1972(昭47)年にその歴史が始まった日米大学選手権。国の威信を懸け、日米の大学代表が5試合を戦った。43回目を数える今年、早大からは0.00が出場。先発としての役割を務め上げ、3年ぶり19度目の優勝に貢献するとともに、最優秀投手賞を獲得した。


第5戦の試合前ノックでは、手伝いに回った早川

 早大からは唯一の代表入りとなった早川。日本代表選考合宿で結果を残すと、勢いそのままに第2先発の座を勝ち取った。そして第2戦と第4戦にそれぞれ先発し、合計9回を投げ1失点。自責点はゼロだった。「チームのために貢献しようとした結果」。早川はこう冷静に振り返る一方、ある手ごたえもにじませていた。

 「自分の持っていない配球パターンも増えた」――。先の東京六大学春季リーグ戦では、決め球スライダーや「春から新たに磨いた」というカットボールを狙われる場面がたびたび見られた。しかし今大会では、普段はバッテリーを組むことのない他大の捕手から学んだことも多いという。「特に郡司さん(裕也、慶大4年)とかは普段(リーグ戦で)対戦しているので、自分のいいところを引き出してくれた」。日本代表で得た新たな引き出しを手土産に持ち帰り、そして秋。また一回り成長した早川が、再び神宮のマウンドへと帰って来るだろう。


最優秀投手賞を獲得し、閉会式後に記念撮影に応じる早川

(記事、写真 石﨑開)

 

 

早川の今大会成績
名前
早川隆久0.00
各賞受賞者

▽最高殊勲選手賞

森下 暢仁(明大4年)

▽敢闘賞

アリカ・ウィリアムズ(米アリゾナ州立大2年)

▽首位打者賞

柳町  達(慶大4年)

▽最優秀投手賞

早川 隆久(早大3年)

早川コメント

――最終投手賞を獲得した今のお気持ちは

光栄な賞ですけど、自分がやるべきことを貫き通したというか、チームのために貢献しようとした結果がこの賞につながったので、その点は良かったかなと思います。

――小宮山悟監督(平2教卒=千葉・芝浦工大柏)も学生時代、この大会に出場されています。何か言葉を掛けられましたか

監督には「一旦俺のチームから離れるわけだから、生田監督(勉・大学日本代表監督、亜大)の下でしっかりと自分らしいプレーをしてくれ」と。そういうふうに言われました。

――米国打線はいかがでしたか

やっぱり恐怖は感じましたけど、そこで引いてしまって受け身になってしまうと(気持ちで)押し込まれてしまうので。そこは気持ちを切り替えてじゃないですけど、(バッテリーを組んだ)海野さん(隆司、東海大4年)からも「しっかり強気で攻めてこい」と言われました。

――日米野球の違いは感じましたか

アメリカと日本のバッターって、大胆さとか繊細さが違っていて。そこ(大胆に振ってくる米国打線)と日本人の差を感じていました。そういう面では、繊細な日本の野球のすごさを改めて実感しましたし、逆にアメリカのバッターのパワーもすごいなと感じたので、いい経験になったかなと思います。

――他大の捕手とバッテリーを組んでみて、新たな発見などはありましたか

そうですね。自分の持っていない配球パターンも増えました。特に郡司さん(裕也、慶大4年)とかは普段(東京六大学リーグ戦で)対戦している中で自分のいいところを引き出してくれたので、そこは対戦しているだけあるなと感じました。海野さんに関しては、昨年も代表を経験されていて、アメリカのバッターの抑え方を知っていたと思うので良かったかなと思います。しっかり学んだことは、帰って小藤さん(翼、スポ4=東京・日大三)と共有して秋のリーグ戦につなげられればいいなと思いますね。

――8月3日からは夏季オープン戦も始まります

秋まで時間がないので、『勝つ』ということにこだわっていきたいと思います。