究極の三次元モータースポーツ「 Red Bull Air Race World Championship」(レッドブル・ エアレース・ワールドチャンピオンシップ)2019年シーズン第3戦の決勝が7月14日(日) にハンガリーのバラトン湖で開…
究極の三次元モータースポーツ「 Red Bull Air Race World Championship」(レッドブル・ エアレース・ワールドチャンピオンシップ)2019年シーズン第3戦の決勝が7月14日(日) にハンガリーのバラトン湖で開催された。日本から唯一出場する2017シーズンワールドチャンピオンの室屋義秀は開幕戦から2連勝を飾り、今季で終了が決定した レッドブル・エアレース・ワールドチャンピオンシップ最後の年間王者の座を確実にすべく奮闘したが、今大会はラウンド・オブ 14で敗退、2 ポイントのみの獲得となった。
室屋はラウンド・オブ 14 でマット・ホールと対戦して敗れ、12 位に。対するマット・ホールはファイナル 4 までノーミスでフライトし、マルティン・ソンカも退けて優勝。 チャンピオンをかけた戦いは千葉で 9 月 7 日(土)、8 日(日)に開催する今シーズン及び レッドブル・エアレース最後の大会で決まる。千葉大会のチケットは絶賛発売中だ。
優勝したマット・ホール Joerg Mitter / Red Bull Content Pool
初開催となったハンガリー有数の観光地バラトン湖のレーストラックは、シンプルながら、 風などのコンディションを考慮すると多くのオプションがあり、ラインを決めるのが難しいコース。予選で室屋選手は 1 本目のフライトで 58 秒 846 を記録すると、2 本目は予選ポ イント獲得を目指して攻めた結果、進入スピード超過、オーバーG、クロッシング・ザ・ト ラックリミットラインで計 3 秒のペナルティが加算され、1 本目が予選タイムに。結果予選 3 位で 1 ポイント獲得のはずでしたが、2 本のフライトを終えた後になって 1 本目でもクロ ッシング・ザ・トラックリミットラインがあったということで 1 秒ペナルティが加算され た結果予選 9 位となった。1 本目終了時点でペナルティが告げられていれば、 2 本目の攻め方が違っていたことは明白で、裁定のタイミングに疑問を感じつつも室屋は気持ちを切り替えて決勝日のラウンド・オブ 14 に臨んだ。その対戦相手は強敵のマ ット・ホール。決勝当日の天気は風が徐々に強くなる予報で、室屋選手はそれを想定した コース取りでレースに臨みましたが、飛んだタイミングでは風がぴたりと止んでしまい、 その中でタイムが出ないラインを選択した室屋選手のタイムは当然ながら伸びず、その様 子を上空で見た後でフライトしたマット・ホールは当日誰も選択していないラインをペナルティ無くフライトし、室屋を退けた。
レース後、室屋は「今日は結果が伴いませんでしたが、ワールドチャンピオンシップに王手がかかっているのは間違いないので、 次の千葉に向けて準備を進めるしかないですね」とコメントしている。
室屋 義秀(むろや よしひで)プロフィール
Predrag Vuckovic/Red Bull Content Pool
レッドブル・エアレース・パイロット
誕生日:1973 年 1 月 27 日(46 歳)
拠点: 福島県福島市ふくしまスカイパーク 究極の三次元モータースポーツ「レッドブル・エアレース・ワールドチャンピオンシップ」 に初のアジア人パイロットとして 2009 年から参戦。2016 年シーズンの千葉大会で初優勝。 国内ではエアロバティックス(曲技飛行)の啓蒙として、全国でエアショー活動を展開。 世界中から得たノウハウを生かして安全推進活動にも精力的に取り組み、スカイスポーツ 振興のために地上と大空を結ぶ架け橋となるべく活動中。福島の復興支援活動や子ども プロジェクトにも積極的に参画。福島県「ふくしまスポーツアンバサダー」
大会スケジュール
2 月 8 日(金)、9 日(土):アブダビ (アラブ首⻑国連邦) …終了
6 月 15 日(土)、16(日):カザン(ロシア) …終了
7 月 13 日(土)、14(日):バラトン湖(ハンガリー) …終了
9 月 7 日(土)、8 日(日):千葉
レッドブル・エアレース・ワールドチャンピオンシップとは
世界最高の飛行技術を持つレースパイロットたちが、最高時速 370km、最大重力加速度 12G の中、操縦技術の正確さ、知力、体力、そして精神力の限りを尽くしてタイムを競う FAI (国際航空連盟)が公認する究極の三次元モータースポーツ。高速で機動性に優れた レース専用飛行機を使用し、1 機ずつペナルティを回避しながら高さ 25m の空気で膨らま せたパイロン(エアゲート)で構成する低空の空中コースを周回して飛行タイムを競う。 2003 年に第 1 回大会を開催し、2005 年より世界選手権として 2010 年まで毎年開催。2011 年からの休止後、3 年のブランクの間に安全面やルールをさらに向上させて 2014 年に再開。 12 シーズン目を迎えた 2019 年最終戦の千葉大会をもって、レースの開催が終了する。
Predrag Vuckovic/Red Bull Content Pool