南学園(第1代表)と延岡学園(第2代表)の2校が出場する。71回目の頂点に立つのはどのチームだろうか。宮崎の夏は熱くなりそうだ。

記事提供:ベースボール・マガジン社『ソフトボールマガジン』

写真提供:読売新聞社