文=鈴木健一郎 写真=FIBA.com

切り込み役となる今野、東藤が抑えられ攻めが機能せず

バンコク(タイ)で開催されている女子U19ワールドカップ、前日のドイツ戦に競り勝った日本代表がスペイン代表と対戦した。日本の先発は東藤なな子、石原柚香、野口さくら、今野紀花、竹原レイラ。

ドイツに続いてサイズのあるチームが相手。前日のように機動力を生かして果敢に攻めることで主導権を握りたかった日本だが、切り込み役となる今野、東藤へのプレッシャーが厳しく、ここでズレを作れないことでオフェンスが後手に回った。

守備ではフットワークを生かし強度の高いディフェンスが見られたが、リバウンドが取れずにトランジションに持ち込めない。第1クォーターの最後に飛び出した超ロングブザースリー、ユーロステップからバスケット・カウントをもぎ取る豪快なアタックなど、ビッグプレーが飛び出すのもスペインの側。粘っても次に繋がらない苦しい時間帯が続いた。

スペインも必ずしもシュートタッチが良かったわけではない。だが、ディフェンスは個も組織もレベルが高く、しかも40分間を通して緩みがなかった。激しいプレッシャーを掛け続ける日本に対し、こちらも我慢強く自分たちのスタイルを遂行したと言える。

終盤にリズムをつかむもスペインを慌てさせるには至らず

最終クォーター、日本は強引に放つ3ポイントシュートが決まり始め、それをきっかけにインサイドへのアタックも決まるようになって、早々にスペインのチームファウルが5に到達。日本は運動量を生かして猛攻に出るが、スペインも最後まで動きが落ちることはなく、点差を1桁に縮めることができず。最終スコア65-79、点差以上に力の差を感じさせられる完敗となった。

ドイツ戦では粘りのバスケットから3ポイントシュートで勝機を見いだしたが、この試合では3ポイントシュートの確率が最後まで上がらず、18本中5本の成功(27.8%)と低調。自分たちのリズムで打てていたドイツ戦と近い、インサイドを攻めきれずに外に逃げて打つシュートはリングに嫌われ続けた。

司令塔の東藤は13得点を挙げたものの、スペインのディフェンスを揺さぶって日本の攻撃を組み立てる仕事はうまくいかなかった。エースの今野、ドイツ戦で大活躍した石原も抑えられた。ドイツ相手に金星を挙げた日本だが、その戦い方はすぐに研究され、対策される。上位進出、メダル獲得を目指す以上、今日の敗戦を糧に相手のアジャストを乗り越える力が求められる。